6月27日 記念日 その4 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

ちらし寿司の日(続き)。 
質素倹約を奨励し、庶民の奢侈を度々禁じた備前国岡山藩藩主の池田光政が、汁物以外に副食を一品に制限する「一汁一菜令」を布告したことが、岡山名物の「ばら寿司」が生まれた背景とされる。 即ち、倹約の趣旨で出された「一汁一菜令」を掻い潜る脱法行為として発展した、と言うものである。この説によると、寿司の製作過程が特徴的である。つまり、現在では、まず目に付く大きめの具であるが、当時は、これらをまず器(寿司桶)の底に敷き、それらを覆うように細かい具の入った酢飯で覆った。そして、食事の直前に器をひっくり返し、ハレの日の食事に用いたとされている。これで役人の目をごまかせたかどうか、或いは、暗黙の了解があったのか、それは定かではないが、これがその説の概要である。「ちらし寿司」の語源は、寿司飯の中、或いは、上に様々な具を「散らす」という意味であり、単に「ちらし」と呼ばれることもある。江戸前寿司においては、白い酢飯の上に、にぎり寿司に用いる寿司種を並べたものを指し、関西等、その他の地方においては、酢飯に調味した具材を混ぜ込み、さらにその上に錦糸卵やさやえんどう、田麩等で飾り付けを施したものを指す。江戸前ちらしは、江戸前にぎり寿司(江戸前[現在の東京に近い東京湾]の豊富で新鮮な魚介類を材料とした、寿司屋の寿司職人が作る寿司)からの派生として明治以降に普及した、比較的新しい料理である。酢飯の上に、にぎり寿司に使用する寿司種(生魚を含む)等を「散らす」ことから「ちらし寿司」と呼ぶようになった。酢飯ではない飯を使用したものは、一般に海鮮丼と呼ぶ。古くから日本各地で家庭料理として作られている「ちらし寿司」には、「五目ずし」「ばら寿司」等の異称も多い。雛祭り等、祝い事の際に食べられることも多く、単に「寿司」と言えば、このタイプの「ちらし寿司」を指す地域もある。江戸前ちらしと区別するために、「五目ちらし」という名称が使用されることもある。また、ちらし寿司の素が、家庭向けの商品として市販されている。調味液に浸された椎茸、干瓢、油揚げ、にんじん等、調理済み具材の瓶詰め、或いは、レトルト製品で、白飯に混ぜるだけで基本となる酢飯ができる。これに、キヌサヤやインゲン、錦糸玉子、刻み海苔等を飾付ければ、ちらし寿司が作れる他、五目いなり等の素材としても重宝される。容易で手軽に作れるため、家庭では、雛祭り等の御馳走、或いは、祭礼等、ハレの日の手作り料理として親しまれている。なお、株式会社あじかんは、3月3日が桃の節句であり、ひな祭りが行なわれることから、ひな祭りの定番メニューであるちらし寿司を、さらに多くの人に食べてもらうことを目的として、「春のちらし寿司の日」を3月3日としている。
メディア・リテラシーの日。 
長野市若里に本社を置く、長野県を放送対象地域とし、テレビジョン放送事業を行なっている特定地上基幹放送事業者で、報道機関におけるコンプライアンス(法令遵守)の基軸として、メディア・リテラシー活動に取組んでいるテレビ信州が制定。日付は、その活動の起点である「松本サリン事件」(長野県松本市の住宅街で、オウム真理教[かつて存在した宗教団体であり、一般市民に向けて世界で初めてサリンという化学兵器を利用して大量殺戮を行なったことで、世界を震撼させたテロリズム行為を行なった組織でもある]の信徒が猛毒ガスのサリンを撒き、8名が死亡、約600名が重軽症を負った事件)が発生した1994(平成6)年6月27日から。事件現場近くに住む無実の男性が、マスコミにより犯人扱いされる報道被害があったことをきっかけとするもので、メディア・リテラシーに関する番組の制作やシンポジウムを行なう。メディア・リテラシーとは、情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引出して、その真偽を見抜き、活用する能力のことである。江戸時代、日本では情報規制が厳しく行なわれていた。特に幕末では、倒幕派や攘夷派の起こした事件は、瓦版(天変地異や大火、心中等、時事性の高いニュースを速報性を以って伝えた情報紙)等で大きく報道できなかった。