オースティン・パワーズ | ロロモ文庫

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1967年、英国情報部員オースティン・パワーズはケンジントン夫人とともにサイケデリック・クラブで悪の帝王であるドクター・イーブルを追いつめるが、イーブルは冷凍ロケットに乗って逃走する。「というわけで、ドクター・イーブルは自らを極低温冷凍し、ラブ&ピースの時代から、欲望と腐敗への時代へ逃亡した」

1997年、冷凍装置から蘇生するオースティン。「ここはどこだ」「国防省だ。今年は1997年。君は30年間眠っていたんだ」「お前たちは誰だ」「戦略司令部のギルモア司令官とロシアのボルシェビスキー将軍だ」「ロシア情報部?本気か」「君の冷凍中にいろいろあってね。冷戦は終わった」「ザマー見ろ。資本主義の豚どもめ」「資本主義が勝ったんだ」「イカスぜ。完璧だ。資本主義万歳」「オースティン。狂人はネバダ州で野放しになっている。イーブルだ」「追跡しないと」「ケンジントン君と組んでくれ」「ケンジントン夫人」「その娘のバネッサだ」

バネッサを見て感激するオースティン。「すげえボディだぜ。年中やりまくりかな」「……」「解凍中には考えてる事が全部口に出てしまうのか」「オースティン。1990年代に慣れていただくわ。1967年とは違いますから」「人が複数の見ず知らずの相手とゴム・サックなしに愛を交わし、その最中に薬物で精神を拡張する限り、僕はボンドのように安泰さ」

私物をチェックするオースティン。「ベルベッドのスーツ1着。レースの幅広タイ。銀の男性シンボルのメダル。イタリアンブーツ1足。バート・バカラックのLPレコード1枚。スウェーデン製のペニス増大器」

部下に30年を経て蘇えったと言うイーブル。「メンバーを紹介しよう。フラウ。戦闘派の生みの親。便利屋。韓国の元レスラー。優秀な悪の何でも屋だ。オブライエン。アイルランドの殺し屋。私の右腕、ナンバー2だ。過去30年、私の悪の帝国はバーチュコン社を隠れ蓑としてきた。彼はその社長だ」

これから脅迫作戦を展開すると言うイーブル。「英国王室は世界で一番裕福な地主だ。我々が要求している金を払わん場合は、皇太子があたかも不倫しているように見せかけ離婚に追い込む」実際に皇太子は不倫し離婚したと言うナンバー2。作戦その2だと言うイーブル。「私は気象変更機を作った。レーザーと呼ばれる熱光線が出る仕組みだ。このレーザーを使ってオゾン層に穴をあける。人々は紫外線を徐徐に浴び、皮膚がんにかかる危険性が高まる」

それも世界中で起きていると言うナンバー2。仕方ないからオーソドックスに行こうというイーブル。「核兵器を奪い、世界を人質にとる。ソ連から分離したクレブラキスタンが国連に核弾頭を引き渡すらしい。そこで核弾頭を奪い身代金を要求する。100万ドルだ」当社の収益だけでも年90億ドルあると言うナンバー2。「それでは1000億ドル要求しよう」

免責証書にサインしてとオースティンに言うバネッサ。「あなたは臨時の職員だから任務に伴う危険に対しての保証がないのよ」「危険?国際的謎の男に危険はつきものじゃん」「いいからサインを」「君のようなホットな子がなぜ国防省に?」「旅をして世界中を見たかったのね」「それはいい。一汗かかないか。30年も凍ってたんだ。息子を運動させなきゃ」「息子?」「俺の婿入り道具。肉棒と袋2つ。小枝とイチゴ2つ」「お願いだから黙って。任務に集中し、性的衝動を抑えて」

精子を冷凍した時にボスが地上に戻らない時は息子を作ってくれと言ったわねとイーブルに聞くフラウ。「実はすぐに子供を作ってしまったの」息子のスコットにサイコ野郎と嫌われるイーブル。ラスベガスのカジノに行くオースティンとバネッサ。「イーブルが関係する会社がこのベガスにあるの。そこの重役が遊びに来てるはずよ」

