ウルトラマン 第18話 | ロロモ文庫

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遊星から来た兄弟

東京を包み込んだ霧は大変な被害を出していると話すムラマツ。「アラシとイデは市内のパトロール。ハヤタは東京上空のパトロールを頼む」霧の中から放射能が検出されたと報告するフジ。「400レントゲン。致死量の放射能だわ」放射能防御バリアを使用しろとハヤタたちに命令するムラマツ。

この放射能は宇宙から来たようだとムラマツに言う森田博士。「地球上の原爆実験がもたらしたものじゃないんですか」「ここ数か月各国は実験を行ってない」「でも博士、空気のないところに霧は発生しないはずです。それを宇宙の放射能がどうやって」「宇宙の塵がヴァンアレン帯を通過して降ってきたとも考えられるが、単なる自然現象とはどうしても考えられないんだ」「……」「いずれにせよ、このままでは東京は死の町になる」

パトロールに出たアラシとイデの前に現れる宇宙人。「畜生。逃がすもんか」本部に連絡するアラシ。「宇宙人を発見。逃走するのでスパイダーを発射したところ消滅しました」「消えた?アラシ、なぜ撃ったんだ」「その男を責めるな。私が悪かったのだ」「誰だ。君は誰だ」「キャップ、アラシですよ」「アラシ。今の声が聞こえなかったのか」「今の声?」

モニター画面に現れる宇宙人。「君は誰だ」「私は第8銀河系の中にあるザラブ星人」「ザラブ?」「我々の言葉で兄弟と言う意味だ。仲良く平和に暮らしていくことが我々のモットーだ。だから地球の諸君とも兄弟同士というわけだ。むろん、私の方が兄で君達は幼い弟だがね」「なぜ我々と話ができるんだ」「私の意思を君たちの電子頭脳に送っているわけだ」「地球に来た目的は?」「今にわかる」ムラマツにこいつが霧を降らした犯人だと言うホシノ。はははと笑うザラブ星人。「地球は我々の兄弟と言ったはずだ。兄弟がそんなひどいことをすると思うかね」

本部に連絡するハヤタ。「土星探検ロケットを発見」「何かの間違いじゃないのか。ひと月前に出発したロケットがどうして地球の近くに」「搭乗員とは連絡が取れません」本部に現れるザラブ星人。「私が地球まで誘導してきたのだ」「その理由は」「兄弟が道端で倒れているのを知らんふりができるかね。軌道をどう間違えたのか木星の周りをまわっていたんだ。もし私が発見しなければ、あやうく宇宙の藻屑と消えるところだ」「君が誘導したんじゃないのか」「ははは。私が信用できないらしいな。どうやれば信じてもらえるのか、兄弟」「君はさっき我々を幼い弟と言った。ということは君たちは我々より全ての点で優れているというのか」「そのとおり」「では我々を苦しめている霧を消せるか」「それができたら信用してもらえるかね」「うむ」霧を上空に巻き上げるザラブ星人。本部に連絡するハヤタ。「霧のために土星ロケットを見失った。ひとまず本部に帰還する」

ザラブ星人は科学特捜隊で保護していると宇宙局で開かれる防衛会議で発言するムラマツ。昔から文明の進んだ種族の方が行動範囲も広いと言う森田。「我々はまだ土星にも行きつけていませんが、彼は他の銀河系からやってきたんです。当然それだけの進んだ科学を持っているものと思われます。彼が進んだ知識を持っているとすれば、地球全体の進歩に役立てるべきだと思います

ザラブ星人を引き取りたいと言う宇宙局の役人に私は反対だと言うムラマツ。「理由は宇宙局のような科学の中心グループのいるところに彼を送って、学者グループに万一のことがあったらと言う心配。第二に彼はこの電子頭脳を使わなければ我々と話ができない」そこに現れるザラブ星人。「私は宇宙局へ行く。私は携帯用電子頭脳を造った。では行こう。宇宙局へ」恐るべきヤツだと呟くムラマツ。「あの力がいい方に向かってくれればいいんだが」ちょっと気になると呟くハヤタ。「キャップ。私に彼を調べさせてください」

宇宙局からザラブ星人は空に飛びあがったと言うフルハシの連絡を受け、ビートルでザラブ星人を追うハヤタ。土星探検ロケットの中に入るザラブ星人。そうかと呟くハヤタ。「ヤツは搭乗員を操っているんだ。ほっとけば地球も」ビートルの中に現れるザラブ星人。「ハヤタ君。好奇心は身を滅ぼす。君は多くのことを知り過ぎたな」「君はロケットの搭乗員と同じように、この地球を支配する気だな」「その通りだ。私の狙った星はみな互いに戦い、滅んでいった」「どうしてそんなひどいことを」「私はそうするために生まれてきた。そうすることが私の仕事なのだ。ただ地球には科学特捜隊とウルトラマンがいる。この二つをなくしてしまわないと、私の思い通り地球を支配できない」「キャップ。応答願います」「ははは。無線は使えないよ」「くそう」「君は私のものだ。ウルトラマン」催眠光線でハヤタを眠らせるザラブ星人。

ウルトラマンが街を破壊して消えたそうだと話しあう防衛会議の面々。そこに現れるザラブ星人。「みなさん。ウルトラマンが暴れているそうですね。いつも怪獣が出れば真っ先に現れる科学特捜隊が出動しないのはなぜでしょう。ウルトラマンこそ地球征服を狙う宇宙人ではないでしょうか。そして科学特捜隊もウルトラマンを応援しているのではないか」そんなバカなと怒鳴る森田。「私は彼らの親友だ。科学特捜隊は地球の平和と正義を守る我らのヒーローなんだ」「ははは。今度ウルトラマンが現れたら科学特捜隊に出動命令を出してみることですな」

監禁しているハヤタに君がウルトラマンになるためにはベータカプセルがいるはずだと言うザラブ星人。「どこへ隠したんだ」「……」「暴れれば暴れるほどそのベルトは強く締まるぞ」「……」「どうやら持ってないようだな。まあいい。君はウルトラマンになれないことは確かだ。もう君に用はない。地球は私がいただく」

くそうと呻くハヤタの前に現れるホシノ。「ハヤタさん」「ホシノ君。どうしてここに」「あいつが怪しいんで、ひそかにつけてたんです」「そうか」「ウルトラマンが悪いことをしているんです。どうしよう」「早くこれを切るんだ」「はい」「あ。ホシノ君、これを」「ああ。ハヤタさんがいるも持っているのに忘れてたんで、持って来たんだよ」「そうだったのか。ありがとう」

ウルトラマンが宇宙局のそばで暴れているそうだと言うムラマツ。「キャップ。どうするんです」「たとえウルトラマンでもこの地球上で暴力を振るう者とは戦わなければならん」ハヤタの戒めを解くホシノ。「ありがとう、ホシノ君。君は早く逃げるんだ」「わかりました」ウルトラマンに変身するハヤタ。にせウルトラマンと戦うウルトラマン。スペシウム光線を浴びゼブラ星人に戻るにせウルトラマン。スペシウム光線でゼブラ星人を斃すウルトラマン。ホシノは「やっぱりウルトラマンは正義の味方だったんだ」と呟くのであった。