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犬も冬はさむい

読んだ本、映画などについての感想です。

ルームやフォトも充実させる予定ですのでぜひ御覧になって下さいませ。

MOON 1―昴ソリチュードスタンディング (1) (ビッグコミックス)/曽田 正人


ついに「昴」の続編が出ましたね。
タイトルは「moon」。

一人のバレエダンサーの女の子について書かれた漫画です。
天才を描くことで有名な曽田正人さんの作品です。

彼の作品に出てくる主人公は、それをやるために生まれてきたような人間なのですが、
だいたい頭のネジが一本外れています。
文字通り、紙一重です。
好きな事のためには死んでもいい、そういう危うさを持っています。
まぁ、それこそが彼の漫画の最大の魅力なのですが…

とにかく、マンガで鳥肌がでたのはコレぐらいです。
それぐらい嵌ったマンガの一つです。

凡人と天才の違い。
この描写も巧みに描かれていますので、天才を知りたい方は是非。

↓読んだ事ない人はこちらから読んだほうがいいです。
昴 (1) (ビッグコミックス)/曽田 正人

浮き雲

もう3月か。
空の色が中途半端ですね。
そんな日は一人でカウリスマキ…

夫婦そろって仕事をクビになります。
生活に困ります。
二人で職業安定所に通います。
酒とタバコはやめられません。
貯金がなくなり、家を失い、車まで売ります。
ギャンブルにも手を出します。
でも、二人は健気に生活を続けます。

BGMは流れません。
たまに流れる歌はダサいです(笑)
会話も一行以上喋りません。
登場人物に微笑みすらありません。
静かに淡々と進みます。

本当に質素という言葉が似合う映画です。
質素だけれども無駄にオシャレです。
壁は青だし、コートは赤だし、ソファは緑だし。

光が弱くて影が多い。
陰翳礼賛です。

不覚にもラストシーンは笑いました。
古いアメリカ映画のポスターかよと…

部屋で一人ぼっちで体育座りして見ると幸せな気分になれる作品です(笑)
マンハッタン


の映画を見ました。一人で。

「マンハッタン」と「アニー・ホール」

期待に反して、かなり楽しめました。

自分がなぜここまで楽しめたか考えてみると、主人公が神経質でインテリなユダヤ人であるというところに、僕の心は惹かれたのだと思います。

どうしようもなくペシミストで完璧主義な主人公。

「人生には悲惨と惨めの二つしかない」という、救いようのないセリフまで吐いていたし(笑)
いいなぁ、このセリフ。
考えただけで口元が緩みます。

そんな悲観的な主人公が恋愛をする、というラブロマンスコメディです。

ここまで共感できるのは僕だけかもしれないけれど、だれもが一度は見たほうがいい作品だと思いました。

それにしても台本が欲しい。
どっかで手に入らないかな。

アニー・ホール

叫 プレミアム・エディション


ホラーというものをあまり見たことのない僕にとって新鮮でした。

妙に暗くて陰気なアパートや警察署。
寒々しい東京の開発の風景。
建設中のクレーンが乗った高層マンションが墓石のように立っている姿。
東京湾を埋め立てての開発がいかに虚しいものかということが伝わってきます。

70年代、80年代の未来の都市開発はホラーに使える風景なのかもしれないし、
かつての明るい未来がホラーに…なんという皮肉。
そして、いま行われている高層マンション開発も…
「あんな高いところは人の住む場所じゃねぇ」と言っていた人もいたが、まさにそうかもしれないですね。


そう考えると、葉月里緒菜が演じていた幽霊が空をパーマンみたいにビューンと飛んでいく姿も説明できます。
空に人間は住めないと…

このシーンだけは相当笑えると思うので、これだけを愉しみに見るとよいでしょう(笑)
国のない男/カート・ヴォネガット


親愛なるヴォネガットおじさんが最後に残したエッセイ集。

小説ではいつもやさしかったおじさんですが、エッセイは何だかきつかったです。

エッセイだから直接的なことを言わなければいけないせいなのか。
はたまた、死期が近づいていることを予見していたからなのか。
どの文章も彼独特のユーモアを交えて描かれているんだけれど、なぜが必死さを感じてしまいました。
「時間がない。はやく言っておかないと…」みたいな。

それでも、十分やさしい文章なんだけどね。

彼の文章を読んだことのない方には、ぜひ小説から読むことをお薦めします。