現在の少子高齢化社会の最大の原因は「共同体の崩壊」です
日本には江戸時代には3000万人の人口がいて、1890年代には4400万人に増え、1920年代には5300万人に増えます
それからわずか20年足らずで日本の人口は2000万人以上増えます
一年間に100万人以上の増加スピードです
戦前の「産めよ増やせよ」は少しやり過ぎだったかもしれません
その世代やその世代の子供たちが恐らくベビーブームを作り、この短期間に急激な人口増加を日本は経験します
1900年からの100年で日本の人口はほぼ3倍に増えます
もちろん産業革命後の欧米諸国ほど急激な人口増加ではないけどそれでもけっこう増えた方です
しかしその後、高度経済成長期を経て日本の出生率は大きく下がります
日本の出生率の低下に関して驚くべきことは、このような出生率の低下は、何も昨日今日始まったことではないということです
むしろ戦後、例外的な一時期を除いてほぼ一貫して出生率は低いのです
高度経済成長期を転換点として、かなり低い出生率が続いています
高度経済成長期に一体何があったのでしょうね?
高度経済成長期と聞いてまず思い浮かべるのは「大量の人口の移動」があったことです
戦前と戦後で日本列島の人口分布が異様なほど違うのは、高度経済成長期以降の人口移動が原因の1つです
それは大都市において安い労働力が必要とされていたためでした
しかしその人口移動が作り出したものは、経済成長だけではなかったのです
人口移動のもう一つの結果が「共同体の崩壊」です
日本における共同体の崩壊は戦前から始まっていただろうとは思いますが、それを「致命傷」にまで悪化させてしまったところに「戦後」という時代の罪深さを感じますね~
そして共同体の崩壊というものと引きかえに戦後の日本人はみんなそれなりに利益を得てきたわけで、いまさら共同体を復活させようとしても遅いのかもしれません
そういう意味で日本の「近代化」は戦後、皮肉なことに、保守派の人たちですら賛美を惜しまないあの高度経済成長期を通して、ほとんど「完成してしまった」のではないでしょうか?
安倍政権の国土強靱化政策は地方経済の活性化を通して「地域共同体」を復活することをも狙っているかもしれません
実は、共同体が復活できなければ、少子化を止めることはできません
託児所をいくら作っても少子化対策にはなりません