草彅剛がトランスジェンダーという難役に挑んだ愛の物語。
身体と心の葛藤を抱えて生きる主人公が、バレエダンサー志望の少女と出会い、疑似親子的な関係を深めていく。
監督兼オリジナル脚本を「下衆の愛」の内田英治が手がけ、共演に田口トモロヲ、真飛聖、水川あさみ、佐藤江梨子、田中俊介、吉村界人など。
オーディションで抜擢された服部樹咲が少女を演じ、本作で女優デビューを果たした。
音楽は「劇場版 SPEC」などの渋谷慶一郎
日本映画
配給はキノフィルムズ
2020年作品
上映時間124分
なんかトランスジェンダーもので、香取慎吾じゃなく草彅剛を起用するのって、狙ってきてるなぁ。って感じがするのは私だけでしょうか。
なんかそれだけで鼻につくんですよね。
なんか顔も骸骨みたい。。。
と思ってましたが、とんでもなかったです。
めちゃめちゃ感動しました。
感動、というかとても辛かった。
なかなか衝撃的な展開でした。
音楽もかなり良かった。
辛いお話ですが優しくて愛のある素敵な物語でした。
それぞれのシーンもみんないいんです。
それにセリフも、刺さるセリフがいい具合に所々あって、とても印象的。
最初の、ハニージンジャーソテーを食べるシーン、めっちゃよかった。
何気ないシーンですが、色んな意味が込められているのが自分なりにわかって、涙がこぼれた。
「あたしらみたいな人間は一人で生きていかないといけないから、強くならないと」というセリフにもジーンときた。
それに、草彅剛のお母さんの戸惑い。
もうめっちゃリアルでした。
トランスジェンダーの経済的な問題がリアルに描かれていたのは良かった。
体を維持するための困難さなど。
本当の女性以上の苦労があるんですね。
それに生きて行くのって、大変やなぁ。ってなんか沈んだ気持ちになった。
それにみなさんおっしゃってますが、バレエのシーンはいいですね。
とても綺麗です。
そして女性として生き、母として生きようとする姿に感動を覚えます。
草彅剛をこの役にしたことはずっとひっかかるんですが、間違いなく草彅剛の代表作になるでしょうね。
こんなに草彅剛に引っかかっている私でも、草彅剛ではなく、すべて役の凪沙(なぎさ)にしか見えなくなってしまいました。
これは演技がいいのか、演出がいいのか。
たぶん、両方です。
脚本もいいし、構成もテンポもいいです。
正直、かなりの名作だと思います。
でも、救いがなさすぎる。。。
辛いです。
なんか内容は全然違いますが「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を観た時のことを思い出したわ。
あれほど壮絶ではないですが。
それにしてもこれがオリジナル脚本ということに、大いに賛歌を送りたい。
素晴らしかったです。
とても美して、切ない物語でした。
ラスト20分までは、今年のベストワンかもしれない!と、胸が高鳴っていたんですが、そこから失速。
全て描かなくてもいいのに。
もっと想像出来る余韻を残して欲しかった。
みなまで言わんでええから。
そこがとても残念でした。
ラスト20分がなけりゃ、星5つの満点だったかもしれない。
■興行収入予想
興行的には、現段階では上映館数151館と普通規模。
いよいよ劇場も一つ空き販売から通常販売になってきた劇場も多くなってきた。
さあ、これから映画興行の本番ですね!
とはいえ、やはりハリウッドの大作映画が入ってこないので、まだまだ冷え込みが続きそうですが。
9月25日公開の拡大ロードショー作品は、今作と「アダムス・ファミリー」、「映像研には手を出すな!」。
拡大といっても、3作とも150館規模ととそんなに多くない。
なので今作は1位のチャンスはありますが、これは先週1位スタートを切った、「TENET テネット」、2位の「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」には到底勝てない。
でも、この出来だと話題になりそうですね。
口コミで広がっていく可能性は大です。
初登場7位スタートと予想としましたが、6位スタートでした。
やはり公開後、作品の出来がいいのでお客さんがけっこう入っているようです。
最終興行収入は6億円と予想。
星4つ半(5点満点)
★★★★☆
「ミッドナイトスワン」公式サイト
https://midnightswan-movie.com
「ミッドナイトスワン」のシネマブックです。
「ミッドナイトスワン」の小説です。観てから読むか、読んでから観るか。
草彅剛主演作品です。
「僕と妻の1778の物語」、こちらもいいんですよ。
特にこの作品は音楽がいい。
草彅剛主演作品です。
「台風家族」、こちらもかなりいいんですよ。
内田英治監督作品です。
Amazon primeで観れますよ!