10位は敵を愛する。9位は田園を愛する。8位は動物を愛する。7位は友を愛する。6位は仲間を愛する。5位は肉体を愛する。4位は女房を愛する。3位は人間を愛する。2位は猫を愛する。1位は花を愛するとなるわけです。
10位は真理を愛する。9位は森林を愛する。8位は素直さを愛する。7位はスリルを愛する。6位は生徒を愛する。5位は青年を愛する。4位は他人を愛する。3位は台所を愛する。2位は父親を愛する。1位は妻を愛するとなるわけです。
10位は酒を愛する。9位は仕事を愛する。8位は自分を愛する。7位は樹木を愛する。6位は純朴を愛する。5位は職業を愛する。4位は植物を愛する。3位は女色を愛する。2位は人生を愛する。1位は心情を愛するとなるわけです。
10位は女を愛する。9位は外国人を愛する。8位は学問を愛する。7位は郷土を愛する。6位は空想を愛する。5位は国を愛する。4位は芸術を愛する。3位は小犬を愛する。2位は孤独を愛する。1位は作品を愛するとなるわけです。
動物芝居を作るナリ
三匹の子豚の人形芝居を見て興奮して家に戻ったコロ助に話しかける猫。「君、ドアを開けっぱなしにしちゃダメだよ」「ごめんナリ。え、化け猫ナリ」「え、どこに」「お前のことナリ」
目を白黒させるコロ助を笑う英一。「え。獣類操り機?それは何かナリ」「勿論、キテレツ斎様の発明さ」
説明する英一。「サル芝居をやってた人が、サルが言うことを聞かないので、困ってキテレツ斎様に相談した。そこで発明したのがこれだ。人間も動物も体が動くのは、脳から出た命令で筋肉が縮んだり伸びたりするからだ。ところでこの命令は外から与えることができる。たとえば、カエルの足に電流を通すとピクンと動くんだ」
「獣類操り機はコントロール電波発信機と受信機とスピーカーからなっている。発信機は動作指令ボタンとマイクとモニターテレビがある。モニターテレビでは動物が見た物が映る。スピーカーを動物の口の中に取り付ける。するとマイクで言ったことをそのまま言うので、動物が喋ったように見える。受信機は砂粒くらいの結晶体で、これを動物の頭に貼り付ける。これが指令電波を受け、筋肉に刺激を与えるんだ」
喜ぶコロ助。「これこそ吾輩の求めていた発明ナリ。動物を使って劇ができるナリ」「できるさ。発信機も受信機もスピーカーもたくさん作った」「動物劇団コロ助座を作るナリ。これからタレントを探すナリ。このへんでペットを飼ってる人と言えば、おう、そうだナリ。美代ちゃんとこでカナリアを飼ってるナリ」
美代子の家に行くコロ助。「うちのチッチに何のご用?」「折り入って話があるナリ。内緒話なので向こうへ行ってほしいナリ」チッチに受信機とスピーカーをつけるコロ助。「喜ぶナリ。君が人気タレントになるチャンスがめぐって来たナリ。準備が終わったら呼ぶナリ」
野良犬を見つけるコロ助。「強くてたくましそうでアクションスターにピッタリナリ」「ガウウウ」「とても無理ナリ」野良猫を見つけるコロ助。「メロドラマのヒロインとしてきっと人気が出るナリ」「ニャアアア」「見かけによらないものナリ。みんなバカナリ。せっかくスターになるチャンスを。いかにも受信機をつけさせてくれる動物を求むナリ」
たれ目の犬を見つけるコロ助。「いかにもおとなしそうではあるが、スターと言う柄じゃないナリ。あきらめてもらうナリ」そこに現れ、犬を蹴っ飛ばす大男。「何をするかナリ。可哀そうナリ」「俺の犬をどうしようか俺の勝手だ。ムシャクシャしたらいつもこいつを蹴飛ばすんだ。すっとするぜ」
激怒するコロ助。「ひどいヤツナリ。犬が可哀そうにナリ。なんとか助けたいナリ。あ、こんな時こそ、獣類操り機を使うナリ」美代子を呼ぶチッチ。「美代ちゃん、美代ちゃん。早く鳥かごを開けるナリ。ちょっと出かけてくるナリ」「え、どういうこと」チッチを迎えるコロ助。「ご苦労ナリ。ぜひ、手伝ってほしいナリ。この受信機をつけてほしいナリ。しっかり頼んだナリ」
