ウルトラマンA 第15話 | ロロモ文庫

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夏の怪奇シリーズ 黒い蟹の呪い

灯篭を海に流す夢二。「父ちゃん、悔しいじゃろうな。父ちゃん、どこにおるんじゃ」貝殻を耳に当てる夢二。<夢二。夢二>「え、父ちゃん?」網にかかったカブトガニを見つける夢二。「あ、カニ泥棒じゃ」「こら、何をしてる」カブトガニを持って逃げる夢二に待てと言う太田。うわああと叫ぶ吉村。「どうしたんだ、吉村」海の中に消えていく吉村。カブトガニを海に返す夢二。

吉村は海の中に引きずり込まれたと警官の佐々木に訴える太田。「化け物の仕業に違いねえ」「しかし、洋服だけ残るちゅうことがあるのかね」「本当だとも。あ、こいつ、昨夜俺達もことを見てただろう」「離せ」夢二を捕まえる太田におよしなさいと言う夏休みで岡山に帰省中の今野。「何をする。泥棒小僧の味方をする気か」「泥棒?」「ああ、こいつは昨夜俺達の獲物を泥棒したんだ。そんとき、こいつもあの事件を見てたはずだ」「カブトガニ露泥棒はおじさんじゃん」

カブトガニと呟く今野。「あれは天然記念物だ。捕まえてはいけないはずだ」「それは、その」佐々木に捕まる太田。夢二に昨夜の事件を見たのかいと聞く今野にやめときんさいと言う佐々木。「夢二の親父はのう、3か月前、一人で漁に出たまま帰ってこんかった。数日後、親父の乗った漁船だけが無傷で帰ってきたんじゃ。それからちいと頭がおかしいんじゃ」

この貝殻を使って、カブトガニと話ができると今野に言う夢二。「カブトガニは父ちゃんの言葉を話すんじゃ」「本当かな」「まあ、見てみい」カブトガニを見ながら貝殻を耳に当てる夢二。<夢二よ。誰かがカブトガニを操って、作り替えとるんじゃ>「そんなことできるのか」<毎日、どんどん大きくなっていく。おまけに人間を恨む気持ちもどんどん強くなっていく>「人間を恨む?」<海が汚れて、魚も貝も住みにくく、なったからのう。町を襲うらしいぞ>海から現れるキングクラブ。本部に連絡する今野。TACの攻撃を受けて、姿を消すキングクラブ。

今野から事情を聞いて、夢二と会う北斗。「夢二君。僕もカブトガニと話がしたいんだ。このままだと岡山の町は滅茶苦茶にされてしまう」「話をするならしてみい。この貝を使って、おらしか話はできんのじゃ」カブトガニを見ながら貝殻を耳に当てる北斗。<驚いた。お前の心の中にある力はなんと強いのじゃ。恐らく人間の世界で一番強い力の持ち主じゃ><あの超獣を操っているのはヤプールだな><そうじゃ。ヤプールじゃ><消えた超獣は今どこに隠れている><鷲羽山ハイランドの方にヤプールの気配がある>

カブトガニを連れて鷲羽山ハイランドに行く夢二。「夢二君。超獣はどこにいるかわかるかい」「あっちだ。あのタワーの上にいる」催涙弾を撃ち込まれて姿を現すキングクラブ。キングクラブの吐く炎を浴びて死ぬカブトガニ。ウルトラマンAに変身する北斗と南。キングクラブを斃すウルトラマンA。

カブトガニは死んでしもうたと呟く夢二。「もう父ちゃんの声も聞こえん」大丈夫だよと夢二に言う北斗。「ウルトラマンAは君の味方だ。決して裏切るようなことはしない」南に貝を耳に当ててごらんなさいと言われる夢二。<夢二。わしは元気じゃ>「父ちゃん」<夢二。わしの声はいつでも聞こえるんじゃ。夕陽が沈む頃、貝を耳に当ててごらん。お前の後ろにおる人はウルトラマンAじゃ>「え」夢二は振り返って、去っていく北斗と南を見つめるのであった。