真夏の遺本整理<第1ステップ>
思案の末、まず一番大きい段ボール箱をあけた。これを空にして補強。ほかの箱から辞書、辞典類、大型本をピックアップしてまとめた。掃除機の先にブラシをつけて長年のほこりを吸わせながら、おおよその値踏みをする。が、僕の知識の外側にあるものがほとんどで、「値踏み」を断念。ひたすら「まとめること」「整理すること」に集中した。これでもう半日経過。30年以上前の「ラルース」とか書道の本なんて、どう扱っていいのか想像もつかない。
とにかく埃を取り除きながら全容を把握し、第2ステップの作業をやりやすくすることだけを考えた。なんせ作業をしているのは自室で、ダニとか埃の中で就寝したくなかったのも大きな動機だ。
大冊モノは段ボールに納まった。次のステップはヨゴレやイタミの激しい和綴じ本や、古書類。掃除機は使えないのでベランダでパタパタやってゴミ袋に入れ密封してしまった。大冊モノのアキスペースに入れ箱を閉じる。これを土台にして積み上げればいい、そう考えた。そして、とにかく今夜、ここで快適に眠ることができるように…。
この段階ではまだまだ、とてもじゃないがAmazonへの出品などできる余裕はない。4~5日後から出品登録を始めたわけだが、時系列が前後するけれど、そのうちの何冊かを紹介しておく。
- 漢字と文化 (1976年)/藤堂 明保
- ¥1,575
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「武」の漢字「文」の漢字―その起源から思想へ (1977年)/藤堂 明保
- ¥1,680
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2冊とも徳間書店刊だが、このくらいの年代の本が<Amazonマーケットプレイス>では一番面白い。状態の良い「初版」で帯が付いていたりすると「コレクターズ商品」として数万円の価格設定をする出品者。一方では中古品「可」状態のものをできるだけ早期に処分してしまおうと、数百円で出品する者。それらがしのぎを削る。出品全体を眺めながら、程よいバランスの価格帯に忍び込ませるのが良策かもしれない。
ちなみに僕が出品のためにAmazonカタログを検索したとき、この2冊には「画像がありません」と出てきた。急遽スキャンしてアップした。つまりこの画像は僕が持っている本の画像なのだ。だからなんなんだと言われれば、それだけのことなのだが。