ナンバー2に挨拶するオースティン。「僕はリッチー。これが妻のオプラだ」「私はナンバー2。これはイタリア人秘密秘書のアロッタ・ファギナだ」「たくさんのファギナ?」トイレに行ったオースティンは襲ってきたオブライエンの顔を便器の中に突っ込んで難を逃れる。

核弾頭をゲットしたイーブルは国連安全秘密会会議場にいる世界首脳に1000億ドルを要求する。オースティンに指令を送る英国情報部のバシル。「今度の君の任務はバルカン計画の全貌を明らかにすることだ。ファギナのマンションに直行してくれ」ファギナのマンションでバルカン計画を探るオースティンはファギナに正体を見抜かれたあげく、檜風呂の中でファギナの誘惑に負けてしまう。オースティンを倒す究極兵器を開発したとイーブルに言うフラウ。「フェムボットです。最新の技術を駆使したアンドロイドです」

バルカン計画の資料をバシルに渡すオースティン。「素晴らしい。地底ミサイルか」どこで見つけたのと言うバネッサにファギナの部屋を偵察してもらったと言うバシル。「次にバーチェコン社への侵入だが」「彼らは社内見学ツアーを実施してます。ツアー客に変装して偵察すればどうでしょう」

私の後を継いで悪の帝国を築けと言うイーブルに僕は獣医になりたいと訴えるスコット。ファギナと一発やったと言うオースティンに今は1960年代と違うのよと怒るバネッサ。30年のブランクを埋めようと学習するオースティン。「ベルリンの壁崩壊。英国初の女性首相。アパルトヘイト終結」「いろいろあったのよ」

オースティンとバネッサはバーチェコン社の社内見学ツアーに参加するが、便利屋に捕まってしまう。地下基地へようこそと二人を迎えるイーブル。「ちょうどショーが始まる時間だ。これがバルカン。世界で最もパワフルな地底ドリルだ。これを使って地殻に穴を開け、惑星のコアに50キロトンの核弾頭を仕掛ける。そして地球上のすべての火山を噴火させるのだ」プールに二人を落せと言うイーブル。「サメを放せ。サメの頭からはレーザーが出る仕掛けになっている」サメは絶滅の危機に瀕していると言うナンバー2。「ではプールには?」「突然変異して凶暴になったスズキが」「我慢しとくか」

オースティンは秘密兵器を使ってプールから脱出する。スズキに頭を食われた警備員を見て気の毒だとバネッサに言うオースティン。「頭角を現せなかった。頭が柔らが過ぎたんだ。これじゃ頭取に就任できない」「もう結構よ。行きましょう」「僕はイーブルを退治する。君は助けを呼んで」「わかったわ」「バネッサ。これだけは忘れないで。イタリア娘のことは心から反省している」「もうおイタしないでね」

オースティンに遊ばないかと聞くフェムボット軍団。「僕、世界を救わなきゃならないの」「いいじゃないのよ、遊びましょう」フェムボットの誘惑に耐えるオースティン。「寒い日の裸のサッチャーを連想しろ」「逃げられないわよ」「君たちこそ甘いな」オースティンの下品なダンスに錯乱して爆発するフェムボット軍団。オースティンはバルカンの発射装置のボタンを破壊するとイーブルに銃をつきつける。

「とうとう追いつめだぞ」「お手柄だ。パワーズ君。我々はよく似ている。君の主義であるフリーセックスやスウィングやパーティがこの1990年代では悪とみなされているのだ」「いいや。僕らスウィンガーの敵はお前みたいな堅物。金と権力の亡者だ。僕らは純粋だった。求めるのは自由さ」「自由は死んだ」「自由は健在さ。今は自由と責任の時代だ。イカすじゃないか」そこにバネッサやナンバー2やファギナやスコットやフラウが現れ、もう収拾がつかんと諦めるイーブル。「私は脱出する。基地は爆破する」大爆発する地下基地。

それから三ヶ月後。新婚生活をバネッサと送るオースティンに連絡するバジル。「イーブルはロケットで逃亡し、レーダーから姿を消した。二人の幸せを祈る。お似合いのカップルだ」「1990年代も悪くない」オースティンは便利屋に襲われるが、便利屋の股間にペニス増大器を押しつけて難を逃れる。イーブルは宇宙空間で凍えながらオースティンへの復讐を誓うのであった。