グレーゾーンの子どものミカタのマツジュンです。

 

アスペルガーで特別な才能がある場合は、人間関係が不得手でも研究職で成果を出したり、芸術関係で輝いている人もたくさんいます。

 

最近Amazonプライムで見た映画「トスカーナの幸せレシピ」は、イタリアのアスペルガーの子どもたちのためのデイケアの話でした。

 

問題を起こしたシェフが社会貢献として、そこの子どもたちに調理を教えることになり、その中に味で素材が分かる青年がいて、その青年が料理のコンテストに挑戦するのを応援することになる映画です。

 

皆さんは若いと、36年前のサヴァン症候群の兄をダスティン・ホフマンが、その弟をトム・クルーズが演じた映画「レインマン」を見た人は少ないかもしれませんね。

 

若い二人がとても上手で、その映画の自閉症とサヴァン症候群の印象が強烈で、私はそれが典型的な自閉症と思ってしまいました。

 

そのためADHDは長男にも傾向があると思えても、なかなか自閉症の傾向があると思えませんでした。

 

それから発達障害への理解も進んで、今では自閉症はとても症状が重い子どもから、コミュニケーションに問題があっても、知的障害もないアスペルガーの子どもまでが虹のようにグラデーションになっているスペクトラムだと考えられ、自閉スペクトラム症と言われるようになりました。

 

自閉スペクトラム症(ASD)の理解が進むと、長男はADHDとASDと両方の傾向があるけれど、ASDの方が強いというマリアンナ医科大学の精神科の先生の診断は納得がいきました。

 

長男は発達障害の診断は取れないグレーゾーンで、精神科医の先生に「生きずらいけれど、頑張ってくださいね」と言われました。

 

幸せレシピの少年はこだわりが強いし、特別な才能があるけれど、周囲とはうまくやれない。

 

でも本人の特性を理解して、対応の仕方を周囲が工夫することで、人とも交流できて才能も発揮できる様子が描かれています。

 

まさしく我が家も長男の特性を理解して、対応の仕方を工夫してきたことで、会社の人とも一緒に働けるようになりましたし、家族とも仲良くやっています。

 

残念ながら特別な才能に恵まれる発達障害の子どもは少数です。

 

それは発達障害でなくても、なかなか他の人よりも特に優れている才能のある子どもは少数です。

 

親や周囲は何か特別なことをその子に求めてしまいますが、実は生まれてきたこと、生きていることがとても素敵で立派なことなのです。

 

長男が夜勤の仕事を10年続けていて、毎日を楽しく、家族のためにも動いていることは素晴らしいことだと思っています。