今回は若手のプロ志向のバンドが解散、脱退というニュースを多く目にする理由についての考察してみようと思います。
僕の青春時代も、もちろん解散や脱退は日常茶飯事だったとは思いますが、昨今はそれが増えた印象があります。
それは前回書いたようにSNSにより、情報が多く目に出来るようになったということ。
僕のSNSにつながっているのがバンドマンも多いということもあるでしょう。
もう一つは今回のブログで焦点を当てる経済的に厳しいプロ志向のバンドマンが多いのではないかと考察します。
正確なデータを取って研究しているわけではないのですが、解散や脱退の理由の多くは経済的な圧迫という理由が多いように感じるのです。
プロ志向のバンドというのは3名とか5名とかが同じベクトルで集まって起業しているのと同じようなシチュエーションです。
僕は以前から言い続けていることにバンドで成功させるということは、ラーメン屋を起業して成功するのと何も変わらないということです。
例えばラーメン屋をやりたかったら美味しいラーメンを創造し、テナントを借りて....内装を改装して....宣伝して....バイトを雇って.....というようにクリエイトから初期投資....経費が掛かります。
バンドでプロを目指すのにも、もちろん同じようにクリエイト〜初期投資や経費が掛かります。
僕がライブハウスをクリエイトするために、立ち上げた時には大きな借金をしましたし、毎月家賃と光熱費でだいたいサラリーマンの初任給以上の経費を毎月払い続けました。
毎月の返済と経費+自分の給料を上回る売上がないと生きていけないから、考えて考えて働き続けました。
バンドでプロを目指して活動するにはもちろん創造力はもとより投資や経費が掛かります。
CDを作るための経費。
CD売上があったときには、それを正当にメンバーに分割する。
例えば足を使って多く売ったメンバー、全く売らないメンバーに対してバック(給料)をどうするのか?
ツアーをする為には、機材車がいる。
ツアーの時は経費は割り勘で! とやっているとは思うけど、その機材車の車検は? 保険料は? メンテナンス料金は?
所有者のメンバーは目に見えない様々な経費を払うことになるし、その機材車をプライベートで使っていたら、その経費をメンバーは負担するのか?
色々と考え始めるとバンドというのは公私混同するような事案が山のようにあるので、難しいと思うのです。
この公私混同するということを意識しないくらいに「ただバンド活動楽しい!」
と没頭できるうちに勢いで成功の扉のとこまでいければいいのですが、ふと立ち止まったときにそういうことを考え始めるのだと思います。
例えば、バンドを会社組織のようにして宅録が出来るような事務所を賃貸し、機材車も会社で買い、マネジャー兼経理のような人材を雇って、メンバーはそこに毎日出勤して音楽製作してバンド経営をすれば多少は色々な問題は解決できるでしょうが、実際にそんなことをする駆け出しのプロ志向のバンドはいないでしょう。
音楽性の相違が袂を分かつ理由というのはよく聞きますが、全員が同じ音楽的趣向のバンドなんて僕はむしろ聞いたことはありませんし、バンドの方向性に多少不満があっても、ちゃんと利益が出ていれば我慢出来ることも多いでしょう。
かなり単刀直入に切り込みましたが、大御所のKISSやローリング・ストーンズやメタリカとかがメンバーが超仲良しで何十年もバンドの方向性が一致していて活動を続けているのか.....。
それは本人達に聞かなければわかりませんが、ビジネスとして成功していなければ、継続は難しいのではないでしょうか。
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という映画を見てみるとバンドマンはかなり参考になると思います。
もしも、メンバーの一人でもバンド活動に経費は使いたくない、経済的にバンドに投資したり経費を掛けていたら生活出来ないという人がいれば、1~2年は気力と根性でなんとかやれるでしょうが、それ以上続けるモチベーションを保つことは困難であろうと思います。
では、僕の青春時代、約20年前はそんな経済的負担はバンドマンにはなかったのか? という疑問はあると思います。
当然、今も昔も同じなんですよ。
ただ、僕達の時代で圧倒的に良かったことは〈大いなる夢を見ることが出来た〉ことです。
僕は本当にバンド馬鹿だったと思います。今でも速弾きギターオタクでありバカテクドラマーオタクですけどね(笑)
若い頃はメタル雑誌のBURNやギタマガ、ヤンギーにベーマガとかを本当に穴が空くくらいに読みまくっていました。
今でもメンバー名前あてクイズとかそういうのは得意だと思いますよ。
そしてその頃はイングヴェイ・マルムスティーンは城に住んでいるんや!
ミュージシャンは革パン履いて生活して皆スポーツカーに乗っているんや!
売れたら僕も豪邸に住んでスーパーカーが乗れる!!と夢を持っていました(笑)
インターネットない時代は雑誌取材のためにレンタルした豪邸で撮影、レンタルしたスポーツカーで撮影すれば、情報のない僕たちはそれがリアルだと思うでしょう。
※本当にそういうアーティストも沢山いると思いますよ。念のため。
僕は高校生時代には部屋中にアーティストのポスターを張って、それを見ながらイングヴェイ・マルムスティーンが弾くベースみたいに弾けて、ビリー・シーンよりも上手くなれば絶対食える!!
