ウルトラマンA 第35話 | ロロモ文庫

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ゾフィからの贈りもの

僕をサッカーの仲間に入れてと頼む雪夫。「ダメだよ、おねしょするやつは」「……」「おねしょするやつなんかサッカーの仲間に入れられないよ。寝小便小僧なんかイヤだよ。試合中に小便されたら困るもんな」「……」「おい。そんな仲間に入りたいのか」「うん」「じゃあ、俺達の言うことならなんでもやるかい」「うん」「じゃあ公衆電話でTACをここに呼び出せよ。そうすれば仲間に入れてやるぜ」

電話に出る北斗。「はい。こちらTAC本部、なに、超獣ドリームギラスが現れた?それで君の名前は?朝倉雪夫君。よしわかった」おかしいわと言う美川。「レーダーには全然超獣の反応がないわ」「じゃあいたずら電話かな」「わからん。北斗、現場に急行して調べてみろ」「はい」

ダンに朝倉雪夫って子を知らないかと聞く北斗。「知ってるよ。あの子だぜ」ばかもんと雪夫に怒鳴る北斗。「君のいたずらでどれだけTACが迷惑したかわかってるのか。君のお母さんに行って、もっとしつけを厳しく。ん?」雪夫が小便を洩らしていることに気づく北斗。

雪夫君は自分からいたずら電話をするような子じゃないと北斗に言うダン。「きっと無理矢理かけさせられたんだ」「だらしないヤツなんだ」「そうでもないぜ。おねしょはするけどいいやつなんだ」「おねしょ?」「うん。超獣の夢を見ると必ずやるんだって」「そうか。俺も9歳まで寝小便に悩まされたっけ」

俺も君の歳の頃は寝小便小僧だったと雪夫に話しかける北斗。「北斗さんも?」「ああ、寝小便小僧だっていつも泣いてたよ」「本当?」「雪夫君。おねしょは一種の病気なんだ。決して恥ずかしいことじゃないよ。それより嘘をついたり、友達の悪口をついたりすることがよっぽど恥ずかしいことなんだ」「うん」「自信を持つんだよ、雪夫君。おねしょなんかに負けるもんかって、どこまでも頑張りぬくんだ」「うん。そうすれば僕だって北斗隊員みたいに立派な男になれるね」「なれるとも」

またおねしょしてしまったとダンに打ち明ける雪夫。「ドリームギラスが一本杉のある湖から現れて、僕に口から水をかける。そこで目がさめると、必ずおねしょしてるんだ」「一本杉のある湖?そこには吊り橋がないかい?」「え、どうして知ってるの」「その湖、姉ちゃんと行ったことがあるんだ」「どこにあるの、それ」

湖に行った雪夫の前に現れるドリームギラス。すぐに北斗に電話する雪夫。「なに、本物のドリームギラスが現れた?今度は本当なんだな」「本当です」レーダーには反応がないと言う美川。またいたずらかと言う今野に、雪夫君はそんな子じゃないという北斗。「二度と嘘をつかないと僕に誓ったんです」「お前、子供の言うことなら何でも信用するのか」「あの子だけは別です。山中隊員、僕を出動させてください」「まあ、待て。隊長に連絡してからにしよう」「それじゃ遅いです」「待て」TACアローで出動するが、超獣を発見できない北斗。TACの面目丸つぶれだなと呟く今野。

ドリームギラスはあの湖の中に隠れているんだと北斗に言う雪夫。「どうして攻撃を中止したの」「君は僕の信頼を裏切った」「え」「僕はもう君とは話したくない」北斗に雪夫君はすごくしょげてたぜと言うダン。「僕にもろくに口をきいてくれないんだ」「……」「あいつ、絶対に嘘をつくような奴じゃないと思うんだ」「しかし、実際に超獣はいなかった」「おかしいなあ」

お前は過ちを犯したと北斗に告げるゾフィー。「信じるべきものを信じず、少年の心を深く傷つけたのだ。超獣は本当にいるのだ。お前は償わねばならん。それ以外に少年の心を救う方法はない」「……」「わかったか、弟よ」「はい」

雪夫がいなくなったとTACパンサーに乗っている北斗に言うダン。「乗れよ」「どこに行くの」「あの湖だ」湖を見つめる雪夫に、君にたくましい少年になってほしかったと言う北斗。「僕は君が見たというドリームギラスの存在を信じる。君の眼の前でドリームギラスをやっつけてやる。それが僕の償いだ」これから湖に潜って爆弾を仕掛けると言う北斗。「ダン、お前は雪夫君を安全な場所まで避難させる」「わかった」爆発に驚いて、姿を現すドリームギラス。ウルトラマンAに変身する北斗。ドリームギラスを斃すウルトラマンA。おねしょをしなくなった雪夫はダンたちとサッカーに興じるのであった。