モニターテレビを見るコロ助。「カナリアの見た景色が映っているナリ。あ、あの犬ナリ。急降下」たれ目の犬に受信機とスピーカーをつけるチッチ。また面白くないことが言う大男。「蹴飛ばすぞ」「また吾輩を蹴飛ばすのかナリ。犬の幸せは飼い主だと言うがホントナリ。こんな男に飼われて吾輩不幸せナリ。さあ、殺せば殺すナリ」「うわあ、気持ち悪い」
うまくいったと喜ぶコロ助。「こわがってるナリ。成功ナリ。もっと怖がらせた方がいいナリ」確かに犬が喋ったと呟く大男。「そんなバカな」「これから気をつけるといいナリ。犬をあまりいじめると、化け犬になって恨みをはらすナリ」「うるせえ。あっちにいけ」「やりすぎたナリ」
チッチにお願いするコロ助。「また頼むナリ」2匹の犬に受信機とスピーカーをつけるチッチ。「忙しくなったナリ」たれ目の犬をバットで殴ろうとする大男を襲う2匹の犬。「こいつ、犬の敵ナリ」「やっつけるナリ」ボコボコにされる大男。ウガアと叫んで2匹の犬を追い払うたれ目の犬。「勘違いするなナリ。その2匹は君を救いに行った仲間ナリ」懸命に鳴き、2匹の犬を追い払うたれ目の犬を見て、涙する大男。「お、お前」抱き合う大男とたれ目の犬。
「やあ、コロ助。動物劇はまだかい」涙を浮かべて答えるコロ助。「もう終わったナリ。なかなかよかったナリ」
蜃気楼でやっつけろ
反射的天体望遠鏡セットと英太郎と美智子に言うコロ助。「それがどうしたの」「キテレツ、必要ナリ。買いに行くから金が欲しいナリ」「いくらだ」「一万円ナリ」「とんでもない。そんなお金ありませんからね」「あんたじゃないナリ。パパに頼んでるナリ。ママはケチンボで頼んでも無駄と、キテレツ言ったナリ」「なんですって」
「コロ助のバカ、余計なこと、喋って。怒られるのは当たり前だ」「望遠鏡くらい自分で作れと言われたナリ」「作りたいのは望遠鏡じゃないよ。蜃気楼鏡。つまり蜃気楼を映し出す装置。これを作りたかったんだ」
蜃気楼について語る英一。「海の上に建物とか見えたり、砂漠の真ん中に水たまりが見えたりするが、近づくとそこには何もない。昔の人は考えた。海の底にシンと言う大きな貝がいて、これが幻を吐き出すんだと。そこへ行くとキテレツ斎様はさすがだね。ちゃんと蜃気楼の謎を解いていた。あれは空気の濃さにひどく違った場所を光が通ると、その光が曲がって届くために起こる現象なんだよ」
「ところがキテレツ斎様のエラさはこの先を考えたことなんだ。光は空気中の細かい粒にぶつかって、あらゆる方向に跳ね返っている。乱反射と言ってね。このうち好きな光だけを集めて人の目に届くようにすれば、蜃気楼が作り出せるわけだ。うまくいけば、地球の反対側のものだって見えるかもしれない」
「面白いナリ。すぐ作るといいナリ」「あっさり言うけど、このコンデンサーの部分に何枚ものレンズとプリズムがいるんだぞ。一応レンズの作り方もでてるけどね。厚さ三分径三寸五分の玻璃を金剛砂で磨くべし。玻璃ってガラスのことだ。無理だ。凄く精密でなくちゃいけないんだぞ。望遠鏡セットには必要なレンズがそっくり入っているのにな。結局完成できないってことか。あーあ」
「キテレツ、神通鏡を借りるナリ」「何、探してんだ。お金製造機なんて出てないよ」「拾ってくるナリ」「お金なんてやたらに落ちてるもんか。ホントにバカだね」「ひょっとしてと言うことがあるナリ」
百円玉を見つけて喜ぶコロ助に、待てというブタゴリラ。「落とし物は届けなくちゃな」「吾輩が届けるナリ」「お前はダメなの。ロボットは落とし物を拾うべからずと憲法に書いてある」「ドロボーナリ。ドロボーナリ」「うるせえ」
