グレーゾーンの子どものミカタのマツジュンです。
親に成功体験があると、つい子どもにも体験させたくなり、それが押しつけになることが多いようです。
たまたま自分が出身校で楽しい経験をして、それを子どもに味わって欲しいと願っても、子どもがそれを目標にするかどうかは別問題です。
特に親が東大を出ていて、その期待に応えられる子どもはラッキーですが、親が押し付けてもいないのに、子どもが自分でプレッシャーに感じて、親を超えられない辛さでつぶれてしまう例もあります。
親が偉大な場合には多かれ少なかれ、子どもはプレッシャーを感じて大変ですね。
親は身近なモデリングなので、親がお医者さんで子どもが医者を目指したり、親の仕事を受け継ぎたくて頑張る例もあります。
親が押し付けないのに、子どもが自分から継いでくれると、親は本当に幸せだと思いますが、逆の例が多くて胸が痛みます。
NHKの朝ドラの牧野博士をモデルにした主人公は、土佐の造り酒屋の一人息子で、もちろん本家の長男として周囲から家業を継ぐことを期待されて育ちますが、植物への興味と愛が人よりも強く、どうしても植物のことをやりたいと家を出ます。
このケースは勘当にもならないで、祖母や姉の理解や応援を得られて、自分の好きな道を歩けた貴重な例です。
ほとんどは自分の道を諦めて家を継いだ人が多く、日本の家制度が強固だった時代は個人の自由はありませんでした。
現在は個人が尊重されるようになり、子どもは親の所有物でもましては家の所有物ではなく、自分の人生は自分が選べるようになりました。
自由に選ぶ中で家業を継ぐ場合もあるでしょうし、本人がそれを選んだかどうかが大事になりますね。
我が家はサラリーマンなので、息子たちに継がせるものもなく、子ども達が遊んで暮らせるような財産もないので、なんとか自分たちで働いて生きて欲しいとだけ願ってきました。
もちろん親を超えて欲しいとか、良い学校へ行って欲しい、良い会社へ入って欲しいと願った時もありますが、長男を受け入れる努力をする中で、私の価値観が変わり、生きていてくれてありがとう!になったのです。
職業に貴賤はないと信じているので、生きていてくれてありがとう!自分で働いて頑張っていて嬉しい!とだけを伝えてきたので、長男が仕事でたくさんクビになったり、紆余曲折がありましたが、なんとか今の仕事が続いているのだと思います。