がんばれ!ベアーズ 大旋風 日本遠征 | ロロモ文庫

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テレビ出演するベアーズの連中。「協会の意向に反して日本に行きたいと思う理由は?」「代表チームは日本チームと試合をすべきだ。対戦に応じなければ両国の関係が悪くなる」「誰が日本までの旅費を?」「自分たちの貯金と誰かに借りるよ。寄付も大歓迎だ」

そのテレビを見ていた借金苦のプロモーターのマービンは金貸しのルイにいいアイデアがあると話を持ちかける。「話と言うのはガキのことか」「アメリカの腕白少年が本場の野球を見せに日本に行く。衛星放送で全国中継できるぜ。1万ドルだけ都合してくれ」「その前に借金を全て清算してもらおう」

マービンは何とか金を工面して、ベアーズの連中とともに日本に行く。「私がプロモートすれば有名になれる」空港の出迎えに来た日本野球チームの監督の清水と握手するマービン。旅館に着いてルイに電話するマービン。「明朝、テレビ局の担当者と打ち合わせをする。その後21日に野球の試合を録画するらしい。明日,公開練習をやる。記者たちが大勢来る。テレビの関係者も大勢くるぞ」

ベアーズは日本野球チームと対戦するが、大敗を喫する。こんな試合を中継できるかと激怒するプロデューサーのエディ。「チームがボロ負けするのを見たがる人はいない」「まだ連中は時差ぼけなんだ。それに「ロッキー」を見ろ」「2、3発は反撃したぞ」

ケリーはアリカという日本娘に一目ぼれして、後を追いかけまわす。「芸者を見たのは初めてだ。何か言ってくれよ」「やめてください」「何て言ったかわからないよ」「私は道に声を掛けられて、すぐについていく女じゃないの」「俺は野球選手だ。きれいな髪だね。一緒に食事に行ってくれる?本気なんだ。もっと話を」「さよなら」「また会おうぜ」

実は金が一銭もないとベアーズの連中に打ち明けるマービン。「金がないのに連れてきたの?」「私にできるのはストリッパーの手配だけ。お先真っ暗だだ」「詐欺と幼児虐待で訴えてやる」「何とかエディに話をつけてやる」

エディはアントニオ猪木と全米空手チャンピオンの試合の下交渉をしていたが、全米空手チャンピオンはデモンストレーションで張り切り過ぎて、試合不能となる。これじゃ試合ができんと慌てるエディ。「収録まで一時間しかない」俺に任せろとエディに言うマービン。「代わりの選手を見つけてやる。その代わりに金を出せ」

マービンはその辺を歩いていた白人のデブにマスクをかぶらせて、猪木と戦わせようとするが猪木は断る。「今日の試合はアリとの再戦の足掛かりだ。変な選手とやりたくない」「全米放送で有名になるぞ」「いやだ」「怖いのか」「なんだと。俺が怖がっているだと」

ロッカールームで暴れ回る猪木を見て、完全にびびる白人のデブ。「遊びじゃないのか」「いいから試合に出ろ」「アリとの再戦とはどういうことだ」「奴とぶつかってフォールされたら終わりだ」「俺は死にたくない」やむなくマービンはマスクをかぶって猪木と対戦するが、当然ボコボコにされる。それを見ていたベアーズの連中は興奮してリングに乱入して、猪木をボコボコにする。

この試合でベアーズの知名度は一気にあがり、エディは日本野球チームとの試合を全米中継するとマービンに約束する。すっかりアリカと仲良くなるケリー。「ボーイフレンドはいますか」「いません。あなたはガールフレンドがいますか」「まあいるけど、本気じゃないよ」

宣伝、コマーシャル出演、テレビ出演が最も大事だと清水に言うマービン。「子供の野球だぞ。大げさな」「日本の野球への影響を考えろ」「こんなバカ騒ぎでいくら儲かる?」「大金を期待しているさ」私を軽蔑してるだろうと清水に言うマービン。「良識のある人間ならそう思うさ。だが、こんなチャンスはめったにない。あんたにだっていい話のはずだ。新しい野球用具も買えるし、あんたの懐も潤う」「……」

ケリーとアリカはすっかり仲良くなるが、アリカの父はヤンキーなんかと仲良くするなとアリカに言う。東京にやってきたルイはマービンに3人の少年を試合に出せと言う。「アメリカから連れてきた。彼はヘンリー。稲妻のような速球を投げる」「もうすぐ30歳か」「れっきとした子供だ。体格がいいだけさ。テキサス出身だよ。いいか、ベアーズが負けたら5千ドルの負けだ。勝てば12万5千ドル手に入る。意味がわかるな」「……」

試合直前に、ヘンリーとマイクとミッチをベアーズの連中に紹介するマービン。「ピッチャーとショートとセカンドだ。君らのために助っ人を頼んだ」助っ人なんかいらないと言うベアーズの連中。「僕たちで十分だ」「前回負けた時はそうは言わなかったぞ」「今度は笑いものになりたくない。実力を証明したい」「助っ人と一緒に証明しろ。たかが三人だ」「ひどいよ」「責任者は私なんだ。言うとおりにしろ。いいか、君らが勝てばヒーローだ。コマーシャルにも出られる。だが、もし無様に負けたらどうなる。全てが終わってしまう」「……」「さあ、試合開始だ」

川崎球場で満員の観客を集めて、ベアーズ対日本野球チームの試合が行われ、三人の助っ人は実力を発揮するが、ヘンリーのビーンボールやマイクの危険なスライディングのために乱闘騒ぎになってしまって、試合は続行不能となる。やってられないと球場から飛び出すベアーズの連中と日本野球チームの連中。

お前は終わりだとマービンに言うルイ。払い戻し金額は莫大だとマービンに言うエディ。「このままでは済まされない。日本の新監督とともにチームを見つけたら、観客なしでもいいから試合をしよう」「日本の新監督?」「あの監督は責任を取らされてクビになった。野球協会は事態を重く見たんだ」

清水と酒を飲むマービン。「惜しかった。中止だなんて。もう少しだったのに」「だけどね、子供が俺を裏切ったのか、俺が子供を裏切ったのか、よくわからないな」「本当にもったいないな。ショーや映画に出れたかもしれないのに」「……」「まあ、落ち込むなよ。清水。私とロスに行かないか。庭師の仕事でも紹介してやるよ」「俺は子供のことだけを考えてるんだ」「清水。あんたはわけがわからんな。生魚を食べるからだ」「マービン。あれを見ろ」

ベアーズの連中と日本野球チームの連中は凸凹の空き地で草野球に興じていた。空き地に駆けつけ愉快そうに笑うマービンと清水。ケリーは元気なく空振りをするが、駆けてくるアリカを見て、ランニングホームランを放ち、アリカにキスをする。

早く球場に戻れと言うエディにもう終わったと言うマービン。「試合を放映させる契約だろ」「ダブルヘッダーは契約外だ」「選手を球場に連れていかないと訴えるぞ」「勝手にしろ。もう子供たちを金儲けの道具にしたくない。試合をしてほしけりゃ子供たちに頼むんだな」その言葉を待っていたと喜ぶベアーズの連中。清水に来年はキューバで会おうと言うマービン。「キューバ?」「両チームを連れていく。カストロを始球式に出すんだ」