泥棒成金 | ロロモ文庫

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リビエラで宝石泥棒は相次いで起こり、新聞は<リビエラでまたもや宝石盗難事件。その手口は華麗にして鮮やか。往年の怪盗キャットことロビーの手口に酷似。彼は戦時中レジスタンスの闘士>と書き立てる。身に覚えのないロビーは自宅を抜け出して、レストランを経営するレジスタンス仲間のベルタニのところに逃げ込む。

店のシェフたちから冷たい視線を浴びるロビー。警官が5人も来たとベルタニに言うロビー。「身に覚えはないか」「この15年盗みはしてない。リビエラで何かあれば僕が疑われる」「仲間は君がやったと思っている」「犯人はどこのどいつか。僕の手口に詳しい者だ」「犯人が捕まれば解決する」「警察は僕を追ってる。何とかしないと」

僕が犯人を捕まえると言うロビー。「まず手始めに詳しい情報が必要だ」「狙われそうな宝石の持ち主か?」そこに警官が来たと言われたベルタニはウェイターのフサールに娘のダニエルにロビーを案内させろと命令する。ボートでロビーを逃がすダニエル。「あなたがやったの、キャット?」「キャットと呼ぶな」「どうなの」「パパやレジスタンス仲間と一緒だな。昔、盗みでブチ込まれてもう懲りた」

保険会社の調査員であるヒューソンと会うロビー。「高価な宝石の所有者を御存知で?」「うちの保険に入っている」「僕が宝石泥棒を捕まえて、盗難の損失を取り戻してやる」「その話はベルタニから聞いた」「所有者のリストを」「もし君が捕まったら、私は窮地に立つ」「僕は一生監獄だ」ヒューソンからリストを受け取るロビーはアメリカの富豪のスティーブンス夫人に目を付ける。「娘が一人。知り合いか?」「明日、食事をする。引き合わせよう」

スティーブンス夫人と娘のフランシーにオレゴンの材木商のバーンズだとロビーを紹介するヒューソン。フランシーとドライブに出かけるロビー。いきなりあなたはキャットねと言うフランシー。「なぜ正体がわかったか知りたくない。前に母の宝石が盗まれかけたの。キャットの記事を見て、きっと母に接近すると睨んだわ」

「それだけでキャットか」「面白いことに気づいたの。私じゃなく母の宝石を見てたわ」「そうかな」「あなたは旅行者らしくないわ」「地元に溶け込むタイプでね」「俗な話もしない。野球やテレビとか」「興味ない」「米国の真似は無理ね」「おしゃべりはやめろ」フランシーにキスをするロビー。

宝石を盗まれるスティーブンス夫人。あなたが犯人ねとロビーに言うフランシー。「あなたの部屋にあったわ」「宝石が?」「仲間に渡したのね。あなたの衣類は全部フランス製。宝石所有者のリストがあったわ。私達の名前も」「……」「犯人の証拠ね。警察に電話して洗いざらい話したわ」

彼はキャットよと言うフランシーに彼が盗んだんじゃないと言うスティーブンス夫人、「ノコノコと盗んだ現場に来るかしら。この人は私からミルク一滴も盗んでないわ」警官が現れたために、ロビーを逃がすスティーブンス夫人。

私の仕業と思うかと聞くロビーにそうは思わんと言うヒューソン。「君だったら連絡しない」「今度こそ真相を見つける。3日間、リストを調べた」「次は?」「シルバ夫妻。今夜盗むと予告状が来た。罠を仕掛けるには警察の協力がいる。君が仲介を」「君もシルバ夫妻の屋敷に?」「当然だ」

シルバ夫妻の屋敷に行ったロビーはフサールに襲われるが、フサールは誤って海に落ちて死ぬ。新聞を読むフランシーとスティーブンス夫人。「キャットは死んだわ」「ロビーが?」「違う。フサールと言うレストランの従業員」「ロビーに謝る練習をしなさい」

フサールがキャットかとルビック警部に聞くヒューソン。「新聞に発表した通りだ」そこに現れるロビー。「警部。お祝いに来た。新聞はバカ売れ。金持ちは安心。警部は本庁から表彰状を貰える。みんなハッピーだ。保険会社を除いて」「……」「ウェイターのフサールは義足の家庭的な男だった。驚いたね。義足の彼が神出鬼没のキャットとは」

本当かとヒューソンに聞かれ、足は不自由だったと言うルビック、フサールの葬儀に行くと言うロビー。「今頃は本物のキャットはニンマリしているさ」フサールの葬儀で心が痛むとロビーに言うベルタニ。「ダニエルは父親を失って気の毒に」「面倒は見る。宝石は?」「謎だよ。警察も探したが見つからん」あなたは人殺しよと罵るダニエルを殴るロビー。

あなたに謝らせてとロビーに言うフランシー。「しおらしいな」「母に言われてわかったの。これからは?」「何が」「犯人は死んだわ」「違う。あれはキャットじゃない。僕を殺しに来たのさ」「なぜ」「僕は邪魔だから」「あなたに協力したい」「今度仮装パーティーがあるな」「ええ」「僕も出る」

仮装パーティーに出席する大富豪。仮装して現場に張り込むルビックたち。宝石を盗んで屋根から逃げようとする偽キャットを捕まえるロビー。「ダニエル。やっぱり君か。子供の時から親父の足代わりか」ダニエルは屋根から落ちそうになるが、ロビーがダニエルの手を掴む。「上げて」「大声で全てを白状するんだ」「父の命令でやったのよ」「ほかにもいるだろ」「首謀者はベルタニ」フランシーはロビーにママと一緒に暮らしたいと囁くのであった。