未来少年コナン 第19話 | ロロモ文庫

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大津波

奴らが落ち込んでるぞと話すオイトン。「やっぱりあの音は奴らの軍艦が沈んだ音だったんだ」「もう大砲使えないね」「それだけじゃないぞ、ジムシー。もう麦を取り上げても持っていけないわけだ」「ラナも連れていくこともできないわ」「うむ。だがラナはどこに収容されているのか」「心配するな、シャン。この島から一歩も出てないわい」

シャンを呼び出し、ラナはガンボートに乗っていたと告げるモンスリー。「ラナは無事なのか」「残念ながら船室に入ったまま沈んだということしかわかりません」「なんということを。見殺しにしたのか」「お待ちください。ガンボートを爆破した犯人はコナンなんです。姪御さんが死んだとしたらその責任はコナンにあります」「……」「おかげで当方にも負傷者がたくさん出ましたの。その手当をしてくれません?」「断る」「これは命令です。背けば奥さんを射殺します」「う」

すぐ人質を処刑しないのかとモンスリーに聞くオーロ。「このままうやむやにしたら、なめられるだけだぜ」「そういうあんたはコナンの銛が恐いんじゃない?」「うるさい。今度会ったらただじゃおかないぜ」「その勢いでコナンを捕まえていただきたいわ」「わかった。まかせろ」ガンボートはなければバラクーダを引き上げればいいと呟くモンスリー。(ラナが死んだのなら村ごと人質にすればいい。太陽エネルギーさえ手に入れればガンボートの損失なんか問題じゃないわ)

何年かぶりに人口の味でない紅茶を飲み、小鳥のさえずりを耳にするモンスリー。「ん?犬だわ。まだ犬が生き残っていたなんて。おいで、ムク」子供のころ、ムクという犬を飼ってたこと、大戦争が起こって大津波が起こりムクがいなくなったこと、漂流しているところを救われてインダストリアに行ったことなどを回想するモンスリー。そこに現れるコナン。「コナン。ラナを助けてくれたの?」「うん」「そう。あなたって子は。でも手加減はしないわ」銃を撃つモンスリー。身をかわして逃げるコナン。

コナンにラナをいけすの洞窟に隠したというガル。「あそこなら見つかる心配はないからな」「そうだね」「奴らはあのバラクーダとかいう船を引き上げて直すつもりだろう。そうはさせんぞ」「おじさん。また爆弾使うの?」「え」「爆弾はもうやめようよ。けが人が出るもの」「コナン、よく聞け。麦刈りが迫っとるんだ。村中あげてやらにゃならん仕事だ。船の引き上げなんかにこき使われとったら、麦の穂がみんな落ちちまうんだ」「……」「やらにゃならん。あの船を真っ二つにしてしまうんだ」「わかった。あの船を直せないようにすればいいんだね」「そのとおり」

バラクーダ号の修理をするために浜辺に集められる村人。様子が変だとバラクーダ号から出るダイス。もうみんな来てるよとガルに言うコナン。「うむ。早いとこ仕掛けにゃならんな」腹が減ったと呟いて歩くダイス。「あ、船長さん」「あ、ラナちゃん」

いけすの洞穴にダイスを連れて行くラナ。「いや、これは素晴らしい隠れ家だ。この妙ちきりんな乗り物は?」「おじいさんが昔使っていたんです」「ふむ、ラオ博士が。あの人は立派な方だ。で、コナンは?」「村の様子を見に行ってます」「そうですか。ところで腹が減って」「魚でよければいっぱいあります」「なるほど。相当魚影が濃いですな」急に激しく動き始める魚たち。異変を感じ、洞穴を出るラナ。「どうしたんだ、急に」「テキィたちがいない」「そういやあやけに静かだなあ。波ひとつない」「前にもこれと同じことがあったわ。インダストリアのサルベージ船にいた時」

なんだかおかしいとガルに言うコナン。「海が浅くなりすぎている」「何年にいっぺんかはこんなことがある」「そうか」ラナとダイスを見つけるオーロたち。「やっぱりな。海の近くにいると睨んだとおりだぜ」ラナに聞くダイス。「その異変って何が起こるんだい」「わからない。でも海から何か来るんだわ。村の人に知らせなきゃ」「村の連中ならみんな入り江に集められているぜ」「大変」「いけねえ。入り江にはモンスリーたちがいるんだ。捕まっちまうぜ」「行くわ」「ラナちゃん」

ラナの前に現れるオーロたち。「そこをどいて。海が変なの。みんなに知らせないと」「うるせえ。くだらないごたくを並べるんじゃねえ。そのお嬢さん面が気に食わねえんだ。博士の孫だってんで、みんなちやほやしやがってよ。言え、コナンはどこだ」「早くしないと間に合わなくなっちゃう。信じて」「うるせえ」「コナン」

ラナが呼んだとガルに言うコナン。「え、空耳じゃろう。コナン、導火線をよこせ」「おじさん、出直そう。どうもおかしいよ」「なにが。潮が引いただけだ」「違うよ」念じるラナ。(コナン、海を見て)ラナに早くコナンの居場所を言えと怒鳴るオーロ。「言わないと、その顔を切り刻むぞ」そこに現れるダイス。「オーロ、ラナちゃんに何をする」ラナを抱えて逃げるダイス。叫ぶラナ。「コナン、海を見て。海を見て」

海を見ると呟き、バラクーダ号のマストをよじ登るコナン。「あっ、津波が来る。みんな逃げろ。だから水が引いたんだ。高いところに逃げるんだ。急げ、早く」「コナン。そんな嘘を私が信じると思うの」マストから降りてモンスリーに近づくコナン。本当なのねと呟くモンスリー。怒鳴るコナン。「みんな逃げろ。急いで」一斉に丘に向かって駆け出す村人と戦闘員。呆然と立ち尽くすモンスリー。

「ジムシー」「コナン」「モンスリー、早く逃げないと」そこに現れるラナとダイスとそれを追うオーロ。「コナン、この間の銛の落とし前をつけるぜ」「オーロ、そんなこと言ってる場合じゃない」「うるせえ。ケリをつけねえうちは逃がさねえぞ」「よし。ラナ、ジムシー、バラクーダ号に。船長、モンスリーを」オーロを気絶させてオーロを抱えてバラクーダ号に逃げ込むコナン。大津波に襲われるが助かる村人と戦闘員。大津波の上で浮かぶバラクーダ号。

津波が引いて、陸に上がった状態になるバラクーダ号。戦闘員たちから武器を奪う村人。モンスリーは負けたと呟くのであった。