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トスカーナ便り2012④~Brunelloの造り手訪問、Poggio di Sotto

2年前からトライしてどうしてもスケジュールが合わずに訪問できなかった造り手に、漸く訪問が叶いました。



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ぶどうPoggio di Sotto

Castelnuovo dell'Abate

www.collemassari.it


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マンガ「神の雫」の第9の使徒に選ばれたBrunello di Montalcinoの造り手ですが、その前からストイックで緻密なワイン作りの姿勢が評価されていたキャンティーナ。昨年9月にオーナーであったマレンマ出身のピエロ・パルムッチ氏がキャンティーナを昔からの友人であるClaudio Tipa率いるColle Massariに売却して、オーナーが代わったばかり。


もともとPoggio di Sottoは創業1989年、パルムッチ氏がリタイヤ後に少しずつぶどう畑を買い足していって始めたキャンティーナで、最初のビンテージは1991年。創業してすぐにモンタルチーノのアンリジャイエともいわれていた有名なエノロジスト、ジュリオ・ガンベッリ氏をコンサルタントに招いて二人三脚でワインを作ってきたのですが、そのガンベッリ氏は2012年1月に惜しまれながらも亡くなりました。

天才的な鼻をもつガンベッリ氏とパルムッチ氏がワイン作りにかかわらなくなった今、このキャンティーナがどうなるのか、マーケットでも賛否両論ですが、とにかく実際に行って話を聞いてみたいと思っての訪問でした。


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ぶどう畑はモンタルチーノの南西にあるCastelnuovo dell'Abateにあり、33ヘクタールの敷地にぶどう畑は10ヘクタール。かなり急な斜面に広がっている畑は、標高は200m、300m、450mの3段階、約10個の区画に分かれています。土壌はミネラル豊富なガレストロの岩屑が目立ち、標高が低いエリアは小石+粘土、標高が高くなるにつれて砂系粘土が多くなる傾向。


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当初からビオロジック栽培。徹底した収量制限で果実度の凝縮度を高める方針で、7-8月のグリーンハーベストの時点で50%以上のブドウを摘んでしまう。これらのブドウの果皮は一部グラッパ作りに回される。収量は法定基準80hk/haのところ、30hk/ha以下。


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天然酵母のみ使用。醸造過程もできるだけ手を加えないやり方。発酵は木製シリンダーとステンレスタンクを併用して約一カ月。その間ほとんど温度管理する必要がなく、使用するのは自動的に作動するスプリンクラーのみ。日本のワイン雑誌に「区画の中でも土壌ごとにブドウを収穫し、別々に醸造する」とあったのですが、そこまでは実際しておらず、標高ごとに収穫&醸造。


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Poggio di SottoのBrunelloの特徴は、やはりその熟成期間の長さでしょう。


通常のBrunello di Montalcinoは出荷まで4年の熟成期間が規定されていて、そのうち樽での熟成期間が最低2年(95年に3年間から変更)、軽めのRosso di Montalcinoは熟成期間2年でそのうち樽熟成が8カ月。一方Poggio di SottoはRossoでも2年の樽熟成をさせて瓶熟6か月、Brunello di Montalcinoは樽熟成4年、瓶熟8-10ヶ月ですから、その長さの違いが明らかです。熟成はほとんどすべて30hlのスラヴォニアンオーク樽で行われます。


つまり、Poggio di SottoのRosso di Montalcinoは他のキャンティーナのBrunello di Montalcinoと同じ期間熟成されているということ。しかも、Rossoを作る際に、多くの造り手が樹齢の若い木のブドウを使ったり、Brunello di Montalcinoに使われない格下のブドウを使うことが多い中、こちらは全く区別なく同じように熟成し、最初の二年の樽熟成後に、サンプリングして、どの樽をRossoとして瓶詰するか決定するそうです。そこで選ばれなかったものが、さらに2年間樽の中で熟成されて、Brunello do Montalcinoとなるというわけ。


ちなみにRiservaは特にいい年にのみ造られ、なんと樽1つ分のみ(3500本)。近年では、95、99、01、04、05、06、07が造られていて、こちらは大樽にて熟成5年、瓶熟1年。



今回試飲したのは、Brunello di Montalcinoの07とRosso di Montalcinoの08。


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本来はRosso di Montalcinoの09が試飲できるはずでしたが、通常ボトリングする収穫前の9月にキャンティーナの売却があったため、バタバタしている中で収穫を優先した関係で、通常よりも3か月ほど樽での熟成期間が長くなり、Rossoの09は二週間前にボトリングしたばかりだとか。


Rossoは、香りタンニンの丸みともに普通のRossoでは全くなく、まさにBrunelloでした。果実味とあわせてたばこやスパイスのニュアンスも。

Brunello di Montalcinoはブルゴーニュを思わせる薄めの美しいローズ色。その深み、ピュアでクリアーな蜜のような舌触りが何とも言えません。。。


我々のテイスティングした2本はいずれもオーナーが代わる前のパルムッチ&ガンベッリのゴールデンコンビが手掛けたワイン(正確にはBrunelloの07はボトリング時点でちょうどオーナーが変わりました)。09年のRossoと08年のBrunelloから新しいオーナーのもとでのワインとなります。



