博多人形の日。
福岡市博多区奈良屋町に所在する博多人形商工業協同組合が、博多人形誕生400年を記念して2000(平成12)年に制定。日付は、8月2日の「8」と「2」を、「博多人形(は[8]かたに[2]んぎょう)」と読む語呂合せから。福岡県の伝統工芸品の1つ、博多人形の低迷を打破し、博多人形の素晴らしさを再認識してもらい、さらに広く愛してもらうことが目的。この日には、地元で人形まつりが行なわれ、人形の修理等のイベントが行なわれる。博多人形は、福岡市の博多地区(戦国時代には自治都市で、江戸時代には町人町として栄えた地域であり、地理的には概ね、福岡市博多区北西部の那珂川と御笠川に挟まれた地域)で作られてきた。現在では、博多地区外でも多く製作される。博多人形の歴史は古く、1600(慶長5)年の黒田長政の筑前入国に伴なって多くの職人が集められ、その職人達から素焼き人形が生まれ、現在の伝統工芸の礎が作られた、と言われている。博多人形は、1890(明治23)年の第3回内国勧業博覧会(日本国内の産業発展を促進し、魅力ある輸出品目育成を目的とした、政府主導の博覧会)と1900(明治33)年のパリ万国博覧会(19世紀最後の国際博覧会で、第2回近代オリンピックの「パリオリンピック[第2回オリンピック競技大会]」と同時開催された)に出品され、その名は国内のみならず、海外でも大いに話題となった。現在、東京都文京区本郷にある東京大学総合研究博物館には、1900(明治33)年のパリ万国博覧会で話題を集めた、博多人形の技法を用いた「世界人類風俗人形」が収蔵されている。博多人形は、素焼き(陶磁器の焼き方の1つで、低い焼成温度で軽く焼き固める方法のこと)土人形(日本古来の伝統工芸品の人形で、低火力の素焼きに、貝殻を細かく砕いて作った胡粉をかけて泥絵具で彩色をした人形)である。胡粉による彩色が特徴とされるが、昭和初期に主に輸出用として人形を作り始めた際、大量生産をする過程でどうしても胡粉彩色が不可能になり、化学塗料による彩色が許可された。現在では主に、数百円から数万円程度の博多人形には化学塗料が、数万円から数十万円の博多人形には胡粉彩色が行なわれているが、伝統を守るという意味では、胡粉彩色の博多人形こそ本来の形と言える。
バブリシャスの日。
ふくらませて遊ぶ楽しさを体験できる、風船ガムのブランド商品として有名な「バブリシャス」。その自社製品のアピールを目的に、イギリスの食品メーカー、キャドバリー社の日本法人、キャドバリー・ジャパン株式会社(現在は、アメリカの食品メーカー、モンデリーズ・インターナショナル社[旧:クラフトフーズ社]の日本法人で、東京都品川区東品川に本社を置く、モンデリーズ・ジャパン株式会社)が制定。日付は、8月2日の「8」と「2」で、「バ(8)ブ(2)リシャス」と読む語呂合わせから。 「バブリシャス」は、ジューシーなフルーツ味やインパクトの強い味で、若者を中心に人気を博していたが、2016(平成28)年3月末で販売終了となった。
バズの日。
広告宣伝の手法の1つとして広まっているバズ(buzz = うわさ)を思考する日として、1999(平成11)年1月1日に旭通信社と第一企画が合併して発足した、アニメコンテンツに強みを持つ広告代理店、株式会社アサツーディ・ケイ(国内広告業界第3位の広告代理店で、本社は、東京都港区虎ノ門に所在する)が制定。さまざまなバズについて、先駆的に取込んでいく日とされる。日付は、8月2日の「8」と「2」で、「バ(8)ズ(2)」と読む語呂合わせから。
カレーうどんの日。
1910(明治43)年に東京目黒の蕎麦屋「朝松庵」が提供し、全国にカレーうどんが浸透してから100年になる2010(平成22)年、カレーうどんをこよなく愛する団体「カレーうどん100年革新プロジェクト」(東京都新宿区岩戸町に所在する、カレーを中心とした食の様々なコンサルティングビジネスを展開する企業、株式会社カレー総合研究所に事務局を置いている)が制定。日付は、6月2日がかつて「横浜・カレー記念日」であったことと、7月2日が「うどんの日」と言われていることから、8月2日にしたもの。カレーうどんには、ダシ汁にカレー粉を加えてカレー風味にしたものや、ダシ汁で延ばした和風カレーをつゆとして用いたもの、或いは茹でた麺にカレーライス用のカレーを直接、又は温かい麺つゆと共に掛けたもの等、多彩なバリエーションがある。蕎麦の「カレー南蛮」(カレー粉を蕎麦のつゆでのばし、片栗粉でとろみをつけた汁をかけたもの)と同様のうどん料理である。