ウルトラマンA 第52話 | ロロモ文庫

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明日のエースは君だ!

正体不明の円盤同士の戦いの結果、墜落した円盤を調べ、宇宙人の子供を発見するTAC。そいつは死刑にするんでしょと北斗に聞くタケシとススムと三郎。「どうして」「だって宇宙人なんだもん」「宇宙人ならみんな死刑にしていいと思うのか。そのお面はなんだ」「俺、ゾフィー」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「ウルトラ兄弟です」「ウルトラ兄弟は弱いものイジメはしない。何もしない宇宙人の子供をいじめたりはしない」「……」「ウルトラ兄弟は弱いものの味方なんだ」

どうやらこの子供はサイモン星人の子供のようですねと竜に言う北斗。「サイモン星人と言えば、かつてヤプールに侵略されて宇宙に追放された遊牧星人だ」「すると宇宙の迷い子か」空に現れる超獣たちの霊。<ウルトラマンAに斃された超獣の霊よ。今一度生き返るのだ。ジャンボキング>超獣の霊が合体して現れるジャンボキング。傷つきながらサイモン星人の子供を逃そうとしてタケシたちに遭遇する北斗。「君達、逃げないと危ないぞ」「俺達の基地へ案内するよ」「君達の基地へ?」

洞穴にあるタケシたちの基地に行く北斗。「ここが俺達の作戦室さ」「ほう。無線機まであるのか」「俺がけがを直してやるよ」「ほう。なんでもあるんだな」「俺んち医者だからな」「ほう」「さっきはひどいことを言ったな。あやまるよ」「そうでなくちゃ。彼はサイモンっていうんだ」「サイモン、なかよくしような」「おい、サイモンもけがをしてるぞ」「直してやるよ」

サイモンを引き渡せと言うヤプール。「私はサイモンを追ってきたのだ。地球人に用はない。もし地球人がサイモンをかばうなら、地球人も私の敵だ。さもないとこの町を破壊して皆殺しにしてやるぞ」話し合うタケシたち。「町を壊されたら困るな」「町にはパパやママがいるからな」「町には友達もいるからな」「どうする、タケシ」北斗に聞くタケシ。「ウルトラ兄弟は弱いものの味方だって言ったね」「ああ」「俺はゾフィーだ。俺がサイモンを守るよ。お前達は家に帰っていいよ」「俺はウルトラマンだ」「俺はウルトラセブンだ。サイモンを守るよ」よく言ったと喜ぶ北斗。「それでこそ君達はウルトラ兄弟だ。超獣は俺に任せとけ。君達はここでサイモンを守るんだ」

北斗の足に光線を浴びせるサイモン。「北斗さん、大丈夫?」「ああ。サイモン、どうして俺の足を」「サイモンは行かせたくないんだ。北斗さんを心配してるんだよ。なあ、サイモン」頷くサイモン。街を破壊して始めるジャンボキングを攻撃するが、撤退を余儀なくされる竜たち。警告するヤプール。「今日は町の半分を破壊した。あと半分は明日のためにとっておく。明日の朝8時までにサイモンを渡すのだ」姿を消すジャンボキング。

外に出ようとするサイモンにどこに行くと聞く北斗。「こいつ、自分から捕まりに行こうとしてるんだ」「行っちゃダメだ」「でも明日になったら、またあいつが街を破壊しに来るぜ」「地球にはウルトラマンAがいる。ウルトラマンAが来るまで、俺達でサイモンを守るんだ」「そうだ。俺達だってウルトラの兄弟なんだ」よしと呟く北斗。「僕はTACに帰らなければならない。ここは君達にサイモンを任せたぞ」

ジャンボキングは超獣の強い部分を結合して再生されていると語る竜。「超獣の王とでも言うべき最強の超獣だ」「一度死んだはずの超獣たちが、どうしてこんな形で生まれ変わったんでしょうか」「死んだと言っても地上でバラバラにされた超獣の分子は大気に浮遊している。ヤプールはその分子を一か所に集結させたんだ」「そのヤプールはどこにいるんでしょうか。ジャンボキングを操ってるそのヤプールは」「残念ながらわからん」「隊長、ここはひとまず奴の要求通り、サイモンを渡してみたらどうでしょうか」

山中に待ってくださいと言う北斗。「そんなことをしたら、あの少年たちの気持ちを踏みにじってしまいます」「いいか、ジャンボキングを倒すすべがないなら、他に町を守る手段がないじゃないか」「家や町はまた建て直すことができます。しかしあの少年たちの気持ちは一度踏みにじったら簡単には元に戻りません。彼らはウルトラの兄弟のように勇敢で優しい心を持とうとしています。その気持ちだけは大切にしてやりたいと思います」明日試してみようと呟く竜。「試すって何をです」「細胞分解ミサイルだ」「しかし、あれはまだ試作の段階では」「やるだけのことはやってみよう。町も子供たちの心も破壊させてはならぬ」

8時前に洞穴に行き、沢山の子供たちがいるのに驚く北斗。「みんなでサイモンを守るって言うんだ」「そうか」8時になり点滅するサイモンの触覚。現れたジャンボキングに細胞分解ミサイルを発射する吉村。しかし分解せずに町を破壊し始めるジャンボキング。子供たちを洞穴から逃す北斗。「サイモン、お前も逃げるんだ」<北斗星司よ。私の声に聞き覚えはないか>「ヤプール」<その通り、ジャンボキングを操ってるのはこの私だ。まんまと罠にかかったな。早くみんなの前でウルトラマンAになったらどうだ>

サイモンを撃とうとする北斗に何をするんだと言うタケシ。<ははは、みんなの前で私を撃ったらどうだ。誰も私をヤプールと思ってないぞ。私を撃てば、お前は子供たちの信頼を裏切ることになるぞ>「くそう」<人間の子供から優しさを奪い、ウルトラマンAを地上から抹殺することが私の目的だったのだ>

サイモンを撃つ北斗。なぜサイモンを殺したんだと北斗を責めるタケシたち。「サイモンを守ろうと言ったくせになぜ殺したんだ」「こいつはヤプールだったんだ」「信じるもんか。どうしてサイモンがヤプールなんだ」「テレパシーだ。テレパシーでこいつがそう言った」「でたらめ言うな。人間のくせになんでテレパシーがわかるんだ。テレパシーがあるのはウルトラ兄弟だけだ」「……」「もう大人の言うことなんか信じないぞ」「僕がやつのテレパシーがわかったのは、それは僕がウルトラマンAだからだ」「え」

そこに現れる竜たち。うそだと言うタケシにウソじゃないと言う北斗。「見ていてくれ。これがウルトラマンA最後の戦いだ」ウルトラマンAに変身する北斗。(彼らに真実を伝えるにはこうするしかなかった。さよなら地球よ。さようならTACの仲間たち)死力を尽くしてジャンボキングを斃すウルトラマンA。「優しさを失わないでくれ。弱いものをいたわり、互いに助け合い、どこの国の人とも友達になろうという気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られても」最後のメッセージを残して、ウルトラマンAはM78星雲に帰っていくのであった。