ロロモ文庫

ロロモ文庫

いろいろなベスト10や漫画のあらすじやテレビドラマのあらすじや映画のあらすじや川柳やスポーツの結果などを紹介したいと思います。どうぞヨロピク。

10位は<地味ですが、私の肩書が世界タワー連合日本支部長です>。9位は<お塔さん>。8位は<四面東京>。7位は<「あんなもの、つまらん」小山タワーの証言>。6位は<見てると障子紙を張りたくなる>。

5位は<建てる所を見逃したので、倒れる際はゼヒに>。4位は<バカヤロー。お前がそんなとこにボケーっと突っ立ってるから、テレビ東京の試験に落ちたじゃないか、どうしてくれるだヨ。えっ>。3位は<お父さんが羽田闘争に行った時、団結小屋だったんだって>。2位は<六本木ならよくて東京タワーならいけないのか。そういう考えには賛成できない>。1位は<「東京タワーに行ってモスラのことを口にしたら絶交だからね」と若い子ぶりっこの彼女が言った>となるわけです。

10位は<これが中山律子で有名なタワーボール、で有名なえーっと何だっけ」>。9位は<「ジャイアント馬場には持ち上げられない。自分が地面にめり込むだけだ」新日プロ入り記者会見でスーパーマンが放言!>。8位は<実は最大勃起時は1000メートルなんです>。7位は<三歩上がって、二歩下がったら、頂上まで登るのにまる一日かかった>。6位は<東京タワーを塗り替える大計画が岡本太郎氏の着々と進められている>。

5位は<来たる五月五日、端午の節句には、一万びきのこいのぼりを放流いたします>。4位は<コ、コラッ、股下は計るな>。3位は<出るくいも大きすぎれば打たれない>。2位は<白状します。実は根が生えてしまったのです。きっと芽を出し、花を咲かせます、許してください>。1位は<あんたに、あげる>となるわけです。

10位は<怪獣ホイホイ>。9位は<コリャ、ユリ・ゲラー、これ曲げてみい>。8位は<和紙を貼ったら、あら、行燈だ>。7位は<見下ろせば、地主感覚>。6位は<怪獣のマタタビ>。

5位は<僕はゴジラの赤ちゃんを飼っているのですが、おもちゃを与えるのは何歳頃がよいのでしょうか>。4位は<東京で、いちばん早く雨が降るところ>。3位は<一個じゃ軽すぎる、一本じゃ倒れそう。数えるもんじゃなかろうが>。2位は<たっけえ~>。1位は<私、テレビ東京の社員ですけど、あれ、東京タワーだったんですか。私はまたてっきり社長の銅像だと思って……>となるわけです。

日本全県味巡り大分編(5)

究極のメニューを発表する席で、大分県では内陸部と沿岸部では違うと語る山岡。「たとえば鍋だ。まずはハモシャブ鍋。鍋のダシの中でハモを泳がせ、ポン酢で食べろ。大分だからポン酢では大分名産のカボスだ」「ぬ。身はほろりと柔らかく、泳がせただけだから、火は通り過ぎず、しゃっきり歯ごたえがある」「今度はうるか鍋だ。鮎は三隅川で獲れたもの。鍋の中身は鮎、里芋、白菜、深ネギ、さらしコンニャク。全て日田の川の幸と山の幸だ」「ぬ。玄妙な味わいだ。この香りは心を動かす」

今度は普通の食べ物だという山岡。「蒲江のさつまを復元したものだ。カマスを素焼きにし、身をほぐしてゴマを加えて、よくすりつぶす。そこに砂糖と味噌を加え、焼いた魚の骨で取ったダシ汁を加え、冷蔵庫でよく冷やす。この汁にキュウリ、シソ、みょうがなど好みで加えて出来上がりだ」「海辺の人でないと考えつかない総菜だ」「今度は内陸の食べ物の代表でだんご汁だ」「ぬう。幅広で厚みがあるから歯ごたえがあるし、うどんより親近感を抱くな」

