ウルトラマンレオ 第10話 | ロロモ文庫

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かなしみのさすらい怪獣

生物反応のある流星が地球に落下して出動するMAC。「青島隊員、あれは怪獣の尻尾です」「ようし。正体がわかったからには容赦しないぞ」「もっと接近してください。奴の心臓に一発ぶちこんでやりますから」しかし怪獣の顔を見て驚くゲン。「どうした、おおとり。早く撃つんだ」ゲンが攻撃をためらっているうちに地底に潜ってしまう怪獣。

怪獣は地下の火山脈に入ったと話すダン。「すると今度はどこに出て来るかわからないんですね。一発で倒すチャンスがあったのに、こいつが」「青島」「隊長。我々はもうこいつと一緒に戦うのは嫌です」「わかった。全員次の出動に備えてマッキーの整備に当たれ」

あの怪獣は僕がL77星で飼っていたペットのロンだったんですとダンに話すゲン。「L77星の生き残りはお前だけではなかったということだな」「L77星にいる時はおとなしい生き物でした」「生き残って宇宙を放浪していたらしい」「可愛いヤツだった。それがあんなに大きくなって傷だらけになってしまって。よほど苦労したんでしょう」「……」「僕には撃てません」「甘えだ」「甘え?」「ヤツはもうお前のペットじゃない。お前は撃つべきだった」「故郷の星を失った哀しみは誰にもわからない」「一歩間違っていればお前もああなっていたと言うわけだ」「あいつには買えるべき家もない。親兄弟もいないんです」「MAC隊員失格だな」

隊員失格かと呟くゲン。恵美子たちと遊ぶカオル。そこに現れる恵美子の母。「みんなにキャンディーをあげるのよ」「ねえ、ママ。一緒に遊んでよ」「ママはまだ忙しいのよ」「ねえ、いいでしょう」「みんな、待ってるわ。仲良く遊ぶのよ。じゃあね」キャンディーを配る恵美子。「はい、カオルちゃん」キャンディーを奪って踏み潰すカオル。「何よ、こんなもの」泣き出す恵美子。カオルを叱るゲン。「こんなことをしちゃいけないじゃないか」「いいのよ、あんな甘えてばっかりいる子、大嫌い」「……」

そこに現れる百子。「カオルちゃん。恵美子ちゃんに謝りなさい」「……」「いけないことをしたと思わないの」「……」「カオルちゃん」「百子さん」「おおとりさんは黙っててください。カオルちゃん」謝ろうとしないカオルをぶつ百子。泣きじゃくって百子にとりすがるカオル。「さあ、カオルちゃん」「恵美子ちゃん、ごめんね。カオル、羨ましかったの」「うん」「よし、二人とも仲良く遊ぶのよ」

ゲンになぜ知らん顔をしたのと聞く百子。「なぜカオルちゃんを叱らなかったの」「しかし」「親がいなくて寂しいからと言って、哀しいからと言って何をしてもいいってわけじゃないわ」「……」「甘えさせちゃいけないのよ。そんなの同情にもならないわ。本当の愛情があったら絶対知らん顔なんてできないはずよ」

地底のエネルギーを吸収し、さらに狂暴化して現れるロン。ウルトラマンレオに変身するゲン。ウルトラマンレオの顔を見て、一瞬ひるむがすぐに大暴れするロン。容赦なくロンを攻撃するウルトラマンレオ。おとなしくなるロン。ウルトラマンレオはロンにエネルギー波を与えて元の小さな身体にし、地球で小生物としておとなしく生きるようにさせるのであった。