「助けてほしい」
起きることもできないほど
ボロボロになった女性からのSOSでした。
”もう離婚しかない”
頭ではそうわかっているのに
”私の人生に離婚はあってならない”という
彼女自身を縛る呪いが
彼女を
極限の状態に追い込みました。
問題のある男性と結婚し
以来ずっと自分を誤魔化し
我慢をし続けてきた彼女。
愛する子ども達が
暖かい家庭で健やかに育つ
理想的な家庭という形を守るために
「私さえ我慢すれば」と
我慢することが当たり前でした。
良い妻
良い母
良い娘でいることで
幸せな家庭を守ろうと頑張って
長い間
自分を押し殺し続けて
我慢し続けたせいで
心が麻痺してしまって
自分が我慢していることにも
気付けなくて
そうやって
心の声を無視し続けてきたせいで
感情を出せなくなってしまっていました。
辛くて泣きたい。
なのに泣けない。
こんなにも辛いのに
泣くことさえできなくて
たまらなく苦しい。
苦しくて
眠ることもできない。
様々な方法を試し
手は尽くしたけれど
もうどうにもならない。
これまでの事情をゆっくり聴き
心に寄り添い続けるうち
「褒めてほしい」と
絞り出すように言った彼女を
私は
抱き寄せて頭を撫でながら
背中をさすりながら
まるで
小さな子どもにするかのように
えらかったね
辛かったね
いっぱい我慢してきたね
よく耐えてきたね
頑張り過ぎちゃったね
疲れたね
よくやってきたね
えらかったね えらかったよ
よしよし
もう我慢しなくていいよ
そんな言葉をかけ続けました。
彼女は
私の腕の中で
声をあげて泣きました。
まるで
小さな女の子のように
思い切り泣いて泣いて泣いて…
強張っていた身体の力が
抜けていくのがわかりました。
涙と一緒に
いろんなものを出した彼女。
そんなふうに
人前で泣いたのは初めてだったそうです。
別れ際
いつでも連絡していいと伝えると
何度も何度も確認して
安心していました。
その後は
自分でワークをすると
涙が出るようになったとのことで
心が癒えていく実感と
心が満たされていく安心感を
LINEで伝えてくれました。
次第に心が安定して
「離婚してもいい」と思えるように
変化してきているようで
１ヶ月後の再会では
別人のように明るい表情を見せてくれました。
彼女は私に
「真心でつながれる人がいることで
安心できた」と言ってくれますが
彼女が
自分自身とつながれたことが
一番の安心なのではないかと思います。
「私の人生に”離婚”というものがあってはならない」
という強い信念が
彼女の心をむしばむ
原因になってしまいました。
そんな呪いをかけたのは
やはり幼少期。
身近にいた大人たちの影響でした。
その信念を貫くために
旦那さんを憎みながらも
依存して
恨みながらも
執着していたんです。
そんな自分への罪悪感から
良いところもあると庇う・・・
それは彼女の優しさでもあるけれど
その優しさは彼女を苦しめるのです。
対人関係で苦しいときって
相手に苦しめられていると感じるけれど
実は
自分が自分を苦しめている
だけなんですよね。
自分の心を縛るのは自分
誰かのせいではなく
何かのせいでもなく
誰かのせいに
何かのせいにしている自分です。
それを認めるのは
とっても勇気がいることだけど
もしも
八方ふさがりで苦しいのなら
自分に自由を与えてあげてください。
人は本来 自由であり
誰かを縛ることはできないのです。
どうか
自分の気持ちをごまかさないで。
ほんとうの思いを無視しないで。
自分に我慢をさせないで。
大切なあなたを苦しめないで。
あなたの心が穏やかで
愛に満たされますように。
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