写真家ナン・ゴールディンの人生とオピオイド危機を引き起こした巨大な資本を相手に戦う姿を捉えたドキュメンタリー。
2018年3月10日、写真家のナン・ゴールディンは多くの仲間と共にニューヨークのメトロポリタン美術館を訪れていた。
彼らの目的は「サックラー・ウィング」という、製薬会社を営む大富豪の多額の寄付によってその名が冠された展示スペース。
そこでゴールディンたちは「オキシコンチン」という鎮静剤のラベルが貼られた薬品を放り始める。
監督は、「シチズンフォー スノーデンの暴露」で第87回アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞したローラ・ポイトラス。
ゴールディンのキャリアを振り返ると共に、彼女とその仲間たちが多くの人々の命を奪った「合法的な麻薬」の責任の所在を追及する姿を映しだす。
音楽は、サウンドウォーク・コレクティブ。
2022年・第79回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。
第95回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞にノミネート。
原題「ALL THE BEAUTY AND THE BLOODSHED」
映倫区分R15+
2022年作品
アメリカ映画
配給はクロックワークス
上映時間121分
ナン・ゴールディンの写真は知ってます。
70年代や80年代の過激なカルチャーを捉えている感じですかね。
好きです。
しかし、このドキュメンタリーで描かれているような事があったとは知りませんでした。
面白かった。
ナン・ゴールディンの事を伝えるドキュメンタリーと思ってましたが、ちょっと違った。
写真家ナン・ゴールディンの人生とキャリアも映画いてはいますが、彼女自身が陥った医療用麻薬オピオイド中毒蔓延の責任を追及する活動を追ったドキュメンタリーでした。
一人のアーティストの生涯を描くドキュメンタリーとしては非常にユニークな構成でした。
とにかく題材が凄い。
ナン・ゴールディンの写真だけでなく、人間として好きになりました。
凄い女性であり、めっちゃ濃い女性ですね。
驚きました。
写真家ナン・ゴールディンとしてのキャリアを描く部分では、カメラに興味を持った頃からが断然面白くなっていく。
トランスジェンダーやゲイのたまり場で働いていて、彼らを被写体にしていく様や、ジョン・ウォーターズと出会ったきっかけも面白い。
作品性も社会性も高いドキュメンタリーでした。
ナン・ゴールディンのオピオイド危機や、製造会社を経営していたサックラー家への思いや確執が凄い。
ここを掘り下げているのだが、かなり見応えがある。
そして、最後の審理中の被害者家族の供述などは、かなり強烈で辛い。
全編に見どころが多いですが、最大の見どころは、ラストのオピオイドの創業者一族とのズームによる対面でしょうか。
これはなかなか圧巻だった。
この事を知らなかった私には、かなり興味深く観れた。
ただ、ドキュメンタリー映画としての見せ方として、めちゃめちゃ素晴らしいかったかといえば、ちょっとだけ疑問。
もちろん、面白かったのですが、なんせ題材が強烈なので。。。
。。。って、ドキュメンタリーは題材が命なのでこれで十分いいのか。
と、そんなことを言うのは野暮というものか。
とにかく、全く知らない事だったので、非常に勉強になりました。
この映画を観なければ、一生知らなかったと思う。
映画は、ドキュメンタリーであろうとフィクションであろうと、こういう出会いがあるのが素晴らしいところですね。
第95回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞にノミネートされましたが、受賞は「ナワリヌイ」で、今作は受賞には至りませんでした。
■興行収入予想
現段階では上映館数21館と少ない。
3月29日(金)からの公開。
同日の公開作品は、「オッペンハイマー」、「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」、「ラブリセット 30日後、離婚します」、「デストラップ/狼狩り」、「RHEINGOLD ラインゴールド」、「パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ」など。
上映館数が少ないので、大きなヒットにはならないですね。
ドキュメンタリーでもあるしね。。。
一部、熱狂的なファンがつきそうな感じがします。
ミニシアターランキングでは上位に入ってくるでしょうか。
初登場圏外スタートと予想。
最終興行収入は1,500万円と予想。
星3つ半(5点満点)
★★★☆
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ナン・ゴールディンの写真集です!
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