日田のたらおさと竹田の頭料理を出す山岡。「だんご汁もそうだが、食生活を豊かにするための熱意と工夫がたらおさと頭料理にある。大分の食文化を考える時、沿海部の豊かな海の幸と、内陸部の食に対する工夫と熱意。この二つを忘れてはいけない。また普通の食べ物に食文化の根源がある。これらを加味して考えた大分の究極のメニューだ」「ぬう、まただんご汁か。芸がないな」

ぜいたくだんご汁だと言う山岡。「汁は日田の三隅川の天然のスッポンを使って取ったスープを使った。三隅川のスッポンの味の濃さは養殖物と桁外れだ。由布院では皮づくしと言って、鯉の皮、鰻の皮、スッポンのエンガワ、地鶏の皮を食べた。その鶏の皮とネギと一緒に焼いたのを浮かべた。その上に乗せたのは蒲江のトビウオのすり身のテンプラだ。これで大分の山の幸、海の幸が丼の中にそろった」「ぬうう。これはいい、まさに大分の食であると納得できる」

 

日本全県味巡り大分編(4)

滝廉太郎の育った竹田で頭料理を食べる山岡たち。「竹田は海から遠いので、昔は鮮魚は貴重品だった。そこで魚のすべてを食べつくそうとできたのが頭料理だ。えら、ほお、舌。頭だけじゃない。皮も胃袋も腸も浮袋も」「ぬ、すごい執念を感じるな」「部位ごとに塩水で湯引きして冷水にさらしてある。ポン酢で食べてみろ」「ぬう。うまい」

蒲江の料理を食べる山岡たち。「これはウツボのたたき。この貝はサムライギッチョ。こっちの貝はジンガラガッサ。これはトビウオのすり身のテンプラ」「ぬ。これがテンプラ?」「九州ではさつま揚げのようなすり身を練って油で揚げたものをテンプラと言う」「これはギョロッケ。すったエソにニンジン、タマネギを加えてパン粉をつけて揚げたもの。魚のコロッケだからギョロッケ」「ぬう、愉快だ」

佐賀関で船に乗る山岡たち。「この佐賀関の前の海は豊後速吸の瀬戸と言って、瀬戸内海と太平洋の潮がぶつかるところです。プランクトンや魚の餌になる生物が豊富だから、本来、回遊性のアジやサバがこのへんに居着いてしまう。餌をたっぷり食べる上に、速い潮流にもまれて身がしまる。この根つきのアジ、サバが最高にうまい関アジ、関サバというわけだ」「ぬ、話に聞くだけでうまそうだ」

日出町の城下カレイを食べる山岡たち。「旧木下藩の暘谷城が見下ろす海で獲れるから城下カレイ。種類から言うとマコガレイだが、このあたりは海底から真水が湧いてくる。海水と真水の混じったところで育つせいで、普通のマコガレイよりはるかに美味しくなる」「ぬう。ウナギもスズキも海水と川からの真水が混じった汽水で育った方がうまい」「城下カレイは刺身にする時、生きていないと身が濁る。漁をした時に網で死んだものは上がりカレイと言って価値が下がる。水槽の中で死んだのも駄目だ」「ぬう」

中津でハモを食べる山岡たち。「中津の前の海の豊前海は耶馬渓の森からもたられる豊かな水で、水深11メートルまで陽光がよく届き、プランクトンや海藻も豊富な上に海流が穏やなので、ハモが美味しく育つ。中津のハモは日本一。ハモの骨切りも中津の料理人が始めたんだ」「ぬう。京都の連中が聞いたらどう思うか」

大分市でヒイラギウオを食べる山岡たち。「逗子葉山あたりでは子供が釣って遊ぶ魚だ。小さぎで身もついてないから誰も食べない」「それを大分市民は子供の頃から食べる。唐揚げ、佃煮、すり身を油で揚げたテンプラだ」「ぬ、こんなに小さな魚をすり身にしてテンプラ」「唐揚げはビールのつまみに最高。佃煮も泣かせる」

