作:雁屋哲、画:花咲アキラ「美味しんぼ(513)」 | ロロモ文庫

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新聞戦争(1)

昨日、日本新聞連盟の委員会があったと山岡と小泉に言う帝都新聞の秀沢局長。「小泉さんは他の会合と重なって欠席されましたが、その時、事件が起こったのです」

「料理もあとはデザートを残すのみとなりました。最後にわが日本新聞連盟会長、帝都新聞の嶺山社長にご挨拶をお願いします。ダラダラと挨拶する嶺山。うんざりする大原。「会長のお話を邪魔して恐縮ですが、本日のデザートはわが連盟のために当店の料理長が特別に作ってくれた自慢の逸品です。シャンペンのシャーベットのシャンペン・フロートです」

うほほと喜ぶ大原。(ここまでいい料理は続いたから、デザートだって素晴らしいものが出るというわしの予想は当たったわい。シャンペンの上にシャンペンのシャーベットを浮かべるなんて憎いのう。だいたいアイスクリームならともかくシャーベットは重いから沈むはずだが、沈まないとことを見ると、これには何か仕掛けがあるんでしょうか。どんな味でしょうか。楽しみだなあ)

「お手をつけになるのは今少しお待ちください。会長のお話が終わったところで乾杯しようという意図もあって、料理長にシャンペンを使ったデザートをお願いしたわけですので)

ぬううと唸る大原。(おあずけか。おおお、どんどんシャーベットが溶けていくよ。これじゃせっかくの料理長の苦心が水の泡だ。シャーベットが溶けてしまえば、ただの甘味をつけたシャンペンになってしまうじゃないか)

絶叫する大原。「もうだめだ。シャーベットが半分以上溶けてしまった。長話をしおって。何て無神経な男だ」「うるさい男だ。もう少し待てんのか。究極のメニューのようなくだらないものばかり食べているから、こんなデザートに目がくらむんだ」「ぬう。至高のメニューなんかこれくらいのデザートだって出せないくせにバカ言うな」「バカとはなんだ。アホ大原」「ハゲ嶺山。デブ嶺山」「おのれ」「どあほ」「くそが」

嶺山は今も怒り狂っていると言う秀沢。「大原社主をつぶし東西新聞社をつぶさなければ日本の新聞界はよくならないと言っている。この揉め事の原因は食べ物だ。二人とも食い意地が張っている。言葉では説得できなくても食べ物で説得できるかもしれない。山岡さん、究極のメニューの制作担当者の腕を見せてくれ」「そうしろ。食べ物で説得しろ」「ぬう」