我が家の相続 | *鹿児島市の女性行政書士*下島夢(しもじまろまん)の成長ブログ

こんばんは!
行政書士の下島ですヒヨコ



今回は
皆様にとって
きっと為になる
お話をさせていただきますひらめき電球



以前業務のお話で遺言書について
投稿させていただいた事がありますが、

行政書士として
相続・遺言書の作成のお手続きで、
色々な案件に携わらせていただいております。


本音を語れば、
私は行政書士になる前から
相続・遺言よりも
許認可業務のスペシャリストに
なりたいという気持ちが強いでした。


理由は単純で、
元々理系脳だし
処理が楽しそうだったから。


しかし、
人生って本当に不思議なもので
そういう人間に限って真逆の事を
数多く経験させられるものです。


そして今回家族の相続を
第三者の立場でありながら

人生でこんなに疲れたことはない!!!

と思うくらい汗
存分に経験させてもらったことで、
私自身が
お客様の気持ちに「寄り添う」大切さを
今まで以上にもっともっと
考えていかなければならないと
再確認できました。



相続の何が大変なのか。



一番は、
主観的且つ感情的になる
というところです。


揉める要素がなく
特殊なケースでもなければ、
仲良く素早く解決出来るのですが、
下島家の相続については、
沢山の人間の感情がもつれ込み
たくさんの失敗が生まれたので、
どれだけ
遺言書の存在が大事なのかを
知っていただきたいと思います。




祖父は生前、

「おじいちゃんが1人で
皆んなをみてきたんだ。」

と、何度も言っていました。


鹿児島市の現在のグルメ通り付近で
旅館経営者(若宮旅館)の家に生まれた祖父は
戦争により横川へ疎開しましたが、
まもなく鹿児島市内へ戻った頃には
土地なんて取ったもん勝ちみたいな感じで、
病院に貸す事になってしまったことによって
病院がなかなか立ち退かなかったために
ただのような値段で売って知覧へ住居を移し、
10歳から竹を切る仕事を始め、
なんやかんやあって
鹿児島実業高校を出たあとから
ディーラーとして働き、
同時に貿易業みたいなことや
土地転がしみたいなことをしていました。

御坊ちゃまから突如大貧困を経験し、
とても苦労したのではないかと思います。
だからこそ、
物を大事にしお金に厳しい堅実な人間で、
一度も赤字経営をしたことがなく、
必死に稼いだお金で親、4人の兄弟姉妹、
そして家族をたった1人で養ってきました。


詳しいことはあまり言えませんが、
兄弟で自動車会社をしていた分、
家族よりも可愛いんだろうな
というのは明らかに思うほど
亡くなるまで色んな面倒もみていたのも事実で、
私の両親が離婚した時も
私や兄の面倒をみてくれました。
お仕事関連の会合がある時は
絶対に誰にも奢らせないし、
家族の誰かが誕生日の時は(年に10回)
いつもいつも決まったケーキ屋さんに
いちごいっぱいのショートケーキを
注文して持ってきてくれていました。

自分のことより人の幸せを願う祖父は
色々な苦難を乗り越えてきたからこそ
死後の事に関してはあまり首を突っ込んで
欲しくないという思いがあったのでは
ないかと思っています。



ある日、兄に
「おじいちゃまにそろそろ
遺言書の話をしておいて。」

と頼まれたので、
毎日会う祖父に

遺言書ってこうこうこうで〜…

と話をしたら、


「ふ〜ん、そうね照れ


で会話が終わってしまいかけたので、

あれ??
なんか違ったか?

と思い、
遺言書に興味がないのであれば、
生前の思いを皆んなに伝えるために
エンディングノートを書いてみたらどう?
と市販のものを差し出したところ、




「おじいちゃんが死んだら、争いなさい。」




…、
……、


と言われました。


それだけでした。


はい、


ちーん天使


あとあとその言葉の真意について尋ねたら、
毎日何事にも一生懸命生きてきたから
その後に残される人のことまでは
考えたくないとのことでした。
生前対策という概念は無いからこそ
家族で集まる多くの機会で
お話もいっぱいしてきた方ですが、
最終的には
財産について勝手に話し合うな!
と怒るのでどうしようもなくなり、
家族みんなあきらめてしまいました。

思っていたほど
信頼関係が築けていなかったのか…ガーン

ただその中でも、
この土地については名義を変えないとね〜
とか、
ここはあんたがもらえば良い
とか、
この土地を売ればお金は3人で分ける
とか、
ちょくちょく話にあがる対象もあり、
奇跡的に映像で残っている場面もありました。

しかしながら、
結局は遺言書に勝るものはありません。

結果、
祖父が亡くなってから相続人間で
時間をかけて話し合っても
話が難しすぎるせいで
聞いてない!
という人が出てきて怒り、
じゃあなんで聞いてないのに
協議書が完成しているのよ!
とその他の相続人が呆れ果て…
今も毎回同じ繰り返しです。

個人の相続だけでも
本当に大変なのに、
会社が存在すると
利害関係を持つ人が更に増え、
なかなか思うように事は進まないし、
皆それぞれ自分が大切だから
主張が激しくぶつかり
さらにまた揉めてしまいました。


私も仕事柄、
相続の話には関わらざるを得ず
分かること・やるべきことを
途中までアシストしても✖︎
お願いされた範囲で動いても
自分たちでやったという事後報告で
結局二重に手間が掛かり✖︎
最終的には喧嘩に巻き込まれ、
これは関わらない方が良いと思い
途中から司法書士に依頼しましたが、
それも一からの手続きになるなら
私はなんのために動いたんだ…?
とかなり後悔しました絶望
しかし、司法書士の先生が
スムーズにご対応くださったおかげで
家族の気持ちも大分和らいだので
大変助かりましたぐすんスター
誰かに力を借りるべきときって
本当にあるんです愛


相続には心労があるし、
もつれ込んでしまうと
笑う回数よりも泣く回数が圧倒的に増える
というのが事実なので、
揉める可能性を減らすために
生前対策はしっかりするべきだと思いました。
同時に今回のことで、
今後のお客様の生前対策のご相談に
どう向き合うべきかが課題になりました。



ご相談にお越しいただくお客様から、

遺言書を書くように促してもらいたい

という
私の家族と似たような
お願いのご相談はよくあります。

ただ、遺言書を残すのは
専ら遺言者本人の意思の問題なので、

もしも揉める可能性があるならば

私の祖父のように「争え」と言われない限りは
ご家族がご健在のうちに
たくさんのことを漏れなく聴いて、
できる限り遺言書を残してもらえるように
口酸っぱく伝えるべきだと思います。

どうか、
どうか諦めずに、
生前にご家族で充分に話し合う機会を
設けて欲しいと思います。



下島家が失敗した分、
今回のお話が
誰かのお役に立てれば良いな…
という思いでいっぱいですクローバー





長くなりましたが、
今回のこの記事を書くのに
すごく時間をかけました。
(ネガティブな要素があると
なかなか気が乗らないじゃないですか〜⁇赤ちゃん泣き



次回は楽しいお話か、
そろそろ建設業のキャリアアップシステムの
お話もしようと思いますニコニコ花



では、素敵な日曜日をキラキラキラキラ