南蛮は、かつお節等のダシを使用し、長ネギを入れたカレー風味のつゆを使用したもの(南蛮は、ネギ等を表わす場合があった)で、カレー南蛮が古くから食べられていたが、これと同様の味付けと調理を行なう。昭和初期、概ね1935(昭和10)年頃には、カレーうどんはカレーライスより盛んに食べられていたようで、各社から「南蛮カレー粉」が発売されていた。「冷やし」もあり、地方では、町おこしのための独自料理等、種類や独自名称も多い。なお、「カレーうどん100年革新プロジェクト」は、蕎麦屋「朝松庵」2代目店主、角田酉之介の誕生日に因み、12月1日を「カレー南蛮の日」としている。カレーうどんには「冷やし」もあり、地方では、名古屋カレーうどん・豊橋カレーうどん等、町おこしのための独自料理等、種類や独自名称も多い。愛知県名古屋市内には、カレーうどん専門店が至る所にあり、「独特の麺食文化」が育まれている。一般的なカレーうどんは、鰹節等、うどん全般に使用される和風ダシのつゆをベースに、カレー粉を溶き、片栗粉でとろみを付けた、言わば「カレー風味のあんかけうどん」に近いようなものが多い。これに対し、名古屋カレーうどんのスープは、ラーメンのスープ等に使用される鶏ガラスープをベースに、インドカレーばりに何種類ものスパイスを独自にブレンドし、辛み・香りを出した上でカレールウを作り、さらに、魚介類系の和風だしを加えて作る。スパイス・ダシのブレンドは、店毎に異なり、それが店毎に異なった多様な味を演出している。ルウのとろみを出すのは、全国版のカレーうどんと異なり、片栗粉ではなく小麦粉で、具は油揚げ、ねぎ、豚肉を入れるが、かまぼこ等、他の具材が入ることもある。
HONEYの日。
アメリカを代表するテネシーウィスキー「ジャックダニエル」で有名なブラウン・フォーマン社。その日本支社で、東京都港区芝公園に本社を置く、ブラウン・フォーマン ビバレッジス ジャパンが制定。2013(平成25)年秋から、ハニー ・リキュールをブレンドした新商品「JACK HONEY」を展開、その魅力をPRすることが目的。日付は、8月2日の「8」と「2」で、「ハ(8)ニー(2)」と読む語呂わせから。テネシーウイスキーとは、アメリカ合衆国南部、テネシー州で作られるウィスキー(蒸留酒)である。なお、蒸留酒とは、原料を酵母によりアルコール発酵させて作られた醸造酒を蒸留して作った酒で、スピリッツとも呼ばれる。基本的にはアルコール度数が高いものの、蒸留後に加水した場合でも蒸留酒とされるので、アルコール度数を大きく落とすことも可能である。世界各地に、地域に応じた様々な蒸留酒が存在する。テネシーウイスキーはアメリカ合衆国において、同国の法律に従って生産されているウィスキーであるため、テネシーウイスキーはアメリカン・ウイスキーにも分類される。また、テネシーウイスキーの製法は、アメリカ合衆国中東部、ケンタッキー州を中心に生産されているウイスキー、バーボンウィスキーとしての要件も満たしているので、テネシーウイスキーはバーボンウィスキーにも分類される。テネシーウイスキーは、基本的にバーボンと材料や蒸留方法や熟成方法の違いは無い。即ち、原料の内の51%以上80%未満はトウモロコシを使用し、蒸留後のニューポットのアルコール度数は80%以下に制限され、厳格な樽を使った熟成も、一定期間以上行なわなければならない、とされている。
ハッピーパーツデー。
大阪市中央区南本町に本社を置く、日用品、輸送機器、アパレル商品に使用されるパーツ等を扱う商社、モリト株式会社が制定。普段気が付かないところにあるさまざまなパーツが、私達の暮らしを支えている。その小さなパーツに誇りを持ち、新商品の開発を手掛ける企業、研究者の存在と共に、日本のパーツの素晴らしさを多くの人に知ってもらうことが目的。日付は、8月2日の「8」と「2」で、「パー(8)ツ(2)」の語呂合わせから。いつも脇役のパーツを主役にする日という意味で、「ハッピーバースデー」に掛けた記念日名になっている。モリト株式会社は2019(令和元)年6月1日、持株会社体制に移行した。会社分割により、事業をモリトジャパン株式会社に継承し、モリト株式会社は純粋持株会社となる。新商品の開発に積極的に取組んでおり、金属アレルギーを起こし易いとされている、ニッケルを使用しない合金メッキや、静電気を緩和する機能がある靴の中敷、ヒールと足首に通して脱げにくくするミュール用のゴムひも、空気で膨らませ、2本のセットを拍子木のように叩いて使う阪神タイガースの応援棒等、幅広い分野の商品の開発を行なっている。