NANA | ロロモ文庫

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打ち上げで居酒屋で飲むナナとレンとヤスとノブ。「今日の客はほとんどがうち目当てだね」「やっぱ、ライブは気持ちいいわ」「こうなったらブラスト東京進出。プロ目指しましょう」「ノブ。お前は旅館の跡取り息子だから、ノンキなことが言えるんだ」「国立大生でエリートのヤスは言うこと違うね。レンはどう思う?」ナナに俺は東京に行くと告げるレン。

東京行きの電車でナナと隣に座る奈々。「積雪で遅れるそうですね」「ああ」「困ったなあ。早く、章司に会いたいのに」「彼氏か?」章司は元々は地元で同じ専門学校だったとナナに説明する奈々。「でも、東京の美大を受けるために一年前に上京しちゃって」「なんでその時、一緒に行かなかったの」「章司がダメだって。そんな闇雲な行動はよくないって」「なるほどねえ」「それで上京資金ためて、東京に行くの」「そう。頑張ってね」

不動産屋でアパートを探しを気にいった物件を見つけ、ナナと再会する奈々。「え、嘘みたい。すごい偶然」「ここは私が先に見つけたんだよ」「凄い偶然ね。別々の不動産屋さんで同じ物件を好きになるなんて」「とにかく私が先に見つけたんだ」「じゃあ一緒に住めばいいじゃん。家賃も半分になるし」「そうね」

レコード屋にナナと行く奈々。「今日、トラネスのニューアルバムの発売日なんだ。私、超大ファンなの」「やっぱりギターのレンが好きなのか」「確かにレンは一番かっこいいけど、なんだか無口で怖そうで、私は苦手」「ははは」「なんで、笑うの」「いや、別に」「ねえ、ナナも好きでしょう」

アパートを訪ねるノブを見て、何しに来たと怒鳴るナナ。「ヤスに頼まれたんだよ。荷物を届けろって」「だったら用が済んだだろう。とっとと帰れ」「実は俺、家出してきました」「お前は私と違って、将来が保証されてるだろ」「俺はギターさえ弾ければ幸せなんだ。俺はお前の歌で」「早く帰れよ」「新曲が出来たんだ。お前に歌ってほしい」

そこでナナは歌ったのと章司に言う奈々。「めちゃくちゃうまいの。びっくりしちゃった」「そうか。歌で飯が食えるようにと東京に。それはまたでっかい夢だな」「でしょう。ナナは地元でバンドやってる時は熱狂的ファンもいて、結構有名人だったんだって」「でも、そんなとんとん拍子に行くかな」「ねえ、今日の夜、ナナたちとカラオケに行こうよ。章司もナナの歌を聞けば、絶対ファンになるよ」「ごめん。これから夜中までバイトなんだ」「え。またバイト。せっかく東京出てきたのに、あまり会えない」「ごめんな」

ベースとドラムスを募集と張り紙を出すナナとノブ。それを見て、ベースをやりたいと言うシン。リスペクトしているベーシストは誰とシンに聞くナナ。トラレスのレンと答えるシン。レンはギターじゃないと言う奈々に、レンは前のバンドではベースをやっていたと言うシン。レンを超えるベーシストになってとシンに言うナナ。俺がドラムスをやるとナナに言うヤス。「ブラストは俺が作ったバンドだ。心配で夜も眠れない。弁護士事務所なら東京にもあるしな」章司がバイト仲間の女の子と付き合ってると知ってショックを受けるが、ブラストのライブを見て気分を晴らすナナ。

私の地元で行われるトラネスのライブの最前列のチケット2枚取れたとノブたちに言う奈々。「一緒に行く人、手を挙げて」「……」「ナナにも聞いたんだけど、行かないんだって。遠いから面倒くさいのはわかるんだけど、最前列だよ。もったいないね」「それはナナは行かないだろうな」「え」「あいつから何も聞いてないの?」

事情を奈々に説明するノブとヤス。「え、あのトラネスのレンとナナが」「レンは最初からトラネスにいたんじゃないんだよ。俺たちのバンドにいて、トラネスに引っこ抜かれたんだ」「そうなんだ。でも、どうしてナナはレンについていかなかったの」「レンと一緒にいるだけが自分の人生じゃない。自分の歌で飯を食えるようになりたい。彼女はそう決めたんだ」「ナナにとって、それでよかったの」「ナナは自立した女だ」「恋よりプライドを選んだってわけ」「簡単に言えばね」

ライブに行かないかともう一度ナナを誘う奈々。「……」「じゃあ、ライブに行かなくていい。うちの実家に遊びに行かない?特に何もないところだけど、うちの家族にもナナを紹介したいし」「いいや、ライブ、行っても」「え、なんで急に気が変わったの」「急に見たくなった。あんたの親の顔」

奈々の実家に行くナナ。「素敵なお母さんだな」「どこが。普通のおばさんじゃん」「いいじゃん、普通で。私が親がいないから」「え」父親はもともといなく、母親が4つの時に家出して、おばあさんに育てられたというナナに、初めてそういう話をしてくれて嬉しいという奈々。「ナナがあまり自分のことを話さないから、さみしいと思ってたんだよね」「そうか、気付かなかったよ。聞いてくれればなんでも話すよ」「本当になんでも話してくれるね」「ああ」「今でもレンを好き?」「知ってたんだ」「ごめんね。知らないふりして」「知ってて、私を連れてきてくれたんだね。ありがとう」

トラネスのライブを最前列で見て、ギターを演奏するレンを見て涙するナナ。ライブ後にヤスに電話するレン。「ナナが来てた」「ああ」「知ってたのか。なんで言わねえんだよ」「びっくりさせたかったら」「おかげで音、外したよ。アレンジでごまかしたけど」「ナナの新しい携帯番号、教えてやるよ。会いたきゃ電話しろ」「今更どの面さげて、ナナに会えるんだ」「もう会う気がないなら、ナナは俺がもらう」

ナナに電話するヤス。「そっちにレンが電話するかもしれない。よろしく」「どういう意味。私はもうあいつと話す気なんかないんだ」「だったら直接、レンにそう言えよ」レンと会うナナ。「もうこれで会うのは最後だ。それだけを言いに来た」「ナナ。会いたかった」「ずるいよ」これからは恋人ではなくライバルや友人としてレンと付き合うと言うナナを見て、奈々は優しく微笑むのであった。