大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン | ロロモ文庫

ロロモ文庫

いろいろなベスト10や漫画のあらすじやテレビドラマのあらすじや映画のあらすじや川柳やスポーツの結果などを紹介したいと思います。どうぞヨロピク。

今から半年前、原子爆弾を搭載した旅客機が北極海で墜落し、原子爆弾は暴発し、そのショックで何千年も眠っていたガメラが人類の前に出現する。ガメラは日本を襲い、人類の持つ武器では退治不能であった。そこで人類最後の計画、Z計画により火星行きロケットにガメラを乗せて発射することに成功。しかし突如隕石が現われロケットと衝突。ガメラは日本に戻り、黒部ダムで大暴れして、赤道直下のウサール火山の溶岩エネルギーを求めて、日本から離れていく。

大阪でセスナ機を操縦する圭介。なぜパイロットの操縦資格を取ったのに、航空会社をやめたと聞かれ、、「人に使われるのはいやなたちでね、観光航空会社を作るんだ」と答える圭介。しかしそれには資金が必要であり、圭介の兄平田、船員川尻、山師小野寺と組んで金儲けを考える。それは平田が太平洋戦争のさなか、南方で従軍していた際にニューギニアで見つけたオパールを日本に持って帰ることであった。

「あのオパールは捨て値で2億円の価値はある」と断言する平田。足の悪い平田にかわり、川尻の所属する淡路丸に圭介と小野寺が船員として乗り込み、ニューギニアへ。ヘリコプターで奥地に乗り込む圭介たち。そこへ現地人がやってきてワイワイ騒ぎ出す。「道案内してもらおうぜ」「でも日本語わからないだろう」「私日本語わかります」一人の娘が名乗りでる。そこへ日本人の初老の男がやってくる。

男は松下といって、風土病の研究のため十数年もニューギニアにいた。「ここで私は妻を亡くした。でも平和なここでの暮らしが気に入って、日本に戻る気はない。それにカレンという優秀な助手もできたことだし」圭介は、洞窟の探検に来たと説明する。カレンは「それは虹の谷のこと。あそこは行ってはいけない。あそこには魔物が住んでいる」と忠告する。

どうせ何か宝物があって、それを猫ババされるのがいやで、そんなことを言っているんだ、と小野寺は拳銃をぶっぱなしながら強行突破する。「行ってはいけない」と叫ぶカレン。虹の谷と呼ばれる鍾乳洞にはいり、とうとうオパールを見つける三人。「俺はこれでマンションを買うよ。妻と子供を大阪に呼び寄せて。これで船員暮らしから足が洗える」と大喜びする川尻。その足に毒サソリが。それに気づいた小野寺であったが黙っていた。

とうとうサソリに噛まれる川尻。応急処置をする圭介であったが、「目が見えねえ」とうめきながら川尻は悶死する。その隙にダイナマイトを仕掛けて、圭介を生き埋めにし、オパールを独り占めにする小野寺。

圭介は大怪我をするが、カレンたちに助けられる。「あなたの仲間。そこで何か発見したはず。それを返してください」「あれは、戦時中俺の兄貴が隠したものだ。だから俺達に権利があったんだ」「あれを取り戻さないと、何千人、何万人の命にかかわります」カレンは松下に訴える。「日本へ行かせてください。不幸をほおっておくことはできません」あれは宝石ではないのだよ、と圭介に言う松下。「宝石じゃないとしたら何だ」

小野寺は淡路丸に乗って、神戸へ停泊中し、オパールを独り占めにしてご満悦であったが、ジャングルでかかった水虫に悩まされていた。淡路丸の船医に赤外線が水虫にいい、と聞いて赤外線を水虫にあてる小野寺は、麻雀の誘いがあり、赤外線装置をつけっぱなしで船室を出てしまう。赤外線がオパールにあたる。オパールは大きく膨れ上がり、やがて中からトカゲのような生物がでてくる。

生物は巨大化し、淡路丸爆発。迎えに来た平田に、小野寺は、「あんたの弟も川尻も足を滑らせて、谷底に落ちて死んだ。まったくついてないよ。オパールは確かにあったが、船と一緒に沈んじまった。潜水夫をやとって引き上げようぜ」と言う。神戸港に怪物上陸。怪物の長い舌が神戸タワーを破壊する。大阪に逃げる平田と小野寺。

