サンタクロース   
 
    サンタをやることになった。自分が勤める幼稚園ではない。他の保育所に登場するサンタである。誰がサンタをやっているのかがわかってしまうのはよくないらしい。そのため、子どもたちが知らない人物がサンタになる必要が出てくる。
     突然オファーがきた。二つ返事とはいかなかった。今までやったことがなく、初めてのサンタであることを伝えた。それでもかまわないということなので引き受けることにした。我が園もそうだが、他のところも、サンタ探しで苦労していることを知った。
    事前に、サンタさんへの質問が届いた。質問は三つあった。「サンタクロースはどこから来たのですか」「どうやっておもちゃを作っているのですか」「どうやって空を飛ぶのですか」困った。子どもたちにわかるように、子どもたちが納得するように答えるには、どうすればよいのか。これは、現役の幼稚園の先生に聞いたほうが早い。目の前にいる主任の先生に聞いてみた。「こういう質問が来たんだけど」「園長先生、ちょっと待ってください」ほどなくして一冊の絵本を手に戻ってきた。『サンタクロースと小人たち』作者は、マウリ・クンナス、フィンランドの人である。これを読めば、子どもたちの質問に答えられるということらしい。ありがたい絵本である。
 この絵本によると、サンタクロースは、フィンランドから来たことになっている。しかし、いつ、どこからフィンランドに来たのかはわからない。おもちゃを作っているのは、小人のおじいさんやおばあさんである。とても器用で、いろいろな職業の人がいる。空を飛ぶのはトナカイかと思ったら、意外と現実的で飛行機だった。まずは、たくさんのプレゼントを飛行機で運び、そこからトナカイとそりが空を飛んで届けるらしい。どうして一晩のうちに、たくさんの家をまわることができるのか。「それはクリスマスの魔法さ」なるほど、魔法は便利である。
    絵本を読んでいると、最も心に残る一節が見つかった。「プレゼントをいくつもらうかは問題ではありません。大切なのは、心をこめてプレゼントすることです」子どもたちにとって、やっぱりサンタさんはいるのである。子どもたちの枕元には、今年も素敵なサンタさんが現れることだろう。
 

N中ソフトテニス部の軌跡 No.38

                うまくなる練習

                                 2026.1.12

 

 今日の体育館での練習は、うまくなる練習でした。集中しているのは当たり前ですが、よく考えて、アドバイスされたことをやってみようとしていました。そして、実

際にできるようになってきました。

 ストロークもボレー、スマッシュもサービスも音がよくなってきました。ボールを打つ音が変わってきたのです。ラケットの面、すなわちガットの真ん中に当たるようになり、ラケットをふるスピードも速くなってきたということです。

 みんなは、アドバイスを受けた後に、急にうまくなります。それだけ、話を聞いて理解し、やってみようとしているということです。一つの練習を10分やっとします。その10分の間に、変化があるといいわけです。こうやったら、うまくいくようになった。アドバイスされたことができた。これらが、変化です。うまくなるということです。 

 今日は、時間があったため、たくさんのことをアドバイスしました。大事なことは、今日できるようになったことを次の練習のときにもできるかです。うまくなった次の練習が重要(じゅうよう)になってきます。

 

 5人の人にラケットを貸(か)しています。ラケットは大切ですが、ガットの張り具合も大切です。張る強さのことをテンションといいます。単位は、ポンドです。貸

しているラケットは、元々は28ポンドで張っていたものです。今は、テンションが低くなって26ポンドぐらいだと思われます。

 もし、ガットを張り替えたい人は、お店に行く前に相談してください。今日、ガットを張り替えたいと言ってきた人には、もう少しゆるくしたほうが、ボールが飛びやすいと判断し、25ポンドで張るように話しました。テンションは人によって変わってくるものです。どういう打ち方をしているかによっても変わってきます。ガットは、一度張れば、3か月は張り替えないでしょうから、必ず相談してください。

 

 これからも、今日のように、みんなでうまくなる練習を続けていきましょう。そして、強いチームになりましょう。

 

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N中ソフトテニス部の軌跡 No.37

              セルフハンディキャッピング

                                     2026.1.11

 

   こういった人はいないでしょうか。試合前になると、「肩が痛(いた)い」「足が痛い」などと言い出す人。大会当日の練習で、「調子がわるい。ヤバい」と言っている人。残念ながら、N中ソフトテニス部にもいます。そういった人は、どんな試合をしていますか。自分の力を出せていますか。

 大事な試合の前には、必ずといってよいほど、体のどこかを痛めたとか、体調がわるいといったふりをする人がいます。わざとまわりの人たちに期待(きたい)を抱(いだ)かせないようにしているのでしょうか。「けがをしているのだから勝てないだろう」と思わせたいのでしょうか。試合をやる前から、負けたときの理由をつくっているのです。

 これらは、セルフハンディキャッピングという行為(こうい)です。自分をわざわざ不利(ふり)な状況(じょうきょう)に追い込んで、本当の実力が出ないようにすることをいいます。

 要(よう)するに、自分に負けているのです。試合をして相手に負ける前から、自分自身に負けているのです。負ける自分が嫌(いや)だから、最初から負ける理由を見つけているのかもしれません。結局は、心が弱いのです。

 N中ソフトテニス部は、強くはなってきましたが、まだセルフハンディキャッピングの行動をする人がいます。自分に負けている人です。そういう人は、試合で勝つことはできません。

 自分に負けないように、心を強くするためにも、ソフトテニス以外で6月までがんばり続けることが重要になってきます。中学2年生は、この半年の努力で人生が変わるかもしれません。人生最初のがんばりどころかもしれません。

