代々木八幡近くのI病院。
医療センターの医師が出張しているのでどうですかと言われ行って見たのですが
狭くて暑くてとても良い環境とはいえません。
親父の入院もすでに四カ月。
これ以上の回復が見込めないのなら自宅に連れて帰りたい。
そう思うようになってきたところでした。
せめて酒を飲ませてやりたい。
勿論介護が大変なのは分かっていまし医療センターから自宅へと言う
話しもありましたがオーケーを渋っていると言う事はあまり
容態は良くないのだと分かりました。
入院して一ヶ月。
病院との話し合いで来週には退院という事になりました。
もうここには入院させられない。
五日ほど前には三重県にいる姉も見舞いに来て親父の嬉しそうな
顔をみることもできました。
帰り際、親父が手をだして。
「ありがとうな」と言ったのです。
ここ数日は反応もあまり無かったのですが、この日は久しぶりに
ちゃんとしていた。そんな風に観えました。
少しでも元気なうちに連れて帰る。
決意しました。
噂でここに入院すると亡くなる人が多く、やばいとも聞きました。
とにかく家に連れて帰る。
病院側ともそういうことで話しがついた翌日の朝でした。
朝五時過ぎ。母親に起こされました。
「今、病院から電話でお父さんが病院から居なくなったみたいなのよ」
「親父が?」
早速車椅子積んで母親と車で病院へ。
「ついに徘徊老人になったのか。こりゃ介護は大変だな」
何て会話をしながら病院に着いたところで病院に来た担当医と会いました。
で、会うなり言われた言葉が。
「朝看護士が巡回した時には既にお亡くなりになっていたようです」
「え?」