夜中に目が覚めるとなんだか異世界にいるみたいだ | 天然石ジュエリーのCanecryのブログ

天然石ジュエリーのCanecryのブログ

ハンドメイド天然石ジュエリーの作家、ロミのブログです


こどものころ、兄と近所に住むタケちゃんとで川の堤防をテコテコと歩いていたら、川の河川敷みたいなところに見慣れないお花畑があり、そこで数時間遊んだ記憶がある。良く晴れた夏の日であった。たしか数時間後には学校のプールにいかねばならなかったので、ちょっとした暇つぶしのつもりで昼食(マルちゃんのヤキソバ。キャベツたっぷり。食べ物のことは忘れない)を摂った後に近所をぶらぶらしていたのだとおもう。

そこは広い草原のような場所で、色とりどりの花が咲き乱れ、白くて大きな羊さんが一頭いた。とてもおとなしく賢い羊さんで、わたしは羊さんにシロツメクサでネックレスを作ってあげた。心なしか羊さんはメェメェと喜ぶようにわたしに鳴き、子供心にありがとうと言われた気がしてとても嬉しかったものである。

プールの時間が迫っていると感じたわたしたちは、羊さんにお別れを言い、そのお花畑を後にした。

しかし不思議なことに、家から10分も離れていないはずの場所なのに、自宅に辿り着いたときは陽がとっぷりと暮れ、時計の針は20時を廻っていた。もちろんプールには行けなかったし、両親にたっぷり絞られたのは言うまでもない。

その後、そのお花畑に兄と何度も行こうとしたが、一度もたどり着けたことはなかった。今でも帰省したときなんかには兄とその話をする。とても素晴らしい場所であった。

--

数年後、小学校高学年になったわたしはその川の河川敷で友人たちと子供たちだけでは禁止されていた花火で遊んでいた。季節は夏。ちょうど数年前に不思議なお花畑をみつけたくらいの季節である。男子がロケット花火をわたしたちに向けてイタズラしてきたので、わたしはキャーキャーいって逃げ回っていた。必死で逃げていたのだがあまりにもしつこく男子が追いかけてくるので、わたしは川のほとりの自分より背のたかい、葦の茂みに入ってしまった。

ロケット花火から逃げるため葦の茂みをどんどん進んでいくと川の水が見えた。

それと同時になにやら衣類のような布のカタマリがわたしの目に飛び込んできた。

なんだろう?と思って近づいたわたしは、それがなんだか認識できたとたんに悲鳴を上げた。

それは、水死体であった。

--

葦の茂みからパニック状態で抜け出してきたわたしのただならぬ様子に気づいた友人たちに、滅茶苦茶な説明をした。何を言っているのか友人たちも理解できなかったと思うが、何人かがわたしのように葦の茂みに入り、わたしと同じものを目撃した。

わたしたちは、川のほとりにあるお米屋さん(いまではガソリンスタンドになっている)に駆け込むと事情を説明し警察に通報してもらった。

それから数時間にわたる事情聴取、なんで川にいたのかなどということを警察に聞かれた。ナイショで火遊びをしていることもバレて怒られたのだが、そんなことよりも、あの水死体の顔が私にトラウマを残した。

あとから近所の大人たちが話していたことを総合すると、どうやらあの水死体の方は、嫁にいびられて橋から川に飛び込んだお婆さんであるらしかった。

わたしは、あまりのショックにしばらく学校を休み、数か月後に登校しても、あまり人とは話さない人間になった。

わたしの今の、ひきこもりニートの生活はこの出来事に端を発しているのではないか。

そう思ったので目が覚めた夜中にこの文章を書いている。

ねれるかな。あのときのように寝たら夢にお婆さんの顔がでてきそうで怖い。

↓読んだらクリック!
読んだらクリック

ハンドメイド、銀粘土、大人の為のアクセサリー comment
ダメね!した人 | コメント (ネタじゃないよ)