2024年7月15日夏の甲子園地区予選ベスト10(3) | ロロモ文庫

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10位は大阪大会2回戦の四條畷対桜和で、桜和の4番、八田遥斗主将は一回2死二塁、チャンスの打席で3球目を振り抜きました。「打ってから記憶が全然なかった」先制の適時三塁打には、この2年半の思いもこもっていました。桜和は2年前に開校し、八田主将は1期生で、野球部の同級生は藤井悠仁投手1人だけ。マネジャーにノックをしてもらうなどして練習を続け、部員を勧誘し、今年の夏、選手13人で念願の単独出場を果たしました。得点は、初回のスコアボードに刻まれた「1」のみに終わり、試合は5回コールドで1対11で敗戦。藤井投手は打たれながらも、最後まで1人で投げきり、八田主将は「これが1期生の可能性。後輩はもっともっとできる」とエールを送ったわけです。

9位は滋賀大会2回戦の瀬田工対石部で、瀬田工が5点リードの五回裏無死一、三塁。4番小辻薫選手が、3球目の直球を振り抜くと、打球が左翼スタンドに。大会3号で、自身にとっては公式戦初の本塁打になりました。「バットコントロールがすごくいい選手」と小椋和也監督は低反発バットよりも打球が飛ぶと直感し、小辻選手に木製バットの使用を助言。木製バットに変えた小辻はこの日は3打数3安打4打点の活躍を見せたわけです。

8位は富山大会2回戦の富山西・呉羽・伏木対高岡で、富山西・呉羽・伏木の連合チームが3対2で勝利し、試合後に魚津桃山運動公園野球場に3校の校歌が流れました。富山大会で3校の連合チームが勝つのは初めてで、武部元成監督は「各校の生徒、保護者らが一体となってスタンドで応援してくれた。選手のプレーを後押ししてくれた」と感謝。伏木のたった1人の野球部員で4番、右翼手で先発出場した田中勇樹選手は「歌を知っているのは自分1人だったけれど、歌いました」とコメントしたわけです。

7位は新潟大会3回戦の新潟産大付対新潟明訓で、新潟産大付が7対2で勝ち、「7番遊撃」でスタメン出場した多田大樹内野手が先制打含む2安打1打点で存在感を示しました。  2回裏無死二、三塁で、先制の左前適時打を放ち「チャンスに強いことは自分の持ち味だと思ってるので、打って、走者を返してやろうって気持ちだった」とコメント。この一打を皮切りに、この回だけで5本の長短打と四球、失策を絡めて7得点。多田は3月の練習試合で左手を骨折し、春季大会は間に合わなかった。チームは3回戦で関根学園に1対2で惜敗。「春は悔しい思いをしたので。夏は絶対に甲子園に連れていってやるって。自分が打って、守ってチームを盛り立てる気持ちでやっている」と多田は力強く話したわけです。

6位は石川大会2回戦の金沢対小松で、金沢が6対0で勝ち、3回戦進出を決め、斎藤大翔内野手にプロ9球団のスカウトが視線を送りました。斎藤は走攻守の三拍子がそろった身長181センチ、体重77キロの大型遊撃手として、今春から注目度が急上昇。大事な夏の初戦は「3番・遊撃」で出場し、攻守で力を発揮し、守備では、5回に先頭打者が放ったライナー性の当たりに好反応。左手をいっぱいに伸ばし、ジャンピングキャッチした。打撃では一挙5得点した6回2死一、二塁の第3打席で、大量得点の起点となる先制の中前打を放ちました。スタンドで視察したロッテの田中スカウトは「身体能力、ポテンシャルの高さがあって高校生ショートの中でも際立つ存在。守備と走塁に、打撃にも力がついてきた」と評価したわけです。

5位は新潟大会3回戦の新発田南対上越で、新発田南のエース左腕、小林佑投手が上越を6安打9奪三振に抑え、2試合連続完封。 最後の打者を見逃し三振に仕留め、小林はガッツポーズでマウンドを下りました。9回裏は2死二、三塁と1打逆転サヨナラのピンチ。「打者と自分の勝負。やってきたことをすべて出すつもりだった」上越には春季県大会4回戦で3対4で敗れており、そのリベンジマッチ。エース、そして4番で主将の小林にとって1点差に「プレッシャーがあった」というマウンドでは、チームメートの顔を見て気持ちを落ち着かせたわけです。

4位は富山大会2回戦の高岡第一対高岡龍谷で、シード校の高岡第一は6対0で勝利し、最速143キロのサイド右腕、大門穂高が完封勝利を達成。9回は1死満塁のピンチも迎えましたが、2者連続三振で試合を締めくくりました。元日の能登半島地震後は1か月間、氷見市の自宅が断水。「地震があって、夜はなかなか眠れなくて疲労も溜まったが、練習に来たら活気があって和みました。水のありがたさも感じました」と6月中旬に行われた大阪桐蔭との強化招待試合では、1対5で敗れはしたが、自己最速の143キロをマーク。「どんな相手でも強気で勝負した。自分自を信じて、怖がらずに投げました」今大会の目標は43年ぶりの夏甲子園出場。「チーム全員が一つになって甲子園に出場する。どんな場面でも、チームを勢いづける投球をしたい。球速も145キロ出したい」と大門はコメントしたわけです。

3位は神戸大会3回戦の西宮今津対神戸弘陵で、プロ注目右腕の村上泰斗投手を擁する神戸弘陵が3回戦で姿を消しました。2対3の9回無死一、二塁からマウンドに上がると、3者連続三振でピンチを脱し、9回も先頭から三振を奪い、4者連続三振と圧倒的なピッチングを披露しましたが、味方が逆転することなく、3回戦で散ったわけです。

2位は北北海道大会1回戦の帯広大谷対旭川東で、昨年11月にイチローから指導を受けた旭川東は7回コールド負けで、甲子園出場の夢を絶たれました。0対5の6回裏2死から、6番青山昂生外野手が一塁内野安打で出塁。続く代打の佐藤大誠外野手が右中間を破る適時二塁打を放ち1点をかえしましたが、7回に一挙6点を奪われ、主将の臼井颯汰内野手は「ふがいない結果に終わりましたが、イチローさんに言っていただいたことは、自分たちの代で終わりじゃない。旭川東の伝統としてつなげて、次の世代、次の世代へと受け継いでいってもらいたい」と、後輩にメッセージを残したわけです。

1位は東東京大会3回戦の二松学舎大付対岩倉で、二松学舎大付は3回までに5点をリードも、試合中盤から終盤にかけて岩倉の猛追を受け、8回に同点に。迎えた延長10回表のタイブレークで、入山唯斗内野手の中安打で無死満塁。「ピッチャーのために打ってやらないと」と意気込んで打席に入った岡部雄大内野手が、値千金の右越え満塁本塁打。「人生で1番飛んだと思います」チームは2試合連続でタイブレークを制し「次の試合も苦しくなると思うんですけど、チーム一丸となって1戦1戦勝っていきたい」と岡部は表情を引き締めたわけです。