ウルトラマン 第37話 | ロロモ文庫

ロロモ文庫

いろいろなベスト10や漫画のあらすじやテレビドラマのあらすじや映画のあらすじや川柳やスポーツの結果などを紹介したいと思います。どうぞヨロピク。

小さな英雄

銀座のデパートに現れたピグモンを科特隊本部に連れて行くムラマツたち。「ピグモンはどうしてあんなところに」「ピグモンは大騒ぎをしていた。あの様子はただ事ではない。一体何を言いたいんだろう」「どうも気になりますね」「そうだ。東西大学の権田博士にピグモンの言葉を分析してもらいましょう」「権田博士ってイルカの言葉を研究している」「そうです。イルカ博士です。あの人なら何かわかるかもしれませんよ」「グッドアイデアだわ。ピグモンの声は単なる音声と思えないわ。あれは確かに言葉よ」ピグモンは周期的に同じ音を繰り返していると言う権田。「これは間違いなく言葉です」「解読できますか」「さあ。難解な暗号文を解くより難しい仕事ですからな。しかしやってみましょう」

イデを怒鳴るアラシ。「なんだこれは。スパイダーもマルス133も調子が悪いから、三日前から修理を頼んでおいたじゃないか」「ごめん。忘れてたんだ」「なに。忘れたとはなんだ。武器の修理は君の任務じゃないか」アラシにそんなに怒鳴らなくてもと言うフジ。「いやあ、許せないよ。もしも事件が起こったらどうするんだい。敵と丸腰で戦えって言うのかい。武器の整備は科学特捜隊の基本だからね」「今、イデ隊員はね、怪獣語翻訳機に取り組んで毎晩徹夜の連続なのよ」「それとこれとは別だ」

そこに現れるムラマツとハヤタ。「権田博士の努力で何とかピグモンの言葉が解明できそうだ」「明日中には結果が出るそうだ。おいイデ、翻訳機は完成しただろうな」「それがまだなんだ」「何、まだ?どうしたんだ。いつもの君にしては仕事のスピードが遅いじゃないか」「申し訳ございません。今夜中に仕上げます」作戦室を出て行くイデ。「どうしたんだ、イデのやつ。バカに元気がないじゃないか」「そうなんだよ。最近様子がおかしいんだ、あいつ」「まあ、ほっとけ。いくらのんき者のイデでも人の子だ。悩みくらいあるさ」

怪獣語翻訳機を製作するイデにコーヒーを持って行くハヤタ。「御苦労さん」「どうも。遅れてすまん。今夜中に仕上げるよ」「少しは休めよ。明日までに完成すればいいんだ。昼間は武器のことでアラシにやられたそうじゃないか」「ハヤタ。君は何も感じないか」「何を」「仕事のことだ。我々科学特捜隊がどんなに頑張っても結局、敵を倒すのは、いつもウルトラマンだ」「……」「僕がどんな新兵器を作っても大抵役に立たんじゃないか。いや、新兵器だけじゃない。我々科学特捜隊もウルトラマンさえいれば必要ないような気がするんだ」

「何を言うんだ、イデ。スーパーガンやスパイダーショット。それにマルス133も立派に敵を倒したじゃないか」「……」「それに科特隊がウルトラマンを助けたことだってある。アントラーに青い石を投げなかったら、ウルトラマンはアントラーの犠牲になっていたかもしれん。ケムラーと戦った時だってマッドバズーカを撃ち込まなかったら、ケムラーの亜硫酸ガスでウルトラマンはやられたかもしれない。持ちつ持たれつだよ」「そうかなあ。ボクはウルトラマンさえいれば十分だと思うんだ」
ピグモンのメッセージが入れられるイデの怪獣語翻訳機。<科学特捜隊とウルトラマンに倒された怪獣たちが、ジェロニモンの力で命を復活して、科学特捜隊に復讐するため、総攻撃をかける。あと5時間で世界各地から60匹以上の怪獣が、日本に集結する。今のうちに早くジェロニモンを倒せ。ジェロニモンは怪獣の酋長だ。超能力を持っている。注意せよ>

「すると怪獣どもはジェロニモンの超能力で命を吹き返したのか」「でもその中のピグモンが人類の味方だってことをさすがのジェロニモンも気づかなかったのね」「うん。ピグモン。よく連絡してくれた」「キャップ。あと5時間で60匹以上の怪獣が姿を現すんですよ。ピグモンの言う通り、ジェロニモンを叩きましょう」「もちろんだ。だがジェロニモンは一体どこにいるんだ」大丈夫ですと言う権田。「ピグモンはガイドはまかせろと言ってます」

ビートルに乗り込み、ピグモンのガイドに従うムラマツたち。「このまま進めば大岩山の方向だ」「あ、ドラゴ発見」「テレスドンもいるぞ」「なに。もう集まっているのか。ほかには?」「ほかにはいません」「よし着陸するんだ」着陸するビートル。「二班に分かれて戦おう。ハヤタとイデはドラゴ。アラシとフジは私とテレスドン。一度は戦ったことのある相手だが、決して油断してはならない。ピグモンはビートルの留守番だ。万一のことがあったら大変だからな」

空を見上げるイデに何をしてると聞くハヤタ。「ウルトラマンが今に来るさ」「バカを言え。棚から牡丹餅方式で勝利を得られるか。ウルトラマンは我々が力いっぱい戦った時だけ、力を貸してくれるんだ」「ウルトラマン。何をやってるんだ」スーパーガンのトリプルショットでテレスドンを斃すムラマツとアラシとフジ。

単独でドラゴを攻撃するハヤタ。傷ついてイデの方に向かうドラゴ。叫ぶイデ。「ウルトラマン。ウルトラマン」ベーターカプセルでウルトラマンに変身しようとして思いとどまるハヤタ」そこに現れ、ドラゴを挑発して動き回るピグモン。雄たけびをあげてピグモンを叩き潰すドラゴ。ハヤタの腕の中で息を引き取るピグモン。「イデ。ピグモンでさえ我々人類の平和の為に命を投げ出して戦ってくれたんだぞ。科特隊の一員としてお前は恥ずかしいと思わんのか」「僕が間違っていた。くそう。イデ隊員発明の新兵器・スパーク8をお見舞いするぜ」スパーク8でドラゴを斃すイデ。そこに現れるジェロニモン。ウルトラマンに変身するハヤタ。ジェロニモンを抱え上げるウルトラマン。スパーク8でジェロニモンを斃すイデ。
イデのもとに駆け寄るムラマツたち。「イデ。大活躍だったな」「すいません、キャップ。依頼心を捨てて人類の平和のために頑張ります」「イデさんは今日の英雄よ」「英雄はここにもいるぜ」ピグモンの亡骸を抱えて現れるハヤタ。「ピグモンも立派に戦ったんだ」「我々科学特捜隊はピグモンに対し、人類の平和に尽くしたその功績を認めて、科学特捜隊特別隊員の称号を与える」叫ぶアラシ。「黙祷」