だんご汁を食べる山岡たち。「小麦粉を寝かせて粘りが出たら、手で伸ばしてダシと具を入れた鍋をそのまま入れる。今日の具は鶏、ゴボウ、根深ネギ、ニンジン、シイタケ。生地が煮えて浮かび上がったら、味噌をこし入れて出来上がりだ」「ぬう。由布院で見たやせうまと同じ作り方だ」「それだけ大分の人の身にしみた料理だ」「大分の歴史を振り返ると、大友宗鱗の後、小藩が分立し、薩摩からも圧迫され、苦しい状況が続いた。米がたっぷり食べられるようになったのは昭和30年以降のことだ。このだんご汁は大分の人間にとって忘れられないものだ」「ぬう」

 

日本全県味巡り大分編(3)

大分名産の豊後牛を食べる山岡たち。「ぬ。この火の通し方は見事だ。中は生みたいだが、ちゃんと熱が通っているから肉の美味しさが活性化している」「味は濃厚でコクはあるのに、とても瑞々しい後味でいくらでも食べられる」「まずいい豊後牛が必要だ。良い血統の仔牛を念入りに育てて10か月ほどで肥育場に入れ、そこで28か月ほど肥育する」「オーストラリアでは一年くらいだから、それより2倍の時間をかけて肥育するんだな」

「豊後牛のロースの部分を塩胡椒して、ニンニクをすりこみ、その肉をフライパンでソテーする」「ぬ。普通の料理法だ」「その肉を防水のプラスチックの袋に入れ、60度の温泉の源泉につける」「ぬう。温泉源の熱を調理に用いるのか」「60度の温泉に20分つけて、ソテーして出来上がりだ」「ぬう。低温でじっくりと調理することになるわけだ」

白ダツとモロッコ豆の胡麻クリーム和えを食べる山岡たち。「白ダツとはずいきのことだ」「ぬ。柔らかいインゲン豆みたいだ。豆の香りも甘みが強い」「ぬう、このあと何が出る」「鯉の皮、鰻の肝、スッポンの縁側、地鶏の皮を一緒にあわせた皮づくし」「ぬ」「スッポン鍋」「ぬう」「アブラメという魚のから揚げをシソ塩で」「ぬうう」

伝統的な吉野の鶏めしを食べる山岡たち。「鍋に鶏の脂を入れて、ニンニクをひとつまみ。鶏肉を入れて白くなるまで炒める。そこんいささがきゴボウを入れ、砂糖、醤油、酒を入れて煮込む。この具を炊きあがったご飯の中に入れ、15分ほど蒸らす」「ぬう。単純素朴だけど懐かしい味だ」「最近の人はニンジンだのシイタケだのを入れたがるが。それじゃ吉野の鶏めしとは言えない」

こねりを食べる山岡たち。「鍋に油をひいて、頭を取ったイリコを炒める。そこに苦瓜と茄子を刻んだのを加え、味噌をといて入れ、三温糖を加えて、落としぶたをして煮る。野菜がしんなりしたところで水でといた小麦粉をおく混ぜ、小麦粉に十分火が通ったらできあがり」「もたまたして粉っぽいかと思ったら、意外にしゃれた味だ」「イリコのダシが効いてコクのある味に仕上ってる」

ひやきを食べる山岡たち。「まずは赤ジソのひやきだ。赤ジソを千切りにして塩をふる。小麦粉を入れてよく混ぜ、水を加えてお好み焼きのタネ程度にし、それをフライパンで両面焼いてできあがり。次は黒砂糖のひやき。小麦粉を水でといてフライパンで薄く焼き、表面が焼けてきたら黒砂糖をまいて、生地を端から巻いてできあがり」「赤ジソのひやきはとても懐かしい味と香りだ。日本人は昔から赤ジソを梅干しに入れたりして、よく食べたからな」「黒砂糖のひやき、大分銘菓として売れそうだ」

やせうまを食べる山岡たち。「小麦粉を耳たぶくらいの固さになるまでこねて、20分ほど寝かせる。小さな固まりにしたものを両手でひきのぼし、沸騰した湯に入れてゆでる。よくゆだったら塩少々、砂糖、きな粉をたっぷり入れ、よくかき混ぜてできあがり」「やせうまは日本人なら誰でも好きな味だ」「きな粉の風味が強いのに、小麦粉の旨味をじっくり感じるのが面白い」「昔は米が貴重だったから、こういう小麦粉の料理が考えられたわけだ」

