スコットタントは雲ひとつ無い青い空の下、メイルを肩に乗せ
大草原を一歩づつ歩いて行く。
背負った小さなバックには身体を直す為の道具と三人で写した写真、それに森から離れたメイルの身体を守る壷が入っていた。
いる森の仲間が手を振った。
「みんなー。ありがとう」
スコットタントの声に皆が返した。
「タントー。待ってるからなー。帰ってこいよー」メイルも空中に羽ばたくと大声で叫びながら手を振った。
「バイバーイ」「メイルー。待ってないからなー。帰って来るなよー」
メイルは憤慨した顔でスコットタントに言った
「タント、聞いた今の。ひどいと思わない!」スコットタントはあっさり言った。
「思わないかな」「ひ、ひどい・・。タントまで。私がいったい何をしたと・・」
「パナの家に蜂の巣を入れたの誰だっけ?」
「あれはパナが蜂蜜好きだっていうから・・」
「ヤギのムックさんの角を身体と同じ大きさにしたのは誰だっけ?」「だってムックさんがもう少し角が大きければって嘆いて
いたから・・」
「狼のジールさんをピンク色にしたのは誰だっけ?」「だ、だってもう少しかわいく生まれたかったって・・」
「でもって、この後メイルの悪戯を二百五十三回言えるんだけど全部聞くかい?」
ばつの悪そうな顔でメイルの眼が右に左に宙を泳いでいる。「あ、身体がだんだん透けてきた・・。もうだめ壷にはいらなくっちゃ」
と言ったかと思うとメイルは壷の中に消えた。
スコットタントは壷に蓋をすると中に居るメイルに聞いた。「メイル何か言う事は?」
「タントの記憶力って大嫌い」「それだけ?」
少しの沈黙の後メイルが小さな声で言った。
「もうしません・・。ごめんなさい」「素直なメイルって好きだよ」
「タント・・」「何だい?」
「もう一回言って」「メイルがいい子にしてたらね」
「けち・・」