今日はまじめに...〔音楽業界について思うこと〕 | バイク馬鹿 ロックベーシスト 西本圭介

バイク馬鹿 ロックベーシスト 西本圭介

テクニカルベーシストとしてベース・マガジンでも紹介 / ディープ・パープルのグレン・ヒューズ達と共にヨーロッパ11カ国を周り、また巨匠ビリー・シーンと共にKoRnのドラマー[レイ・ルジアー]のリズム隊として登場。

こんばんわ。最近は暖かい日が多くてバイク通勤には最高の気候ですね。
さて、バイクネタが続きましたので、今日はひさしぶりに音楽について書こうと思う。
音楽業界から離れたので当時に言いにくかったことなども、今は平気で書ける立場だが、そういう立場になったらなったで、外野の人間が分かったようなことを書くのも気が引けてしまって、あまり音楽業界の話題には触れないようにしていたんだな。

先日、僕の大好きな番組であるテレビ朝日の「ロンドンハーツ」で非常に考えさせられることがあったので、そのことを書くことにする。

その特番では狩野 英孝50TAの幕張メッセでのライブ、そしてCD発売っていう内容だった。



番組の内容自体は終始、腹を抱えて笑い転げてホンマ楽しい内容やった。
子供らにも大ウケで早速歌を覚えて歌っているくらいに曲もよかったと思う。

ただ、これを見て音楽業界について本当に考えされられることがあった。

狩野さん扮する?! 50TAだけど、よくよく考えると何が面白いの???
彼の書く詩もメロディも全然格好よいし、センスもいい。
なのに皆で笑い者にしているのは、何ナノかな...........??
正直いって、プロと言ってCDだしている中途半端な本気の人よりも全然エエよ。彼のほうが。
でも彼が普通に真面目にCDを出したら全く売れないんだろね(苦笑)

僕が日本の音楽業界に失望しているのは、カッコええハードロックやヘヴィーメタルをやろうと思うと、お笑いに走らなければ相手にされないという風潮。

これはあくまでも僕個人の見解だけど、日本人は嫉妬深い人が多い。
西洋人のように凄げ~演奏聴いたら素直にスタンディングオベーションしたり、アカンかったらブーイングという文化が無いんだよね。

だから本気で凄い演奏を聞かせると、逆に嫉妬して素直に喜べないのではないかと推察している。
仕方なく自分自身で「僕は力抜いてやってますから、あまり真剣にとらえないで、笑い者にしてくださいっ」的にバリアー張っておかないと、なかなか受け入れられないわけ。

今回映像を張っつけたメタルソングなんて、真面目な歌詞で普通にやっても当然カッコよいわけよ。
マーティーがアレンジして一流のミージシャンが演奏しているので当然なんだけどね。
これを見ているゲスト達がカッコエエ~とやたら絶賛しているのに、実際にこの手のジャンルは一般人には受け入れられないというか、レーベルも真面目に取り組まないジャンル。
ちなみにこの曲を聴いて一番最初に思い出したのは筋肉少女帯!!!
僕が大好きっ!!なバンド。50TAがやったことは決して最先端でも何でも無いんだな。筋肉少女帯さすがっ!!

話しを戻して、これからの業界は真剣にハイクオリティにロックやメタルをやっている人にもっとスポットを当てるべきちゃうかって思うよ。
また音楽の聴き方についても、業界がもっと力いれるべき。
最近はダウンロード一曲買いばかりになったのだって、アルバムで楽しめるCDを作らなかった業界の責任。
もちろんアーティスト側にも問題はある。
ロックやメタルの分野では演奏は下手で聞いてられないような嘘英語で海外アーティストのコスプレみたいな人が蔓延し、一部の専門誌では癒着のごとく特定のアーティストだけを異常に持ち上げまくったことで、多くのファンがこの手のジャンルに愛想をつかしたということも考えられる。

そんなことを考えている矢先にぼくが在籍していたケリー・サイモンさんがベスト版を発売する情報を得た。
僕が離れてからも、彼は精力的に活動をしているけど、最近やっていることは本当にもっとメディアが取り上げるべきやろ!! って思う。
例えは悪いけどシルクドソレイユをみたらさ、どんなに芸術に疎い人でも度肝抜かれるじゃん。
そういう感動が真剣に音楽やっているミージャンからも得られるんだよ。
もっと世の中の人がもっと沢山の音楽に接することが出来るように、マーケットを整備しないとイカンと思う。

音楽やエンターテインメントを楽しむ、そして楽しめるような文化にすることが不況を打開する方法やと僕は思うよ。


そのためにどうすれば良いか?? それは今の僕には分からんけど、世の中がカッコええロックやメタルを受け入れられる土壌があることは分かった。

後はそれを切り開けるバンドやアーティストがいるかってことだね。