 

日本全県味巡り大分編(2)

説明する山岡。「京都でも棒鱈と呼ばれる干し鱈を戻し、エビイモと煮るイモ棒という料理がある。だが棒鱈は鱈の身の方だが、このたらおさはエラと消化器だけだ」「この地方では江戸時代からお盆にたらおさを食べるならわしがあった」「日本人の海の魚に対する愛着と執念を感じるな」「しかし三隅川のほとりで、この地方の名物が鱈のエラと消化器の干物とは意表をつかれたな」「もちろん三隅川の恵みもたくさん用意してある」

うるか2種を出される山岡たち。「うるかは鮎の塩辛だな」「うるかと言うと、内臓をつけこむものが多いが」「ここは両方とも身うるかだ。内臓だけのものでは苦味が出て、脂も強いので塩分を多くする」「うるかの好きな人はその苦味が好きなんだな」「これにも内臓は使ってる。右の身うるかは目玉、エラ、ヒレをはずして、残りを全部すりつぶして、岩塩だけで味付けして一週間ほど寝かせたものだ」「ぬ。内臓だけと違って、身も一緒にすりつぶした分、味が柔らかくふくらみあがる」「左の方は鮎の身を切り身にし、内臓で和えて、岩塩で味をつけて寝かせている」「中身は鮎の身の歯ごたえと甘みを保っている」

こいものうるか煮を出される山岡たち。「ぬう。ねっとりしたこいもの感触と、うるかの風味の取り合わせがたまらない」「川の幸のうるかが山の幸のこいもと一緒になって、大地の恵みというべき新しい味を作り出している」

由布院で有機栽培の野菜を食べる山岡たち。「このキュウリを曲げてみろ。しなやかで折れにくいが汁気たっぷりで歯ごたえバリバリだ。へたの方の緑の濃い部分をかじってみろ」「ここはえぐいんじゃないのか。ぬ、甘い」「牛堆肥で栽培してるかだ。これが化学肥料だと、その部分にアクが出て、えごくなってしまう」

「ここのトマトはひと昔前のサターンという品種を使っている。桃太郎などに比べると耐病性に優れているし、酸味があってトマト独特の香りが強い。ハウス栽培にするのは雨よけをしないと病虫害を防ぎきれないからだ。基本的には無農薬だが、アブラムシは発生した時や、長雨が続いてオンシツコジラミが発生した時には使わざるを得ない」「む、このトマト、懐かしい」

「ここのトウモロコシは除草剤を一切使わないから、雑草がいっぱい生えている。アブラムシが出た時だけは農薬を使うが、土を銀色のビニールシフトで覆うと、光を嫌がるらしく、アブラムシを防げる」「ぬ、アブラムシのそういう習性を研究しないで、農薬を使わない努力をしているわけか」

鯉の洗いを食べる山岡たち。「大分では鯉をよく食べるんだ」「ほう、ずいぶんコクがある」「鯉というと泥臭いかと思ったが、そんなことはない」「俺は今まで鯉を敬遠していた。小骨があってにおいがして味がやせている。でもこの鯉は全然違う」「こういう鯉を食べると、日本人が昔から鯉をありがたがってきた理由がわかる」「この皮の湯引きもいい。ゼラチン質で心地いい歯ごたえだ」

 

くらやみ殺法! 闘魂の一撃

稽古着を手洗いする百子にそんなことしなくていいのにと言うゲン。「自分のくらい自分で洗うからさ」「え」「だって、それ、僕んだろ」「ああ、これ。おおとりさんのも洗いましょうか」「じゃあ、それは」

宇宙人が公園に出現したと知らせを受けて、公園に向かうゲン。若い男といる百子を襲うフリップ星人。「さあ、逃げてくれ」「君は?」「MACのおおとりさんよ」「MACには無理だ。星人を倒せない」「馬鹿なことを言うな」「君には無理だ」「津山さん」「くそう」フリップ星人に襲い掛かるが、分身の術を使うフリップ星人に翻弄されて気を失うゲン。フリップ星人の動きに対応する津山。形勢悪しと逃走するフリップ星人。