ぼんやりする英一に望遠鏡の代金を渡す英太郎。「いいんだよ。いつかみんなで海外旅行に行こうと積立ておいたんだ」「やっぱりパパは甘いなあ」「甘やかしてるんじゃないよ。お前は何かを作り出す才能がある。できるだけ伸ばしてやりたいと思ってね。しっかりやりなさい」
早速望遠鏡セットを買って、蜃気楼鏡を作る英一。「苦労した甲斐があったよ。なあ、コロ助。すぐテストしようよ。あれ、いないのか。しょうがないな。肝心な時に助手がいないなんて。コロ助を探さなきゃ。どこへいったんだ。あ、コロ助が捕まってる。乱暴者のブタゴリラに。助けなくちゃ」
トンガリにコロ助が前から気に食わなかったと言うブタゴリラ。「ロボットのくせに生意気だから」「みんなでやっつけよう」蜃気楼鏡を作動させる英一。驚くブタゴリラたち。「な、なんだ。アフリカのジャングルがどうしてここに」縛られてるコロ助を救出する英一。「蜃気楼鏡が完成したよ」「吾輩も使ってみるナリ」
驚くブタゴリラたち。「あ、今度は砂漠だ」「あそこを誰か通っていくぞ」「おーい、おーい」「あ、気づかずに行っちゃった」「とにかく水を探さなきゃ。まっすぐ進めばどこかにつくさ」
リターン装置を実験してみようと言う英一。「少しずつ景色が回るんだ。だからまっすぐ歩いてるつもりでも、グルグル同じ場所を歩き続けることになる」喘ぎながら歩き回るブタゴリラたち。「歩いても砂ばかり」「喉が渇いて死にそうだよ」ふふふと笑う英一。「可哀そうだから、この辺でオアシスの蜃気楼を」喜ぶブタゴリラたち。「あった」「水だ」「飛び込んだら気持ちいいぞ」蜃気楼鏡をストップさせる英一。真っ裸になり目を白黒させるブタゴリラたち。
「面白かった。そうだ、パパとママに海外旅行をさせてあげようどこを移そうかな」「遠いところがいいナリ。滅多に行けないうんと遠いところがいいナリ」火星人が現れて仰天する英太郎と美智子。「遠すぎたナリ」
鶴栄の犠牲者
鳳寿司にうらぶれた若者がやってきて、将太に武藤鶴栄に握ったイクラの大根巻きを握ってくれと頼む。「わかりました」それを食べて感想をもらす若者。「これから、あの武藤鶴栄が納得するわけだ。僕の作った大根巻きとは比較にならない」「え」若者は武藤鶴栄の一人息子の剛であった。将太にアドバイスする剛。「武藤鶴栄にこれ以上かかわってはいけない。君も周囲の人もきっとやつのために不幸になってしまう」
話をする剛。「僕は親父の後継ぎとして、料理に関する猛特訓を受けた。そして中学卒業と同時に寿司店の老舗「やま中」に修業に出されたんだ。僕は父の期待に応えるため死ぬ思いで修業した。その甲斐あって、15歳で「やま中」のツケ場に立つことができたんだ。しかし、それでも父には不満足だった」
『何だ。この光りものは。お前の失策は、この武藤鶴栄の恥になるのだ。このわしの顔に泥を塗るような失敗は絶対に許さんぞ』
「毎日毎日、「やま中」での厳しい修業。家へ帰れば、深夜まで父の猛特訓が待っている。そんな中で、僕にも心の支えがあった。「やま中」の従業員の中にひろ子がいたんだ。ひろ子は東北の小さな小料理屋の娘で、行儀見習いで修業に出されていた。僕らはひかれあい結婚の約束をした。そんな時、「やま中」から新人寿司職人コンクールに出ないかという話があった。僕は独立することを目指して、コンクールに臨み、決勝戦まで進むことができた。だけど忘れもしない。その前夜のことだ。僕は厨房で、明日の決勝のために新しく考えたイクラの大根巻きの工夫を考えていた」
そこに武藤がやってくる。「試食してみてよ」口から吐き出す武藤。「まずい。とても食えたものではない」剛は優勝を逃す。そんな剛に追い討ちをかける武藤。「優勝できなかった、と。当たり前だ。わしは恥ずかしくてたまらん。聞けばどこぞの女にたぶらかされて、こそこそ遊びまくっているそうではないか」「違うんだ。父さん。僕とひろ子とは」「安心しろ。あの女はわしのほうで始末をつけた」「え」
