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尾川永次のブログ

小説、ポエム、旅日記などなど徒然なるままに行きたいと思っています

            スコットタント 8


スコットタントは雲ひとつ無い青い空の下、メイルを肩に乗せ

大草原を一歩づつ歩いて行く。

 背負った小さなバックには身体を直す為の道具と三人で写した写真、
それに森から離れたメイルの身体を守る壷が入っていた。


 しばらく歩いた所で立ち止まって振り返ると自分達を見守り続けて

いる森の仲間が手を振った。

 

「みんなー。ありがとう」

スコットタントの声に皆が返した。

 「タントー。待ってるからなー。帰ってこいよー」  

メイルも空中に羽ばたくと大声で叫びながら手を振った。

 「バイバーイ」
「メイルー。待ってないからなー。帰って来るなよー」  

メイルは憤慨した顔でスコットタントに言った

 「タント、聞いた今の。ひどいと思わない!」  

スコットタントはあっさり言った。

 「思わないかな」
「ひ、ひどい・・。タントまで。私がいったい何をしたと・・」
「パナの家に蜂の巣を入れたの誰だっけ?」  

「あれはパナが蜂蜜好きだっていうから・・」

 「ヤギのムックさんの角を身体と同じ大きさにしたのは誰だっけ?」  

「だってムックさんがもう少し角が大きければって嘆いて

 いたから・・」

 「狼のジールさんをピンク色にしたのは誰だっけ?」  

「だ、だってもう少しかわいく生まれたかったって・・」

 「でもって、この後メイルの悪戯を二百五十三回言えるんだけど

 全部聞くかい?」

 ばつの悪そうな顔でメイルの眼が右に左に宙を泳いでいる。
「あ、身体がだんだん透けてきた・・。もうだめ壷にはいらなくっちゃ」  

と言ったかと思うとメイルは壷の中に消えた。

 スコットタントは壷に蓋をすると中に居るメイルに聞いた。  

「メイル何か言う事は?」

 「タントの記憶力って大嫌い」  

「それだけ?」

少しの沈黙の後メイルが小さな声で言った。

 「もうしません・・。ごめんなさい」  

「素直なメイルって好きだよ」

 「タント・・」  

「何だい?」

 「もう一回言って」  

「メイルがいい子にしてたらね」

「けち・・」

天気も良く、隣の木の葉もだいたい落ちたので三度目の屋根掃除をしました。
これで屋根掃除は終了だと思います。

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   酒本幸平のブログ  結局三袋でました。

しかも掃除中、右手薬指にとげをさしてしまいました。
結構深くて今も
ずきずき痛みます。
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(管理人注:ここはムスカの声で読んで下さい)

そのせいで小説の進みが遅くなってしまいました。
薬指、つい使ってしまうんですよね。


その後は痛い指のままリブさんと散歩へ。


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で、最近特に思うのが、東京の空気が綺麗になったなと思います。
前は良く観えなかった遠い山々がとても良く見える気がします。



              スコットタント 7

森の外れで森の仲間達がスコットタントと最後の別れを交わしていた。

「そろそろ出発します」
スコットタントの後ろは何処までも広がる荒野が朝日を浴びている。
「気を付けてな」
「はい」
返事をしながらスコットタントは辺りを見渡した。
その様子を観てブレが尋ねた。
「どうしたのじゃな」
「そう言えばチキとタキと・・メイルもいないですね」
「まっさきに来てそうだけどね。探してこようか?」
狐のキキが言った。
「いえ、いいんです。会うと辛いし・・」
その時、メイルの声が遠くから聞こえて来た。
「タント待って」
その声に振り向くとメイルは茶色く薄汚れた小さな壷を重そうに抱えて
飛んで来た。
「もうだめ、タントこれ持って」
「これは?」
「いいから早く!」
スコットタントが手の上にメイルが持って来た壷を乗せるとメイルは壷に
より掛かってしゃがみ込んだ。
「ふー、重たかった」
「メイルこれは?」
「いいでしょ。私のお家」
「え?お家ってどういうこと?」
「暗闇のおばばに私の家を作ってもらった」
「魔法使いの?」
「そ、これでタントと遠い森に一緒に行くの」
「え、だってメイルは森から出たら・・」
「身体が消えそうになったら壷の中に入れば大丈夫!さ、早くいこいこ」

メイルの身体は森の力が及ばない場所に長時間居ると消えてしまうのです。

「でも本当に遠いし、危険だし、大変なんだよ」
「やだ!やだ!やだ!タントと行く!絶対に行く!置いていったら蛙に羽付けて、
 ミミズに足付けて、ひまわり黒くして、ネコに角付けて、それから、それから・・」
必死にごねるメイルを呆れ顔で観ていたスコットタントにブレが耳打ちした。
「メイルのこと宜しく頼みますよ」
「そうですね。しかたありませんね」
スコットタントはメイルに顔を寄せた。
「旅の準備は?」
「一緒に行っていいの?」
羽の生えた蛙やミミズが走り回った上に、黒いひまわりが咲き乱れる中で角が
 生えたネコが寝てたら大変だからね」
「えへ」
メイルは照れくさそうにはにかんだ。
「旅の準備は出来てるの?」
「壷の中に入ってるよ」
スコットタントは頷くと森の仲間に顔を向けた。
「それでは、皆さんお元気で」
「タントボーイ、元気でね」
「気をつけてね」
みんなの声が掛かる中、壷を入れたバッグを背負った
スコットタントは
メイルを肩に乗せ遥か彼方まで広がる荒野を歩き出した。