 団体戦に出る選手は、強い人であってほしいと思います。自分に負けない人が試合に出るべきです。みんなで、自分に負けない、弱い自分にうち勝つ人になりましょう。

 

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N中ソフトテニス部の軌跡 No.36

             ボールを打たずに強くなる方法

                                       2026.1.11

 

     ボールを打つ練習は、もちろん大切です。ボールを打たなければ、うまくなることも、強くなることも、勝つこともないでしょう。しかし、冬の間、2月中旬くらいまでは、思うようにボールを打つことができません。練習をしたくてもできないのです。 

 では、どうすればいいのでしょうか。強くなる方法は、ボールを打つことだけではありません。ボールを使わずに家でできる練習があります。ミーティングで勉強したことを復習して頭に入れることもできます。ソフトテニスのビデオや本を見て、いい打ち方などをイメージする方法もあります。

 他にもあります。ソフトテニスではないことをやって強くなるのです。正確(せい

かく)には、心を強くするのです。心を強くすることで、試合のときに、自分の力が出せるようにするわけです。いくら練習でうまくなっても、試合になると弱気になり、練習でできていることができなくなるようでは、勝つことはできないでしょう。

 この前の部活動のときに、ソフトテニス以外でがんばることをお互いに発表し合いました。できているかどうかが、自分でも他の人でもわかるもので、ずっと続けられるものでなければなりません。例えば、次のものはどうでしょうか。

 

 朝起きるのが苦手 → × 朝早く起きる

            ◯ 学校のある日は、6時20分までに起きる

 

「朝早く起きる」では、何時に起きれば早いのかがわかりません。あいまいなものはダメなのです。

 

 今までは勉強する時間が少なかった → × 勉強をがんばる

                    ◯ 毎日2時間数学と英語の勉強をする

 家族としての役割を果たしたい → × お手伝いをする

                  ◯ 毎日食器洗いをする

 家ではくつをそろえていなかった → ◯ いつでもどこでもくつを脱いだらそろ

                     える

 

 やるべきことがたくさんあったほうがいいように思えますが、1つでいいのです。1つのことをやり続けるのです。多くても2つまでです。自分が決めたやるべきこと

が、「◯」といえるものかどうか、もう一度チェックしましょう。

 やり続けることができる人は、ソフトテニスが好きな人です。部活動が好きな人です。強くなりたいと本気で思っている人です。本気で勝ちたいと思っている人です。

とりあえず、6月までがんばって続けてみましょう。約半年です。半年続けられれば、きっと自分が変わってくるはずです。

 今の自分でいいのか。今の自分は強いのか。今の自分で勝てるのか。自分で自分に聞いてみてください。ボールを打たなくても強くなれます。みんなで強くなりましょう。

 

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園長通信~こころ~ №368
                          襲撃者たち
                                                                                          2026.1.9
                                                                            
    教壇に立つというが、実際には教壇というものがない。現実的なことをいえば、子どもの前にある教卓のところに立つということだろう。要するに、学校の先生になるということである。
 今から40年近く前になる。玉川村の小学校に赴任することになった。村には住むところがないだろう。勝手にそう判断した。隣の須賀川市でアパートを探した。一応、決まった。一安心である。 すると、赴任先の校長先生から電話がかかってきた。学校のすぐ裏に、教員住宅ができた。そこに住まないか。それも家族用の住居が空いており、もう一人の初任者と二人で住まないか。こういう話だった。
 衝撃だった。もうアパートを決めている。気分は須賀川市民だった。学校のすぐ近くの教員住宅に二人で住む。さすがに考えた。断れば、もう一人の初任者が家族用に一人で住むのか。あるいは、せっかく村で建てた新築の教員住宅が空いてしまうのか。                                      

    断りたかった。だが、断らなかった。断ることができなかった。今の時代の若者であれば、簡単に断りそうである。学校からすぐの新築の広い教員住宅での二人暮らしが始まった。めでたく玉川村民となった。    
     家が学校から近いと、忘れ物をしてもすぐに戻ることができる。だが、忘れ物などしなかった。通勤時間が1分ほどのため、朝ゆっくりできる。だが、いつも早めに学校に行っていた。やることがたくさんあった。
 結局、教員住宅のメリットはなかった。いや、一つだけあった。家賃が安かった。それに対して、デメリットは数々あった。あの当時は、土曜日も学校だった。したがって、日曜日が唯一の休日となる。疲れ果てて、日曜日の朝、ゆっくり寝ていると、外が騒がしい。子どもたちがやってきた。お客さんではない。襲撃者である。
 なぜ、子どもたちが家の場所を知っているのか。隠せるわけがない。あっという間に知られてしまった。子どもに知られるということは、大人にも知られることになる。襲撃者は子どもだけではなかった。大人の襲撃者は、夜になるとやってきた。それも、こちらの忙しさがピークのときに限ってやってくる。こちらの都合など考慮されることはなかった。軽トラに乗せられ、連行された。
 解放されるのは、午前1時を過ぎていた。あなたの息子さんの通信票の所見を書いていたんです。明日も学校なんです。何も通用しなかった。ここに来れば、先生も何も関係ない。俺たちは人生の先輩だから。確かにそうなのである。
 教員住宅には独身の男性が二人で住んでいる。格好の餌食である。あのときは、確かに大変だったかもしれない。だが、今になって思えば、いい思い出である。いや、何か大事なものを教えてもらった気がする。感謝しかない。ずっとその思いはもっている。今でも、人生を、生きることを教えてくれたお父さん方の顔が浮かんでくる。

 

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