またしても星人を逃してしまったではないかとゲンに言うダン。「それどころかお前は命を失うところだった」「僕が?」「あの津山という青年がお前を助けてくれたんだ」「そんな馬鹿な。彼なんかに星人を倒せるわけがありません」「いや。彼の空手なら等身の星人と五分に渡り合うことができる」「空手?」「しかし絶対に勝つとは保証できん。星人を倒すのは俺とお前の役目だ。お前は勝たねばならん。お前は今からあの津山青年のところに行って、どうすれば勝てるか教えてもらってくるだ」

津山のいる道場に向かうが、そこに向かう百子を見て、行くのをやめるゲン。宇宙人が出現したと知らせを受けて出動するが、分身の術を使うフリップ星人に翻弄されるMAC隊員。フリップ星人に飛び膝蹴りを浴びせようとして川に落ちるゲン。杖に仕込んだ銃でフリップ星人を追い払うダン。

逃げるなと言うダンに俺は逃げてなんかいないと言うゲン。「馬鹿。よくもぬけぬけと。お前は私の命令を守らなかった。津山君に技を教えてもらわなかったではないか」「……」「私の目は節穴ではない。なぜ津山君のところに行かなかったんだ」「……」「目を覚ませ。あの星人を逃したために、またどこかで被害者が出る。人の命を救うためにお前が津山君から技を教わることが恥ずかしいことか。それより身勝手な理由で教わろうともしないで逃げ出すことが遥かに恥ずべきことじゃないのか」

津山のいる道場に行くゲン。「MACのおおとりと申します」「隊長さんから頼まれましたか。僕はMACのことが好きじゃありません」「……」「僕は自分で自分を守るために空手を習っています。本当いうと百子さんの口添えがなかったら、こんなことをやる気もなかった」「お願いします」「しかし僕は何を教えたらいいんですか」「それは星人が何人も現れた時、どの星人を倒したらよいか」「星人が何人もいるんですか。不思議なことを言う人だ」「あの百子さんが襲われた時だって」「あの時、星人は一人しかいなかった」「星人の身体が5体に分かれたじゃありませんか」

はははと笑う津山。「なるほど。あなたがたは不便だ」「え」「おおとり君。その辺にあるボールを私に向かって投げてみたまえ」目をつむってゲンの投げるボールを全てかわす津山。「今度は僕が君に投げてみよう。すまないがボールを少し」「津山さん。あなたは目が」「見えないんだ。」

目をつむったゲンにボールを投げる津山。ボールを身体に全て受けるゲン。「僕の投げるボールは百発百中だ」「……」「目の見える人は不便だ」「そうか。わかったぞ。本物の星人は一つなんだ」

猛に目をつむった自分にボールを投げさせるゲン。「猛、どんどん投げるんだ」猛の投げたボールをつかみ、猛に投げかえすゲン。「おおとりさん」「できた」ダンの投げる杖をキャッチするゲン。「隊長」「ゲン、見事だ。免許皆伝だ」巨大化して大暴れするフリップ星人。ウルトラマンレオに変身するゲン。マッキー3号から白泡をウルトラマンレオの顔にふりかけ、ウルトラマンレオの眼を塞ぐダン。感覚が研ぎすまされてフリップ星人を斃すウルトラマンレオ。

ゲンに君のことを誤解していたという津山。「許してください」「おおとりさんの活躍を聞いて、お詫びに来たのよ」「いや、僕の方こそあなたにお礼を言わなければならないんです」「津山さんは黒潮島のたった一人の生き残りなの。でもそのために目が見えなくなってまったの」「黒潮島は百子さんの故郷」「双子怪獣に襲われて全滅したけど、津山さんだけ生き残ったの」「あの時にどうしてMACが活躍してくれなかったと、僕は何度も恨んだ。MACは何もできないとさえ思ってたんだ」「津山さん」「しかし君のように勇気のある人がいることもわかった」ゲンと津山は握手を交わすのであった。