いろいろ質問しましたが、パルムッチさんは一切のワインづくりから手を引いているらしく、今後は彼のワインづくりの手法を尊重するというTipa氏の手腕にかかっているわけです。しかし、昨年末に09年のRossoを決める際、どの樽をRossoにするかサンプリングして新しいチームで何日も協議したらしいのですが、決めかねて、亡くなる間際の天才エノロジスト・ガンベッリ氏に意見を聞きにいったら、わずか3分でチョイスしたとか。。。


この先大丈夫なのでしょうか、、、いささか疑問が残ります。




トスカーナ便り2012③~モンタルチーノの極上レストランBoccon Divino

トスカーナを代表するワインの町、モンタルチーノ。

四方の斜面をぶどう畑が覆っている丘の上にあるこの町からシエナ方面に少し下ったところにあるのがこちらのレストラン。


ナイフとフォークBoccon Divinoワイン

Strada Provinciale Traversa dei Monti, 201, 53024 Montalcino

+39 0577 848233

www.boccondivinomontalcino.it



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ぶどう畑を見下ろす絶好のロケーションにあって、そのワインリストの充実ぶりがとっても楽しみだったお店です。店内は4人テーブルが4-5つくらいとこじんまり。窓から素敵な景色を見ながらトスカーナの田舎料理が楽しめます。子ども連れのファミリーもいてカジュアルな雰囲気です。


ランチなので、前菜とプリモをそれぞれチョイスすることに。そしてお目当てのワインリスト!

これがまたおしゃれで、ワインのエチケットを貼った分厚い本になっていて、もちろんメインは地元モンタルチーノのBrunello di Montalcinoの顔ぶれが勢ぞろい。そのほかの地方のワインも結構充実。去年訪れたPoggio AnticoのBrunello di Montalcinoの03があったので話のネタにこちらをチョイスしました。丁寧にグラスに香りを移していき、ゆっくりとデキャンタージュ。この時点で少し離れた席の我々にも香りが広がってきて、すでにちょっと満足(笑)。


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03年はとても暑い年だったのですが、Poggio Anticoのブドウの木は平均樹齢40年以上なので、根がしっかりと地中深く伸びていて、水分やミネラル分を吸い上げることができ、ブドウが熟す前に枯れてしまったりするワイナリーが多かった中、こちらは素晴らしく完熟した密度の高いブドウを収穫することができたというビンテージです。

(こちらのワイン、お友達夫婦も大層気に入って、ワイナリー訪問の予定にはなかったのですが、急遽ワイナリーを訪れてワインを購入しに行ったほど。)


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アミューズはトスカーナ名物Pappa al Pomodoro。お宿でも頂きましたが、かたい塩気のないトスカーナのパンをトマトスープで煮込んだお料理。赤ちゃんの離乳食にもなるそうですよ。


前菜はトスカーナのハムの盛り合わせ、チキンレバー(クロスティーニ)、Goose(ガチョウ)のカルパッチョ。いずれもと~~っても美味。ワインとの相性が抜群です。チキンレバーはよく食べるクロスティーニよりもなめらかでクリーミーでした。バルサミコ酢が掛かっているのもいいアクセント。


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プリモは全員パスタをチョイス。ヤギのチーズのカルボナラーラ風スパゲティはバジルとトマトがいいアクセントになっていて、見た目とちがってかなりさっぱりと頂けます。ひき肉のラグーがとじこめられたラビオリは想像とはちがって大きな丸い一枚。優しいラグーとラビオリの生地がからまっておいしい!今回の旅行でも何度が食べた洋ナシ。デザート以外にも洋ナシが使われることが多いのか、こちらのラビオリにも面白い食感として刻んだ洋ナシが散らされていました。これがなかなか合うんです。うどんのようなPICIにはかぼちゃのクリーミーなソース。これもハマル美味しさ。


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雰囲気も味もとっても満足のお勧めレストランです。


トスカーナ便り2012②~新緑のオルチア渓谷&ピエンツァの町並み

お宿から車で30分弱のところにある世界遺産、オルチア渓谷とピエンツァの町へ小ドライブ。

ここを訪れるのは5回目ですが、何気に新緑のこの季節は初めてかも。


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丘陵地帯を見下ろすヴューポイントからの景色は相変わらずためいきものですが、

エリア一帯が世界遺産に登録されているこの牧歌的な田園風景。車で向かう途中もなんとも贅沢なまぶしいほどの新緑の丘陵地帯が両側に広がっています。綺麗に整備された緑の牧草地帯に神秘的に佇む糸杉。


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続いて、ピエンツァの町をぶらぶらと散策。この町は人口わずか2000人、東西400mの城壁に囲まれた極小都市で、町の端から端まで歩いてもわずか10分程度の箱庭都市です。


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かつではアミアータ山の修道院の所有であったそうですが、1458年にローマ教皇に選出されたエネア・シルヴィオ氏が生まれ故郷であるピエンツァの町を自分の「理想都市」としてつくりかえようと計画し、当時ルネッサンスを代表する建築家だったロッセリーノに命じて造らせたという稀有な歴史を持つ街です。1996年には世界遺産に登録されました。メイン通り沿いにはお土産物屋さんやチーズ屋さん、エノテカなどがたくさんあって、そぞろ歩きがとっても楽しい可愛らしい街です。


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毎年ここに来ると購入しているぺペロンチーノのスパイスセットを今回も購入。これ、使いやすくって本当に便利で美味しいんですよ。


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