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ハンパ者の日本のためのちょっといいブログ

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未来の日本が自主防衛に成功したとしましょう

そしてそのような日本が仮に「封じ込め政策」を採用し、大軍拡して中国を崩壊させた場合、東アジアで次に何が起きると思いますか?

恐らく、東アジアで「反日包囲網」が形成されるハズです

なぜなら日本が東アジアにおける「覇権」的な地位を求めて中国を潰し、東アジアの「唯一の太陽」になろうとすると、その日本の「圧倒的なパワー」に対して東アジア諸国は「必ず」警戒して、「必ず」日本に「対抗」するからです

念のために言っておきますが、この場合の「東アジア」とは何も中国・韓国・北朝鮮に限った話ではありません

ロシアや東南アジア諸国や台湾をも含めた「東アジア」のことです

あまりにも「圧倒的」な存在になりすぎると、あるいはなろうとすると、「必ず」諸外国から「対抗措置」を喰らうハメになります

このような圧倒的な国に対する、諸外国の「対抗措置」のことを「バランシング」と呼びます

たとえどれほど「善い国」に対しても、その国が意図的に「圧倒的」な存在になろうとしたり、あるいは無意識に「圧倒的」な存在になってしまったりすると、諸外国による「バランシング」は「必ず」起こります

この「バランシング」は正確には、「パワー」に対して起こるのであって、「脅威」に対して起きるだけではありません

だから日本がどれだけ諸外国にとって「脅威の無い」安全・安心な国であろうと、そんなことは諸外国にとっては完全に関係なく、日本が仮に圧倒的な「パワー」を持った「だけ」で、諸外国は「必ず」日本に「バランシング」します

だから日本がどれだけがんばって中国を潰したところで、もしもやりすぎれば、それは却って「自らの身を危険に晒す」ことになるのです

日本が海の向こうのアジア人やアフリカ人を中国の植民地主義から「解放」するために、日本国民に「莫大な負担」を強いてまで、がんばって「大軍拡」し、がんばって中国を「封じ込め」て「崩壊」させたそのあげく、諸外国による「対日バランシング」を引き起こして、「日本包囲網」を作られたのではたまったものではありません

こういうのを「ムダな努力」「自殺行為」というのです

戦後アメリカ外交の最大の失敗は、「ソ連封じ込め」政策そのものにあったのです

あれさえなければ、アメリカが世界最大の債務国になることもなかっただろうし、ソ連崩壊後に「イスラムゲリラ」に苦しめられることも無かったはずです
もしかしたら「愛国者」の皆さんは、日本は東アジアやアフリカ諸国を「中国の植民地主義」から守るために、日本は「自国の国内の負担」など省みずに、ひたすら「大軍拡」して中国を「封じ込め」て「崩壊」させるべきだ

と考えているかもしれません

しかしそのような考え方は必然的に2つの大きな問題を引き起こします

一つ目の問題は、果たして日本国内がそれほどの大軍拡に耐えられるのだろうか?という問題です

これは経済的な意味でも社会的な意味でもです

日本が中国を滅ぼすほどの大軍拡をやるならば、当然日本国内において、「民需を殺すための措置」である「増税」や「福祉・公共支出の削減」が実施されるハズです

もちろんこれらは超長期的なスパンの話ですが、日本が超大軍拡すれば、これらの支出の削減は実際に起きるハズです

地域的、家庭的な共同体がほとんど機能しない現代において福祉を削減するということの意味がわかりますか?

「共同体の重要性」を知っている人なら誰でも、共同体がほとんど機能しない現代において「福祉を削ったら何が起きるか」カンタンに想像つくと思います

今の日本は幕末や明治の頃とは違い、社会的な「強靭性」というものがかなりの程度失われています

幕末や明治のノリで「大砲かバターか」などと言って、福祉を削減したらそれこそ「日本」という国が内部崩壊して規律や秩序が傷つき、国家的にもかなり脆弱になってしまいかねないかもしれません

日本が明治時代に富国強兵に成功したのは、「その負担に耐えられるだけの共同体の力」が当時はあったからなのです

現在の日本は冷静に考えれば、幕末よりも「シビア」な国際環境にあるにも関わらず、日本国家自体の「脆弱性」は幕末よりもむしろ「高い」のです

「西洋以上の近代化」に「大成功」してしまったのが、日本の最大の失敗です

「共同体の力」によって強くなった国が、共同体を失ったらもう「終わり」なのです

そして二番目の問題は、日本がもしも超大軍拡して敵国を「封じ込め」て「崩壊」させたとき、次に「国際的な封じ込め」の対象となるのは「日本」かもしれない、ということです

愛国者の方々は「そんなことはない。日本は中国と違って世界中から愛されている。日本が中国を倒したら、世界は日本に感謝するバズだ。日本は中国とは違うのだ!!」とおっしゃるかもしれません

本当にそうでしょうか?

答えは「バランス・オブ・パワー」です
21世紀は世界的な「混乱の時代」です

「憲法9条こそが最高の抑止力だ」などと戯言をホザいていられなくなります

日本は外交的に生き残るために大きな決定をしなければなりません

それは日本の対外政策の長期的な大戦略をどうするのか、ということです

例えば、それは「勢力均衡」か「覇権」か、ということです

これは「イギリス型かアメリカ型か」というニ者択一と同じことです

イギリスは「大国間の力関係」がほぼ「対等」になるように同盟関係を結ぶのを好むのに対して、アメリカは他の「大国」に対する「優越」を好みます

イギリスが「ほぼ対等」な「大国間関係」を望むのに対して、アメリカは「対等」ではなくはっきりとした「優越」を好みます

ただアメリカの外交政策はこれからはかなりの程度イギリスのマネをして「勢力均衡」の方へ行くんじゃないですかね

日本の大戦略は果たしてどっちでしょうか?

「覇権」か「均衡」か…、「対等」か「優越」か…

もちろん日本の大戦略は「均衡」の方で行くべきです

覇権だとか優越だとかは、日本の大戦略としては不適切です

「勢力均衡」の外交は、「一度戦争が起これば、大規模な軍事支出の拡大もためらわないが、そうでなければ長期に渡る大規模で持続不可能な軍事支出の拡大は必要ない」とされています

ただし、今の日本は兵器の面でかなり対外依存度が高すぎるので、それを「自国生産化」するために必要な軍事支出の拡大はためらう理由は無いと思います

自主独立のための軍事支出の拡大はためらうべきではないです

戦後のアメリカを見ていれば分かるように国際社会において「覇権」を獲得することは非常に難しくメリットよりもコストの方が大きくなり、世界最大の軍事力や情報力を有していたとしても、覇権戦略は「必ず」失敗し、後には莫大な負債の山が残るというのがオチなのです

アメリカの覇権戦略が失敗したのは、アメリカのミスが原因ではありません

アメリカであろうとどの国であろうと、「覇権」を獲得しようとする国は「必ず」失敗するのです

冷戦時代にソ連に対してとられた「封じ込め」戦略も非常にアメリカらしい「コストを省みない素晴らしい政策」でした

アメリカは第二次世界大戦後、世界最大の債権国だったのに、「封じ込め政策」によってソ連に勝つ頃には世界最大の債務国へと変わっていました

日本人は将来のために「アメリカの経験」をよく学んでおくべきです