みたいなざっくりとした目標があって(笑)
とにかく自分がイメージしたまだ見たことのないベーシストのイメージを作ってやり続けたらいける!! って思ったものです。
実際に僕はkoRnのドラマーのレイルジアーさんのビデオにビリー・シーンさんと共に参加したので、ビリーさんと一緒に演奏をしたわけではないですが、ある意味では同じ土俵で仕事をしたとも言えるので、夢を実現したとは言えます。
しかもこのビデオでは僕が演奏したバージョンをビリーさんが見て予習したという裏話もありますので、若いときのバカすぎる夢も捨てたもんではないな〜と思っています。僕の良い思い出です。
※それ以外にビリー・シーンさんとはベースクリニックをプロデュースしたことや、アメリカのライブでスタッフとして手伝いをしたこともあります。
話を戻して、僕はベースで自分が描いたテクニックとスタイルがあればデビューして成功して生活を出来ると思い込んでいました。
そういう無謀な夢を持てたお陰で夢を信じて、海外でツアーしたり海外アーティストと演奏できるようになりました。
巨匠グレン・ヒューズ(ディープ・パープル、ブラック・サバスetc)、ジョー・リン・ターナー(レインボー、ディープ・パープル、イングヴェイ・マルムスティーンetc)らと11カ国ツアーできました。
僕が当時、頑張れた理由というのは、アメリカに留学しないとアメリカを感じることもできなかった時代だったから。
トッププロのベーシストをアメリカの学校に行かなければ、肌で感じることが出来なかった時代だったから。
自分は広島で絶対に一番うまくて、多分日本でも一番上手い高校生と思っていられた青春時代だったから。
そんな音楽バカとして生きられた時代があったからだと思います。
もしも、僕が今の時代にプロを目指したならば、多分YouTubeを見て世界の層の厚さをあっさりと認識して、ビビって世界を目指したいとは思わなかったでしょう(汗)
まあっ実際に僕はアメリカ留学したら、同級生にB'zのドラマーのシェーンガラースやイングヴェイ等で活躍しているベーシスト、ビヨンなんかもいたし、同じベースクラスには未だにあんなスピードで弾けるやつみたことないっていうくらいのベースの子がいて、ただその超絶速いベースの子は普通のベースラインをビートに乗って弾けなかったけど(笑)
僕はアメリカで実際にトッププロや同級生にノックアウトしまくられて、差別受けまくったなかで鍛えられたので、良かったですね。
ただ夢を見て楽しくやったわけではなくて、それなりに努力したことはいうまでもありません。
夢を追うことは無知である無謀さと大いなる馬鹿さが時として必要なことがあります。
昨今のネット社会を否定するつもりはありませんし、僕の青春時代には不可能と思っていた、海外アーティストと繋がれるということや、多くの人にローコストで発信出来るという環境というのは、本当に羨ましい時代です。
しかし、それと引き換えに否応なく現実を知ることが出来るという環境だという覚悟も必要です。
話が少し脱線しましたが、経済的な負担というのは今も昔も一緒だと思うのですが、ライブハウスという観点から考えると、バンドを世に知らしめる方法がライブ以外にも、動画配信というツールが登場したことにより、練習スタジオや自宅から配信したほうがライブよりも多くの人の目に止まりブレイクするチャンスが持てる時代になりました。
実際にオクトパスの店長達のバンドは地元ではほぼ無名であったにも関わらず、インドネシアでポカリスエットのCMに起用されたことで、現地で大人気となりました。
これは本当に今っぽい出来事だと思います。
もちろんブレイクする土台にちゃんとライブをすることが出来るバンドであるということも大切なのですが、ライブハウスでライブをすることがブレイクの定説であるというのは少し違ってきたのかと、身近な出来事からも感じるようになりました。
ライブハウスでのノルマという問題(悪いという意味ではありません。)があります。
学生達をリサーチしても一バンド3万円くらいのノルマが掛けられていて、5バンドくらいの対バンで持ち時間は転換込み30分みたいなケースはよくあります。
大体ノルマ x バンド数が会場レンタル費なわけですが、ノルマを達成できている子達が少ないという印象はあります。
要するに次腹を切って出演する子達です。
対バンイベントに出るという要素は対バンの客からファンを作りたい。
同じようなアーティストが集結することで、普段足を運ばない顧客層の腰をあげさせて新規開拓したいということがあるでしょう。
ただ、現実的には同じ趣向のバンドを集めて対バンイベント作り続けるのは大変困難です。
これは昨今のバンドスタイルの多様化もあります。
僕の若い頃は極端にいうと、メタル&ハードロックかポップスかパンク&ハードコアみたいにざっくりと大きく括られていたように思います。
こういう状況もあり、同じようなジャンルでムーブメントを作るのも少し難しい時代だと感じます。
お客様側も年をとるとスタンディングのライブはきついです。
僕自身がまずスタンディングライブには行きません。
もー立って見るという行為がきつい年齢です。
恐らく同じように感じる年齢層も多いので、ライブハウスだと客層の年齢層がある程度絞られる現象がおこります。
若年層は趣味の多様化やネットで情報を得る時代ということもあり、集客というのは中々難しい時代だと思います。
続く



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