杉作J太郎「ボンクラ映画魂」きで始まる俳優ベスト10 | ロロモ文庫

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杉作J太郎「ボンクラ映画魂」は実録ヤクザ路線映画から特撮子供テレビ番組まで東映製作作品に出演した俳優たちを愛情込めて紹介している一冊でありまして、この本にロロモに与えた影響は計り知れないほどの大きさはありませんが、かなりの影響を与えていることは間違いなく、特撮子供テレビ番組はともかく、ここで紹介されている映画はレンタルやCSなどでかなり見ているわけです。

10位は<「トラック野郎 望郷一番星」にトラッカー・宮城県として登場。「アンコ椿は恋の花」の曲に乗って、トラックとともに谷底へまっさかさまに転落した>と紹介した吉川団十郎

9位は<「新宿の与太者」では菅原文太、佐藤允、ルーキー新一とともに主役グループのひとりを演じた。「帰ってきたウルトラマン」で、ウルトラマンの中に入っていた男としても有名である>と紹介したきくち英一

8位は<「スケバン刑事Ⅱ」で南野陽子に何らかの武器を教えるコーチ役のような悪役で登場した。教えるのは上手いんである。というのも、テニスの腕はプロ級でして、仕事が空いたときにはテニスのコーチもしてるのだ。渡辺美奈代が主演をした30分ものの大映スポ根ドラマではズバリ、テニスのコーチ役を担当した>と紹介した木村元

7位は<彼と言えば、やはり「仁義なき戦い 広島死闘編」だと思うが、ホント、この頃のギラギラとしたムードというのは、まさに夜に輝く太陽、って似た題の仏映画がありましたが、そんな感じだったのである。それが深作欣二が<ふかさくきんじ>の名で撮った「資金源強奪」も同様>と紹介した北大路欣也

6位は<遊郭の番人をやらせれば右に出るものがなく、京都撮影所製作の時代劇ポルノでそれを演じるとピッタリはまった。つまり冷血漢の如きムードの持ち主であるが、醜男ではなく、どちらかといえば二枚目である。「釜ヶ崎極道」では東三千率いる大衆演劇のスターを演じて、ああやっぱり二の線の人だなァと納得>と紹介した北川俊夫

5位は<「総長の首」に殺し屋で登場。銭湯で展開される大回りではスッポンポンでボカシを入れつつ大暴れした。「帰ってきたウルトラマン」の坂田モータースの坂田さん。ウルトラマンシリーズ前作を通じてもちょっとない、神妙にして神聖な精霊の如き登場人物ではなかったか>と紹介した岸田森

4位は<「仁義なき戦い 代理戦争」で、梅宮辰夫の側近として常に無表情であるが、どことなく貫録を示して座っている。カープの西山が10倍くらい怖くなったような人である。で、剣会であるから何といっても身体が動く。だからスクリーンに登場したら、何かが起きると思っていい。「冬の華」では高倉健の前に立ちはだかる。道を開けろ開けない程度の悶着であった。因縁をふっかけられるも構わず、高倉健がタバコに火をつける。「兄さん。カンロクやのう」ここでスタートである。高倉健はぶん殴る。そしてぶっ飛ぶ。物語はここから一気にクライマックスへと突入するのである>と紹介した木谷邦臣

3位は<「兄弟仁義」シリーズに主演しながら、ムッチーこと村田英雄の主演映画にもゲスト主演。「男の勝負 仁王の刺青」では村田英雄に一喝されて子分になってしまったりもしたが、屈辱ではないだろう。彼の主演作では逆に村田英雄が悪役に限りなく近い善玉脇役を演じたりしていたのだから。で、村田英雄は任侠映画路線衰退後は東映のスクリーンから姿を消したが、サブちゃんの場合は1980年代に突入してからも「修羅の群れ」で伝説の極道・モロッコの辰に扮して、覚醒剤の恐ろしさを全身で謳いあげた>と紹介した北島三郎

2位は<東映東京撮影所製作の映画、及びテレビドラマで最も多くアナウンサーを演じたのではないか。とにかくキッチリした感じの人であり、アバウトな個性が大集合している東映東京の中では、むしろ好ポジションであろう。「直撃地獄拳 大逆転」では、郷鍈治の全身から発するウンチの臭いに耐えかねてスープをブチまける高級レストランのボーイをえんじたが、このボーイをベテランの彼が演じるのとそうでないのとでは、間違いなくこのシーンの印象が違ってしまうだろう>と紹介した木村修

1位は<「仁義なき戦い 広島死闘編」のラスト、北大路欣也を追い詰める警察署長役や「五月みどりのかまきり夫人の告白」の化粧品会社社長、「序の舞」で再び名取裕子を佐藤慶に抱かせたおっさん役などで、いやらしくみどしつこい粘り気を露骨に発揮。ハートウォームな傑作「まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯」では、殿山泰司とともに元祖まむしの兄弟役で事実上主演した。「仮面の忍者 赤影」で演じた甲賀忍者、流れ星左十。謎の怪鳥ガッポを操ったが、この折りに見せた演技の面白さ、危うさは必見>と紹介した北村英三となるわけです。