“ドッグマン”と呼ばれるダークヒーローの壮絶な人生を描くバイオレンス・アクション。
運転席に負傷した女装した男、荷台に十数匹の犬を乗せたトラックが警察に止められた。
“ドッグマン”と呼ばれるその男は、彼の壮絶な半生を語り始める。
犬小屋で育てられた男は、成長していくなかで恋をし、世間になじもうとするが、人に裏切られ深く傷ついていく。
犬たちの愛に何度も助けられてきた男は、生きていくために犬たちと共に犯罪に手を染めてしまう。
監督・脚本は、「レオン」などのリュック・ベッソン。
出演は、「ニトラム/NITRAM」などのケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、ジョージョー・T・ギッブス、「シャッター アイランド」などのクリストファー・デナム、「スケアリーストーリーズ 怖い本」などのマイケル・ガーザなど。
音楽は、「最後の闘い」以降長年ベッソン作品を手掛ける「ANNA/アナ」などのエリック・セラ。
美術は、「ジャンヌ・ダルク」など多くの作品でタッグを組む「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」などのユーグ・ディサンディエ。
原題「Dogman」
2023年作品
フランス映画
配給はクロックワークス
製作会社はLBP=EuropaCorp=TF1 Films Production
上映時間114分
ここ近年のリュック・ベッソンの作品は、「ANNA/アナ」も「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」もなんかいまひとつでしたが。。。
いやぁ、面白い!
今作は面白い!
タイトルからしてアクション映画かと思ってましたが、違います。
主人公の半生を描いたちゃんとした人間ドラマです。
多少ハラハラやドキドキしたりするところもありますが、アクションでそうさせるものではありません。
反対の「ジョーカー」のような感じでした。
いや、ダークヒーローの「ジョーカー」ですね、完全にこれは。
「最後の戦い」や「ニキータ」「レオン」などの80年代、90年代の頃の作風とはだいぶ変わってはきていますが、今作は近年のリュック・ベッソン作品と少々異なり、展開も面白くリュック・ベッソンらしい感じは十分にあった。
逆に言えば、らしくない。という見方も出来るかも。
この裏表を観るのも楽しい。
かなりドラマチック。
アクションないのに、エンタメ度数も高いという不思議さ。
妖艶でハードボイルドなダークヒーローが誕生ですね!
展開としては、私が苦手な回想シーンで追っていくものだったので、最終は「なんかヤバいかな。。。」と思ってましたが、全然ヤバくなかったわ。
ラストもめっちゃ良かった!
ちょっと感動してもうた。
これは、ここから始まるって感じですね。
序章です。
これから先を作っていくと、絶対面白い。
そして、回を重ねるごとに、この今作の良さが出てくると思う。
そんな作りです。
私は個人的に、「最後の戦い」から「ジャンヌ・ダルク」までの80年代、90年代のリュック・ベッソン作品が好きなのですが、そこまでの面白さには至ってはいないが、それでも全然OK!
今作は、昔の香りがするテイストでした。
完全復活なんでしょうか。
2000年以降の作品ではダントツで一番良かった。
物語的にはシンプルで分かりやすい。
展開も面白いし、飽きずに観れる。
映像もなかなかエモーショナル。
全体的なバランスもいい。
多少の中毒性もある。
最後の落とし込みも嫌いじゃない。
観ている時よりも、終わってからの方がガツンときた。
めっちゃ余韻に浸れました。
それと、音楽がいいですね。
リュック・ベッソン作品には欠かせない、エリック・セラの音楽がとてもいい感じに花を添えます。
さらに劇中に流れるいくつかの楽曲もめっちゃいい。
この選択、最高です。
ワンコ好きには、賛否さるかもしれませんが、素直に観たら楽しめると思いますよ!
フィクションで訓練されて演技しているワンコとはいえ、震えるくらい賢いんです。
まあ、基本的に犬は愛されていますから、虐待的な事はないです。
■興行収入予想
現段階では上映館数167館と普通規模公開。
3月8日(金)からの公開。
同日の公開作品は、「PLAY!~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~」、「ゴールド・ボーイ」、「映画 マイホームヒーロー」、「アバウト・ライフ 幸せの選択肢」など。
フランスでは2023年9月23日公開。
製作費は2,000万ユーロ。
興行収入は、フランスで約208万ドル、全世界で約352万ドル。
リュック・ベッソンの近年の作品では、2019年の「ANNA/アナ」が製作費3,000万ドルで全世界で約3,100万ドル。
2017年の「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」が、製作費1億7,700万ドルで全世界で約2億2,580万ドル、フランスで約3,670万ドル、北米で約4,118万ドル、日本で約2億円。
2014年の「LUCY/ルーシー」が、製作費4,000万ドルで全世界で約4億6,300万ドル、北米で約1億2,660万ドル、日本で約10億3,000万円。
という成績。
さて、今作はどうか。
かなり面白いんですけどね。。。
宣伝してないしなぁ。。。
ちょっと厳しいか。
初登場圏外スタートと予想。
最終興行収入は7,000万円と予想。
星4つ(5点満点)
★★★★
「DOGMAN ドッグマン」公式サイト
「DOGMAN ドッグマン」のパンフレットです!
「DOGMAN ドッグマン」のサントラCDです!
輸入版です!
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