コミュニケーションの練習は自転車に乗るのに似ています。
グレーゾーンの子どものミカタのマツジュンです。日本人は聞くことは得意な人が多いと思います。でも自分の気持ちや意見を言うことは不得意です。それは訓練される機会がないからで、才能の問題ではないと思います。コミュニケーションの、聞く、語る、対立を解くは、訓練で上手になるものです。逆に言えば訓練しないとなかなか上手にならないのもコミュニケーションの難しいところです。私は初めて親業(ゴードンメソッド)を学んだ時に、親業訓練講座と親業講座ではなく、親業訓練講座になっていてびっくりしました。学んでみて、コミュニケーションは頭で理解しただけではなかなか自分で自然に使えるようにならないことが分かり、訓練なのだと納得しました。親はお手本なので、家族の中で自然にコミュニケーションを学べている場合もあります。それは毎日が訓練なので、子どもは親の言い方を聞いて、こう言えば良いと学びます。その点では、日本人の美徳として、感情を抑える、自分の気持ちや考えは言わない文化があるので、日常生活で語ることを学びにくい環境です。私は母がしっかり考えを言う人で、父が聞く人だったので、女性でも自由に言うのが当たり前と思って育ちました。そのためまだ若かった時に何かの会合で、「女は黙ってろ」とおじさんに言われてびっくりしました。さすがにもう今ではそんな時代遅れの人はいなくなり、男性も女性も大人も子どももそれぞれが人間として尊重されると思う人が増えています。それでもまだ私の講座で、親から「子どもはだまってろ」と言われ、夫には「女は黙っていろ」と言われて、自分の考えや気持ちを言ったことがなくて、うまく言えないと言う人は何人もいました。言ったことがないと、言えば良いと言われても言えないのです。コミュニケーションの練習は自転車に乗るのに似ています。やり方が分かっても、すぐにスイスイ乗れるようにならない。でもやり方が分かっているから、転んでも失敗してもあきらめないで乗る練習をしていると、ある日意識しないでもスイスイ乗れるようになる。コミュニケーションも同じです。始めはなかなか言えなかったり、うまく聞けなかったりしますが、だんだん練習していると自然にできるようになります。ちゃんと相手の気持ちを聞けた時の喜びや、自分の気持ちを率直に言えた時の嬉しさで、コミュニケーションが楽しくなります。