私を 抱きしめて 少しは 孤独を 忘れられただろうか。
十二月の 検査が 悪かった時 彼が私にどうしても 逢いたいと 言った時 私は ノロウイルスに かかって 逢えなかった。
彼と 私が出逢うこと。
つかのまの 愛を 感じること。
幸せと だけど 一人の孤独を 感じる事は 彼に とってプログラムされた 神の計画だったのか。
望んで 望んで 生きられないと。
不安と 孤独を 抱きしめながら 闘う事が。
神の ご意思なのか。
彼の選択なのか。
つかのまの幸せ。
死ぬ時は 一人。
側についてあげたけど だけど 一人で いってしまった。
ねえ 神様 本当に 私は 哲生さんに ついてゆかなくて いいの？
あなたの意思は 哲生さんを 苦しめることでは ないですよね？
一人で 幸せになることが 必要だと 教えているのですか？
何故 私に 教えてくれた事と 哲生さんに 語りかける 言葉が 違うのですか？
私は 死んでも 不幸じゃない。
泣いて あなたの孤独が 少しでも 癒されるなら。
「自分のために 泣いてくれる人が いるなんて 本当に幸せなんだよ」
出逢った頃は 言っていたね､哲生さん。
だけど 死への不安は 私の涙で 和らいだ？
私は死ぬのは こわくない。
神様 どうして､私を 先に 連れていかないの？
哲生さんを 連れていくなら どうして私の 平穏を 彼に 与えなかったの？
極限まで 苦しめと。
頑張って闘えと。
それは 彼の選択なのですか？ あなたのご意思なのですか？
私は 死んでも 魂は 死なない。
私の 過去世も 未来も 繋がっている。
だけど 彼には 今生を生ききる孤独を 何故 与えたのですか？
ならば 何故 同じ理解と 苦しみを 私に 与えなかったのですか？
理解しあえない。
どんなに 思っても 愛しても 理解しきれない 同化しきれない 個人の 別々に生まれてきた意味と 孤独を 私は 知らなくちゃいけないのですか？
個人の選択の尊重と。
人生の選択と。
苦しみを 受けとると 言うこと。
彼みたいに 光のなかの人を わざわざ 孤独に 堕ちるように 病気を 与えたのですか？
私は暗闇から 抜けだしていた。
彼は 暗闇に 入っていった。
闇も 光も 結局は 同じだと。
死ぬ時は きっと
光に包まれると。
愛しい人の 慟哭のなか､ 彼に 教えたのですか？
哲生さん､愛している。
私の愛は つかのまの 安らぎと 喜びと あなたの 支えに なったのでしょうか？
もう一度 生まれ変わって。
もっと たくさん 愛しあいたかった。
出来る限り 愛を表現しようと したけれど。
精一杯でも まだ 足りなかった。
愛以外は 必要ないと 神様は 哲生さんの体力を 奪ったのですか？
死ぬことだけは 避けられない､あなたの決めたことなのですか？
生きる選択は 出来ないのですか？