グレーゾーンの子どものミカタのマツジュンです。
何度も書いてしまい、もしNHKの朝ドラのブギウギを見てない人には申し訳ありません。
あれほど一人娘を溺愛して、コントロールしようとしていた主人公が、親として今朝はとても成長していて嬉しくなりました。
良いお手本のような対応なので、少し詳しく書いてみます。
娘は足が速いことが自慢で誰にも負けないことが自信になっていました。
そこに足の速い転校生が来て、勝負をすることになり、学校へ行くのがイヤになります。
勝負して負けるのが怖いのです。
もし子どもが負けるのがイヤだから学校へ行きたくないと言ったら、なんと言いますか?
親業(ゴードンメソッド)では聞いた親が「困った!行かせたい!」と強く思って、自分が問題を抱えてしまうと、次のコミュニケーションの障害になる12のお決まりの型になるとお伝えしてます。
1.命令 学校は行きなさい!
2.脅迫 学校へ行かないと負け犬になるわよ
3.説教 人生はイヤなこともしないと成長できないのよ
4.提案 走らないですむように足が痛いと言ったら?
5.理屈 勝負は負けても、トライしたことがとても大事
6.非難 勝負する前から負けている負け犬ね
7.同意 学校はイヤよね
8.侮辱 そんな弱虫だと思わなかった
9.解釈 みんなに負ける姿を見られるのがイヤなのかな
10.激励 あなたら勝てる!ファイト!
11.尋問 どうして負けると思うの?
12.ごまかし 雨が降って走れないかもしれないわよ
ブギウギの主人公は、たまたま自分も新人の歌手と一緒に歌えと言われて、若い人に負けたらイヤだと悩んでいます。
だから娘が負けたくないと悩む気持ちがとても良く分かり、共感できてしっかり娘の気持ちを受け止めます。
親が「娘がそんなことを考えるなんてイヤだ」と思ったら、親が問題を抱えてしまうので、娘の気持ちを能動的な聞き方で聞けません。
でも「人間は負けるのがイヤと思うのは仕方がないな。イヤだろうな・・・」とその気持ちをそのまま受け止めることができると、能動的な聞き方の気持ちを言葉にすることができるのです。
娘をしっかり抱きしめて「負けるのはイヤだよね。辛いよね」と娘の気持ちを声に出して受け止めます。
12を言われると「うるさい!」と思いませんか?
本当に辛い時は、色々と言われるのではなく、しっかり抱きしめられて「負けるのはイヤだよね。辛いよね。」と気持ちを受け止めてもらえることが一番安心してホッとすると思います。
相手をなんとかして楽にしてあげたいと思うと、12のお決まりの型を言いたくなるのですが、実は相手が一番ホッとするのは、気持ちをそのまま受け止めてもらった時なのです。