「怪物騒ぎが収まるまで、オパールの引き上げは無理だな」「ダメだ。早く引き上げないと保険会社やらが調査する。早く潜水夫をやとおう。金持っているか」「十万くらいならある」怪物は大阪へ。「こちらは人間二人殺しているんだ。ぐずぐずしておれん」「何。今何と言った」「いや。友達を二人犠牲にした、ということだ」「貴様、弟と川岸を殺したな」平田と小野寺は大乱闘。小野寺は平田を殴り殺し、金を奪って逃走。怪物は大阪のど真ん中に現われる。

怪物は舌の先から何でも凍らす冷凍光線を放っていた。戦車も凍る。戦闘機も凍る。大阪城も凍る。遠隔地からミサイル攻撃しようとするが、動物の防衛本能でそれを察知した怪物は背びれから虹色の殺人光線を発し、ミサイルを破壊する。炎のエネルギーを好むガメラが虹色光線のエネルギーにひかれて大阪へ。ガメラの火炎光線攻撃と怪物に冷凍光線攻撃は怪物に軍配があがり、ガメラも凍る。完全に凍りつく前に怪物に噛み付くガメラ。紫色の血を流して痛がる怪物。その様子がテレビ中継。圭介に連れられ来日したカレンは、怪物を見て「バルゴン」とうめき失神する。

「私はバルゴンを殺す方法を知っています。私をバルゴンのいるところに連れて行ってください」と訴えるカレン。その前に圭介は小野寺のところへ。「二人で宝石を引き上げようぜ」「あれは宝石じゃない。怪獣の卵なんだ」「俺は信じないぞ」「さっき兄貴の家にいった。みんな焼けていた。あんたが兄貴の家から出たのを見た人がいるんだぜ」たちまち乱闘となる圭介と小野寺。圭介とカレンは小野寺を柱に縛りつける。

知事や自衛隊の幹部の集まる前でカレンは言う。「バルゴンにも弱点はあります。バルゴンは陸上動物です。水の中で生活することはできません。皮膚の細胞が水に溶けて紫色の血液を流すのです。これは先祖代々伝わるダイヤモンドです。バルゴンはダイヤモンドの光が大変好きなのです。これを利用したらいいのです」圭介の操縦するヘリコプターにダイヤモンドをぶらさげ、琵琶湖までバルゴンをおびき寄せるダイヤモンド作戦開始。しかしバルゴンは反応しなかった。

そこへ淡路丸の船医が証言。「バルゴンの卵には赤外線が大量に浴びせられているのではないか」「バルゴンは孵化して成長するまで、普通10年かかります。あのバルゴンは特異体質なのです」「なるほど、だからダイヤモンドに反応しなかったんだ。ダイヤモンドに赤外線を当てて、光のボルテージをあげればいいんだ」とりあえずバルゴンは人工雨作戦で足止めにし、ルビー殺人光線の機械を改良して、赤外線ダイヤモンド光線の機械が完成する。

今度はバルゴンは反応する。もう少しでバルゴンは琵琶湖の中に。そこにボートに乗って小野寺が。すでに正気を失った小野寺はオパールの代わりにダイヤモンドはおれのもの、と主張してダイヤを強奪する。バルゴンは小野寺とダイヤを吸収する。こうして第2次ダイヤモンド計画も失敗する。

今度は虹色の殺人光線を利用することに。大きな鏡を作って、反射させたらどうか、と提案する圭介。バルゴンを遠隔地から攻撃する。バルゴンはすかさず防衛本能からまた虹色光線を発射するが、反射鏡により攻撃を受ける。しかし致命傷にはならなかった。もう一度攻撃して虹色光線を出させよう、と提案する圭介に、「バルゴンは二度と虹を出さない。動物は自分のあやまちに気がついた時二度と同じあやまちを犯さないのです」と答えるカレン。

「畜生。万事休すが」と口惜しがる圭介。そこへガメラが。やっと冷凍地獄から解放され、虹色光線のエネルギーとリベンジに燃えてやってきたのだ。強引にバルゴンを琵琶湖へひきずりこむガメラ。湖中から虹が。バルゴンの断末魔だ。ガメラは湖からいずこともなく飛び去っていく。「カレン。君をニューギニアまで送るよ。ぼくの兄は死んでしまった。ぼくはひとりぼっちになってしまった」という圭介に、「いえ、一人じゃないわ」と圭介の指を握り締めながら答えるカレンであった。