アメリカの金利をめぐって、ちょっと不思議な状況になっています。
トランプ大統領は、FRBに対して「利下げしろ」と強く要求。
9月4日には、FRBが利下げをしなければ、アメリカが貿易赤字を抱える国との貿易をやめる可能性にも言及するなど、かなり強い発言まで飛び出しました。(Reuters)
トランプ大統領としては、金利が下がれば企業の借入コストが下がり、景気を支えやすくなります。
住宅ローンなどの金利負担も軽くなりますし、株式市場にとっても一般的には追い風。
だから「利下げしてほしい」というのは、ある意味わかりやすい話です。
ところが――
市場では、むしろ「利上げするのでは?」という見方が強まっています。
その理由のひとつが、先日発表されたアメリカの雇用統計。
8月の非農業部門雇用者数は16万2,000人増加。
市場予想を大きく上回る強い数字となり、これを受けて9月のFOMCで利上げが行われる可能性が一気に意識されるようになりました。(Reuters)
つまり、
トランプ大統領
「利下げしてほしい」
市場
「いや、むしろ利上げするかもしれない」
という、ちょっと面白い状態です。
もちろん、FRBが実際に利上げすると決まったわけではありません。
今後のインフレ指標が重要で、特に9月11日に発表される8月の米CPIが大きな判断材料になります。
そして、その後の9月15~16日のFOMCで金融政策が決まります。(Reuters)
投資をしていると、どうしても
「トランプがこう言った」
「利下げするらしい」
「利上げするかもしれない」
といったニュースに振り回されそうになります。
でも、私はこういうときこそ、少し距離を置いて見るようにしています。
大統領が何を言っているかも大事。
でも、それ以上に大事なのは、
実際の雇用はどうなのか。
インフレはどうなのか。
そしてFRBはどう判断するのか。
ということ。
ニュースひとつで慌てて売買するのではなく、いくつかの経済指標を見ながら、じっくり判断する。
長期投資なら、そのくらいの距離感でもいいのかなと思っています。
さて、次に注目したいのは9月11日の米CPI。
トランプ大統領の「利下げしてほしい」という願いと、FRBの判断は一致するのでしょうか。
ここは、今週の相場を見るうえで注目しておきたいポイントです![]()