 

 

必殺拳! 嵐を呼ぶ少年

アンタレスと戦うウルトラマンレオ。両手のハサミでウルトラマンレオの両手を固定し、尻尾を背中越しに伸ばして、ウルトラマンレオの左肩を刺すアンタレス。「いかん」マッキー3号からパラシュートで出て、アンタレスに杖を投げつけるダン。ひるんだアンタレスに一斉に攻撃を仕掛けるMAC。姿を消すアンタレス。

城南スポーツクラブも空手道場で大暴れする青年。そこに現れるダン。「待て。他流試合は禁止されているはずじゃないのか。しかも大村さんの留守に」「……」「君は?」ダンを見つめて去っていく青年。道場に左肩を押さえて入って来たゲンに大丈夫かと聞く百子。「なんでもない。それより何があったんだ」道場破りだと言うトオル。凄く強い奴ですという猛。「おおとりさん、今、すれ違わなかったですか」

怪獣が青年の姿でやったきたとゲンに言うダン。「どうしてここに」「狙いはレオだ。怪獣アンタレスには両手のハサミの他に、毒を持った尻尾の攻撃がある。レオが尻尾の攻撃の対策を編み出す前に先制攻撃をかけてきたんだ」「……」「猛君、大村さんに連絡を取ってくれ。この道場はしばらくMATが借りる」

男性隊員を道場に呼び、空手着に着替えさせ、猛に聞くダン。「みんな、背後からもう一人が現れて、頭を攻撃されたようだと言ってるだな」「はい」「そうか。青島、明石。二人がかりでゲンと戦うんだ。絶対に力を抜くな」青島と組むゲン。青島の背後からジャンプしてゲンに蹴りを浴びせる明石。本部からの通信で怪獣が現れたことを知る青島。「わかりました。ただちに出動します」「待て。ゲンと青島と明石はそのまま練習を続けるんだ。他の者は急げ」

報告を受けるダン。「犠牲者8名。怪獣はほとんど無傷です」「練習を続けるんだ」「隊長。この練習は一体何のためですか。道場破りの青年の対抗策を教えるために、なぜMACの隊員が協力しなければならないんですか」「……」「行かせてください。このままでは怪獣は暴れ放題です」「青島、明石。練習を続けるんだ」

道場を出るダンに走り寄るゲン。「隊長」「なぜ事情を話さないかと言いたいんだろう」「そうです」「言ってどうなる。青年は怪獣だ。そういえば隊員たちは青年を攻撃するだろう。今のMACで怪獣に歯が立つか」「……」「レオは奴に両手を攻撃されて、尻尾での攻撃を食い止める技を身に着けてないが、レオがいる限り、怪獣はおちおち暴れられん。必ず青年の姿で戻って来る」「……」「道場に戻るんだ」

青島と明石に練習につきあってくださいと土下座して頼むゲン。「青島隊員。お願いです」「うるさい。いつも特別扱いされてるっていい気になるな」「明石隊員」「うるさい」道場から出て行く青島と明石。入れ替わりに入って来る百子と猛とトオル。「あーあ、せっかく夜食作って持ってきたのに」「……」「隊長さんがいけないのよ。これじゃますますおおとりさんの立場が悪くなるだけだわ」「……」「大体、変な道場破りのためになぜMACが出て来るのか僕にはわかりませんね」「猛、違うんだ」「違うって何が違うんです」

野原で両手を棒で縛り、猛に竹刀を持って攻撃させるゲン。「猛、打つんだ」「……」「猛、どうした。休むな」「おおとりさん。やめてください。もういやだ。もうこれではスポーツとは言えません」「猛、打ちこんでこい」ゲンに猛然と打ち込む猛。二人とも頑張れと叫び土管から足を滑られて転落するトオル。「危ない」落下するトオルを逆立ちして足で受け止めるゲン。「できた」