そのため、隠語等を用いて瓦版を発行し、知識がある者がそれを読取っていた。昭和初期には、大陸での陸軍の暴走がメディアによって支持され、世論により政府の不拡大政策は崩れた。さらに、第二次世界大戦勃発後、ドイツの快進撃が報道されるに及び、ドイツとの同盟論が復活(ドイツがソビエト連邦と独ソ不可侵条約を結んだことにより、同盟論は沈静化していた)し、その上、英米に歩み寄る政府の姿勢をメディアが批判的に報道し、世論は対英米協調に反対を示し、それに乗じた陸軍の工作により、協調路線を取る米内光政内閣は崩壊した。1つの見方では、メディア・リテラシーの欠如が日中戦争の拡大を促し、第二次世界大戦対米英戦を勃発させた、とも言える。第二次世界大戦対米英戦下では、新聞は法律によって統制され、放送局は事実上の国営局1つだけ等、露骨な情報操作が行なわれていた。報道や軍事等に詳しいものであれば、疑うこともあった内容ではあるが、軍部による言論の弾圧もあったため、疑念を表に出すことがあれば非国民(自国で「国民に非ざる振舞いをする」とされる人物を指す蔑称)とされ、生きていくこともままならなかった状況でもあった。もし、メディア・リテラシー教育が行き届いていたとしても、開戦自体を止められなければ無力であるとも言え、常日頃のメディア・リテラシーが重要であることを示唆している。2013(平成25)年から2014(平成26)年には、ホテルや百貨店での食品偽装問題や、食品への異物混入、北海道旅客鉄道(JR北海道)で続発したトラブル等、企業の不祥事が相次いだ。食品や鉄道は、生活に身近な存在であるためか、このような受け手の関心を誘う問題を、センセーショナルに取上げると更に、その問題をエスカレートする形で取上げる傾向にある。このような報道は、受け手の関心が高まる為、メディア企業の収益も上がるが、度を過ぎた報道は興味本位になる傾向にあり、結果として、池に落ちた犬を叩くような報道となる。受け手に対しては、メディアのヒステリックな報道に振回されることなく、様々な角度から物事を見て、冷静に考えることが望まれる。
障害者優先調達推進法の日。
全国の障害者が働く施設関係者により結成された組織で、障害のある人々の「働く・くらす」を支援する全国社会就労センター協議会(セルプ協、東京都千代田区霞が関に所在)が制定。国や地方公共団体等が率先して障害者就労施設等が供給する品物等の調達を推進することを定めた「国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律(障害者優先調達推進法、平成24年6月27日法律第50号)」。2013(平成25)年4月1日より施行されているこの法律を、より多くの人に知ってもらい、障害者就労施設や在宅で就労する障害者への仕事の発注を拡大を目指し、障害のある人々の自立に繋げていくことが目的。日付は、「障害者優先調達推進法」が公布された2012(平成24)年6月27日から。セルプ(SELP)とは、英語の「Self-Help(セルフ・ヘルプ = 自助自立)」からの造語で、障害のある人々が「自立を目指して働くことに挑戦する」という願いを込めている。働く意欲がありながら、障害等の理由により一般企業等での就労に困難を抱えている人々が支援の対象となる。全国47都道府県の障害者就労施設・事業所で、福祉的就労の場の提供や、一般企業等での就労に向けた支援を提供している。障害者の働く施設関係者の人は、セルプ協に加入することで、人材育成支援や販促支援等、様々な支援を利用できる。
秋成忌。
江戸時代後期の読本作者・歌人・茶人・国学者・俳人、上田秋成の1809(文化6)年の忌日(旧暦)。大坂曾根崎(現在の大阪市北区に所在)生まれの上田秋成には、脚色や構成、言葉の巧みにより、新しい文学ジャンル(怪異小説の内で)を切開いた、とされる才質があった。日本・中国の古典から脱化した怪異小説9篇から成る読本作品『雨月物語』は、上田秋成の代表作で、近世日本文学の代表作の1つでもあり、現代でも引用されることが多い。当時の古典を踏まえつつ和文調を交えた流麗な文を編み、日本の要素や独自の部分を混ぜた、著者の思想が加えられている。