武藤はひろ子に金を渡して、剛と別れるように迫る。「どうせ色仕掛けで息子をたらしこんだんだろうが、このままでは修業の妨げになると剛自身も迷惑してるんだ」ひろ子は姿を消す。剛は家を飛び出し、それ以来、鶴栄にもひろ子にも会っていなかった。
武藤鶴栄とかかわるな、と主張する剛。そこに本人の武藤鶴栄がやってくる。「クズがたいした言い草だな。そんなバカの言うことはほうっておけ。第三の課題を持ってきてやったぞ」将太は剛と一緒に第三の課題にチャレンジするという。「剛さん。このまま武藤さんに侮られていいんですか。武藤さんに剛さんの本当の力を見せてやるんです」
新しいイクラ巻き
30分以内で作れ、と命令する武藤。まずは酢飯の上にイクラが乗るか、チャレンジする将太であったが、イクラはぼろぼろ酢飯の上から落ちる。「ウニはひとかたまりにまとまったものだが、イクラは一粒一粒がバラバラだからな」「やっぱりイクラは軍艦巻きでしか握れないネタなんだ。となると、次に考えられるのは、海苔以外の材料で軍艦に巻くということだ」「どんな材料がある。昆布。かんぴょう。大葉」「ダメだ。どれも巻きにくい上、味が強くて、イクラの味わいの邪魔になってしまう」
将太はカツラむきにした大根でイクラをも巻くことを思いつく。「大根なら味が淡白だから、イクラの味の邪魔にならない」早速試食しようとするシンコであったが、持ち上げようとすると、中身がすっぽり抜けてしまう。「そうか。海苔と違って、大根の表面はつるつるしている。だから中身の酢飯やイクラがくっつかない。形はきれいでも持ち上げることができないんだ」「あ」
30分が過ぎ、将太は大根のカツラむきで白い軍艦巻きを作り、ねばねばした白い物体を大根と酢飯の間にはさむことで、中身が抜けるのを防ぐ。「これは山芋だ。山芋をおろしでとろろにして、大根の接着剤にしているんだ」感激するウィリアム。「ダイナマイト。何と言うふくよかな味。素晴らしい風味。グレート。私はこんな美味いイクラ巻きを食ったのは初めてです」「やったぜ」「山芋とイクラは日本料理の小鉢にとりあわされて、よく使われる。味の相性もよし。これはまたとなし素晴らしい接着剤なんだ」
10位は「常に忘れない」という意味である肝に銘じる。9位は「びっくりする」という意味である肝をつぶす。8位は「ぞっとする」という意味である肝を冷やす。7位は「注目される」という意味である脚光を浴びる。6位は「余計な心配」という意味である杞憂。
5位は「たくさん飲み食いする」という意味である牛飲馬食。4位は「取るに足らないほどわすか」という意味である九牛の一毛。3位は「昔の友達を時を過ごす」という意味である旧交を温める。2位は「危ないところをやっと助かる」という意味である九死に一生を得る。1位は「一段落をつける」という意味である休止符を打つとなるわけです。
10位は「賢い人に従うと自分の力以上のことができる」という意味である驥尾に付す。9位は「気苦労である」という意味である気骨が折れる。8位は「照れくさい」という意味であるきまりが悪い。7位は「互いの気持ちが通じるようになる」という意味である気脈を通じる。6位は「恐れたり驚いたりしない」という意味である肝が据わる。
5位は「大胆である」という意味である肝が太い。4位は「そわそわする様子」という意味である気もそぞろ。3位は「人の気持ちを察する」という意味である気持ちを汲む。2位は「身に染みて感じる」という意味である肝にこたえる。1位は「心に深く感じる」という意味である肝に染みるとなるわけです。