2021年7月よりTBSで放送された救命医療ドラマ「TOKYO MER~走る緊急救命室~」の劇場版。
東京都知事によって新設された「モバイル・エマージェンシー・ルーム」(通称:MER)は、死者を1人も出さないことを目標に掲げ、救命活動を行う。
最新の医療機器とオペ室を搭載したERカーで患者を救うべく奔走する彼らに横浜への出動要請がかかる。
そこでは火災によって地上70階で193名が取り残される前代未聞の緊急事態が発生していた。
ドラマ版に引き続き、「エゴイスト」などの鈴木亮平がプロフェッショナルチーム「TOKYO MER」のチーフドクターである喜多見幸太を演じるほか、医系技官である音羽尚役の「今日から俺は!!劇場版」などの賀来賢人や循環器外科とMERチームを兼務する研修医、弦巻比奈役の「水上のフライト」などの中条あやみをはじめとした「七人の秘書 THE MOVIE」などの菜々緒や「土竜の唄 FINAL」などの仲里依紗、「ハウ」などの石田ゆり子らが続投する。
監督は、松木彩。
脚本は、「キングダム」シリーズなどの黒岩勉。
音楽は、「のみとり侍」などの羽岡佳、「君は彼方」などの斎木達彦、「映画「五等分の花嫁」」などの櫻井美希。
主題歌は、平井大の「Symphony」。
映倫区分G
2023年作品
日本映画
配給は東宝
製作会社は劇場版『TOKYO MER』製作委員会(制作プロダクション:TBSテレビ)
上映時間128分
ドラマはやっているのは知っていましたが、1話もチラッとも観ていません。
スペシャルドラマも観ていません。
全く何も知らず、なんにも思い入れがない状態で鑑賞。
ドラマ版は、日本のドラマがDisney+にて配信されるのは本作品が初めてだったらしいですね。
私は知らなかったですが、結構話題作だったんでしょうか。
どうせいつものドラマの劇場版な展開、見せ方、セリフ、音楽なんでしょ。。。
と、かなり舐めてました。
が、いや、ところがどっこい。
面白かった。
泣いてしまった。
うーん。。。いや、お、これは思っていたよりも面白かった。
でも、やはりドラマの劇場版の匂いはプンプンする。
展開、見せ方、セリフ、音楽、全てにおいて、これはドラマ。。。
が、しかし、めっちゃストレート。
超どストレートで、そんな偏見やちょっと引いているところをガンガン押してくる。
もう迷っていない。
ブレていない。
ドラマ版は知りませんが、スケールも大きくなってますよね。
今作はTBS系ですが、テレビ局が作った映画という匂いが画面から音楽からなにからなにまで滲み出ている。
見せ方や演出もそうだし、CGもクオリティが映画クオリティではないのですが、なんせブレていない。
「そんなアホな」なところがてんこ盛りだし、クサイところだらけなんですが、完全に振り切れている。
結末がわかっていても、めっちゃハラハラしたしドキドキした。
私のような初心者でも、この映画を観ているとなんとなく人物の設定もわかるように作ってある。
めちゃめちゃわかりやすく作ってある。
とにかく、全編目を伏せてしまいそうな恥ずかしくなるようなドラマチックな出来事の連続。
この恥ずかしくなるという気持ちを、超どストレートがぶっ飛ばす。
すっかり押し込まれてしまった。
千賀のお化けフォークのように、「わかてっても打たれへーん!」って感じ。
やはり医療系のものは面白いですね。
そこにヒーローものの要素が入っている。
男性女性、老若男女関係なく幅広い層に受けるんじゃないでしょうか。
ここまでドラマチックに描くとなおさらなのですが、一歩間違えばドン引きになる展開を見事にブレることなく描ききっていた。
いやぁ。。。ほんと舐めてた。
すいません。
素直に観れば、めっちゃ泣くと思います。
素直じゃなくても、かなり面白かったです。
GW映画にぴったりなエンタメ作ですね。
それに、ちゃんと初めて観る人への配慮もあって観やすかった。
若干「海猿」的な展開で、それを思い出してしまいましたが、内容的には全然違うものです。
まあ、スレートすぎて、モロに泣かせにきている感が見え見えで若干引きそうにはなるのですが、そんなの関係ない!って感じで押し込んでくる。
ドラマのファンの方はマストでしょうね。
ドラマを知らなくても、かなり楽しめました。
そこそこいっぱいの劇場内、すすり泣く声があちこちで聞こえました。
これは泣ける映画として口コミで広がりそう。
これはドラマを観たくなりましたね。
Disney+入ってるから、観よう。
これは観るべきやな。
■興行収入予想
興行的には、現段階では上映館数364館と拡大ロードショー。
4月28日(金)からの公開。
同日の公開作品は今作の他、「聖闘士星矢 The Beginning」、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」、「アダマン号に乗って」、「せかいのおきく」、「不思議の国の数学者」など。
ドラマの映画化作品としては、「バスカヴィル家の犬 シャーロック 劇場版」が4.9億円、「七人の秘書 THE MOVIE」が6.6億円、2021年では「99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE」が28.7億円、「あなたの番です 劇場版」が19.6億円、「劇場版 奥様は、取り扱い注意」が11.9億円、「劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班」が8.2億円、「科捜研の女 劇場版」が5.3億円、「劇場版 ルパンの娘」が3.3億円、「2019年の「コンフィデンスマンJP-ロマンス編-」は29.7億円、2020年の「コンフィデンスマンJP -プリンセス編-」は38.4億円、2022年の、「コンフィデンスマンJP 英雄編」が28.9億円と、いずれもなかなかのヒット。
2022年の「Dr.コトー診療所」は23.9億円、2023年の「映画 イチケイのカラス」は10.5億円。
2023年の「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」は5億円という興行収入。
近年では2018年の「劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」の93億円の特大ヒットから大きなヒット作は出てない状況。
今作のドラマは、だいたい14%くらいの視聴率で推移していたようですね。
最終回は、19.5%となかなかの高視聴率。
ということは、かなりファンがいるのでしょう。
しかしこのGWはライバル作品がかなり強力で、「名探偵コナン(サブマリン)」を筆頭に、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」、「聖闘士星矢 The Beginning」など多彩。
ただ今作とはターゲットが違うので、粘りの興行が出来るかもしれない。
GW明けでもどれだけ動員できるかがポイントですね。
内容的に、ドラマのファンでなくても十分楽しめるので、そこそこヒットするんじゃないでしょうか。
初登場3位スタートと予想。
最終興行収入は25億円と予想。
星4つ(5点満点)
★★★★
「劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』」公式サイト
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