【論文の書き方ブログ】ChatGPTを論文作成に利用しようとしたら・・・ | 論文の書き方ブログ

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こんにちはニコニコ

 

最近、ChatGPT話題になっていますね。

 

この記事では、「ChatGPTを論文作成に使用したらどうなるか?」という疑問について考えてみたいと思います。 

 

  ChatGPTの高い言語能力

 

確かに、ChatGPTが何か質問をしてすらすらと答えてくれる様子は圧巻です。私も初めて使ったときは笑いました😁

 

ちょっとした質問にサクっと答えてくれる点は、ChatGPTの大きなメリットと言えます。

 

平和博教授の記事でも、そのことが指摘されています。

 

 

この記事では、コットン氏らが発表した論文

" Chatting and cheating: Ensuring academic integrity in the era of ChatGPT” をもとに、ChatGPTのメリットとデメリットを指摘しています。

(※文献名は文末に記載)。

 

まず、メリットとしては、ChatGPTが高い言語能力をもち、人間らしい文章を書くことを指摘しています。

 

その証拠に、ChatGPTが書いた論文を査読者に見せたところ、人間が書いた文章だと思い込んでいたということでした。

 

 

  参考文献を捏造?

 

しかし、一方で利用には注意が必要であることも指摘されています。

 

その一つが、回答内容に正確性が欠ける部分があることです。

 

平教授の記事では、この点について、次のように書いておられます。

 

チャットGPTは、参考文献を捏造する――コットン氏らの論文は、実際にそのような現象が起きたことを指摘した。

 

平教授も、ChatGPTに、「フェイクニュースの効果的な5つの対策についての日本語文献」を示すように指示したそうです。

 

すると、ChatGPTは、5つの参考文献をURL付きで提示しましたが、教授が確認してみると、5つとも実在せず、URLもデタラメだったとのことです。

 

  検証してみた

 

実は、この記事を書く前に私もChatGPTに、看護関係の参考文献を尋ねていました。

 

その結果は、以下の通りです。

 

ChatGPTにお願いしたのは、「看護師の離職率に関する論文を教えてください」でした。

 

それに対して、ChatGPTは、1つの論文のタイトルと概要を示してくれました。

 

早速読んでみようと、J-Stageで確認すると、以下の結果となりました。

 

 

CiNii(サイニ―)でも確認しましたが、やはり該当論文は0件でした。

 

ちなみに、著者6名についても上に挙げた2つのサイトで確認しました。

 

結果は、次の通りです。

・1名は登録された論文なし。

・5名は論文はあるが、看護系の論文を発表しているのは1名のみ。

 

以上のことから、ChatGPTはまったく架空の論文を提示したことになります。

 

論文の概要に書かれてあることは、確かに看護師の離職に関連していると考えられることですし、実際、そのような内容の論文も発表されています。

 

しかし、それは別の論文であって、ChatGPTが提示した論文自体が存在しませんでした。したがって参考文献としては使うことはできません。

 

せっかくの便利ツールなのですが、この点は本当に注意が必要と感じています。

 

また、何かわかりましたら、ブログなどでお知らせできればと思います。

 

なお、もし、あなたが論文で教授からダメ出しを受けたとか、指導されたけど、対応に困っている、といった場合は、当社でもサポートが可能です。

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※コットン氏らが発表した論文

Debby R. E. Cotton, Peter A. Cotton & J. Reuben Shipway (2023) Chatting and cheating: Ensuring academic integrity in the era of ChatGPT, Innovations in Education and Teaching International, DOI: 10.1080/14703297.2023.2190148