(前記事からの続き)
そして、半年が経った頃には色んなタイプのお客さんと時間を共有して活動を開始した当初の手探り状態から一段階、進んだような感じになっていました。
お客さんは30代~60代くらいの層で、それぞれの世界観や価値観、人生の境遇や背景がありました。普通に日常生活を過ごしていたら出会う事はまず無いであろう人たちと時間を共有するという出来事が次々と速いスピードでやってくるような不思議な感覚でした。
そして、私の中でイメージが固まりつつあった「女性向け風俗の世界」とは少し違う、エロが介在しない利用のされ方がある事も知るようになってゆきます。
お客さんの話をずっと聴くだけとか、お茶するだけとかはまだ想定内でしたが、自宅に呼ばれ、毎回手料理でガッツリもてなしてくれるような60代くらいのお客さんもいたりして「いいのかな?」と恐縮する事もありました。
病院の付き添いとか、「死にたくなった時に呼ぶ」というお客さんもいたりして、色々と考えさせられました。
当時の私は「こんなので役に立っているんだろうか?」と困惑と不安が入り交じったような複雑な感情が生まれていたのですが今になって振り返ってみればそれはお客さんが決める事であり、余計な懸念は要らなかったと思います。
私の幼少期は虐待&イジメで苦しみ、10代20代の多感になるはずだった時期は親の借金を肩代わりする日々で、自殺する事ばかり考えていて、人との接点もほとんど無く生命エネルギーも下がり切っていたので、お客さんと時間を共有しコミュニケーションを取る事は、色んな意味で崩れたままだった精神的なバランスが修復されるような妙な気持ちになったりもしました。
セックスワーカーとしての活動は、私にとってエネルギーを活かす事が出来る唯一の場だったのかもしれません。
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