道場に戻るゲン。畳の上に正座する青年。あれが昨日の道場破りだそうだとゲンに教える青島。「お前としか戦わんということだ」激しく戦うゲンと青年。ゲンの両腕をがっちりつかみ、人間には見えない尾を背後から繰り出す青年。一回転して青年の胸に背をつけて、尾の先を足で蹴るゲン。道場から飛び出しアンタレスになる青年。ウルトラマンレオに変身するゲン。両手のハサミでウルトラマンレオの両手を固定し、尻尾を背中越しに伸ばすアンタレス。一回転してアンタレスの胸に背をつけて、尾の先を足で蹴って切断し、勢いを失ったアンタレスの首を、ウルトラマンレオをアンタレスの尾の先を投げつけて切断するのであった。

大爆発! 捨身の宇宙人ふたり

逃げるバイブ星人。追うゲン。バイブ星人を撃つ二人の警官。姿を消すバイブ星人。腰に挿してあるナイフが宙に舞うのに驚き、ナイフに向かって手を伸ばすゲン。警官の一人の胸を刺すナイフ。「君がやったんだ。殺人現行犯で逮捕する」「違う。僕がやったんじゃない」

君の要請通り、ゲンの身元を引き取ったとダンに言う高倉長官。「しかし、まだ容疑は晴れたわけはない。慎重にな」「……」「ところでモロボシ君、我々は君を信じてパトロール隊の指揮を委ねてきた。だが今回のような不祥事については責任を取ってもらわねばならん」「はい。全て私の責任です」「君を隊長の任務から外すという意見もある。おまけに事件を起こしたおおとり隊員は君の推薦で入隊したそうだな」「はい」「迂闊に人を信用して推薦したりするもんじゃない」「……」「まあ今回だけは君の輝かしい過去の実績のおかげで解任は免れた。しかしモロボシ君、二度と繰り返してくれるなよ。君のような有能な男を失いたくないからな。隊員の処置については君に任せる」「はい」

あれはバイブ星人がやったんですと言うゲンにそんなことはわかってると言うダン。「私はお前の迂闊さを責めているんだ」「しかし」「今更言い訳などいらん。それより考えてみろ。私とお前はこの地球を守るたった二人だけの宇宙人なんだ」「……」「わかるか。私とお前がMACにいなくちゃならん理由が」「……」「この地球をこよなく愛し、故郷だと思ってる俺たちがこの地球を守らねばならん。それが使命なのだ」「……」「お前はこの事件から手を引くのだ。いいな、ゲン」「しかし、星人を誰が倒すんです」「心配するな。俺が倒す」「……」「一週間の停職だ」

ザリク星人を追い詰める青島たち。姿を消すザリク星人。腰に挿してあるナイフが宙に舞うのに驚き、ナイフに向かって手を伸ばす青島。そこに現れナイフめがけて発砲するダン。紫色の血とともに地面に落ちるナイフ。やがて血を流しながら姿を消すザリク星人。追いかけようとする青島たちにやめろと叫ぶダン。「ゲンの二の舞はよせ」「え」「星人の罠にかかるばかりだ。みんな本部に戻るんだ」

自分が写した特殊カメラでの映像を解析するダン。「バイブ星人は人間の眼では見えない振動をしている。ちょうど自転車の車輪やプロペラのようにな。だがレンズの眼は誤魔化せない」「星人が俺のナイフを抜いている。おおとりは星人の罠にまんまと。隊長、このことをおおおりに知らせます」

巨大化して大暴れするバイブ星人。攻撃するMAC。攻撃を受けて身体を振動させ人間の眼に見えないようにしてビルを破壊するバイブ星人。マッキー3号に乗り込むダン。(ヤツが見えるのは私だけだ。私はセブンに変身できない。しかしヤツを倒すのは私だ。ゲン、俺がいなくても後は頼む」バイブ星人に突っ込むマッキー3号。爆死するバイブ星人。マッキー3号から放り出されたダンを受け止めるウルトラマンレオ。

大怪我をしたダンに僕の不注意でこんなことになってしまってと詫びるゲン。「私は約束通り、星人を倒したぞ」「すいません」「謝ることはない。私はお前に命を助けられたんだから。礼を言うのは私だ」「セブンに変身できない隊長が星人を倒すとしたら、ああするしかないと思ってました」「そうか」