6月18日 記念日 その3 | スズメの北摂三島情報局

スズメの北摂三島情報局

2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

持続可能な食文化の日(Sustainable Gastronomy Day)。
2016(平成28)年12月の国際連合総会で制定された国際デーの1つ。この国際デーは、持続可能な開発の目標を達成するため、持続可能な食文化への、人々の意識を高めることを目的としている。持続可能な食文化は、農業開発や食の安全、栄養、持続可能な食料生産、生物多様性の保全を促進する役割を果たす。また、地元の生産者との繋がりを作り、貧困の削減や資源の効率的な使用、環境保護、文化的な価値や多様性の保護に貢献する。この日は、これらの役割に注目し、持続可能な食文化の必要性を強調するための日、とされる。国際連合総会や国際連合教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)、国際連合食糧農業機関(FAO)は、加盟国や国際連合機関、その他の国際機関や地域機関と協力して、この国際デーを促進するよう働き掛ける。
おにぎりの日。 
1987(昭和62)年11月、石川県鹿島郡鹿西町(ろくせいまち = 現:石川県鹿島郡中能登町)の能登送水事業(石川県南部を流れる手取川の水を能登半島へ供給する事業)の調整池工事の際に発見された弥生時代の竪穴式住居跡の遺跡、杉谷チヤノバタケ遺跡から、日本最古のおにぎりの化石が発見されたことで、鹿西町が「おにぎりの里」としての町おこしのために制定した。鹿西の「ろく(6)」と、毎月18日の「米食の日」から6月18日が選ばれた。また、中能登町では、日本最古のおにぎりに因み、古代米を生産している。因みに、古代米とは、現代において栽培されるイネの品種の内、「古代から栽培していた品種」「古代の野生種の形質を残した品種」として標榜されるものを指す言葉である。但し、農学上の概念ではない。おにぎり(御握り)は、炊いた米、即ち、ご飯に味を付けたり具を入れたりして、三角形・俵形・球状等に加圧成型した食べ物である。通常は、手のひらに載る程度の大きさに作る。作り置きが可能である。さらに、保存性・携行性に優れており、手づかみで食べられることから、日本では古くから今日に至るまで、携行食や弁当として重宝されている。元々、残り飯の保存や携行食として発達したが、その後は、常食としてのおにぎりが主流となって、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等でも販売されている。日本のコンビニエンスストアの世界進出と共に、世界各国でおにぎりが販売されている他、居酒屋や日本料理店の世界進出に伴なって、一部の国でも食べることが可能となってきた。杉谷チヤノバタケ遺跡からは、おにぎりと思われる米粒の塊が炭化したものが出土している。この炭化米から、人間の指によって握られた痕跡が発見されており、当初、最古のおにぎりとして報道された。その後の研究では、炊かれて握られたものというより、おそらく蒸された後に焼かれたものとされ、ちまき(粽、もち米やうるち米[普通の米]、米粉等で作った餅)に近いものとされている。また、北金目塚越遺蹟(神奈川県平塚市に所在)からも、おにぎり状に固まった炭化米が発見されている。2009(平成21)年12月10日には、横浜市都筑区の港北ニュータウンの古墳時代後期の遺跡から、弁当箱状のものに入れられた、おにぎりと見られる炭化した米の塊が発見され、おにぎり弁当であると話題になった。おにぎりの直接の起源は、平安時代の「頓食(とんじき)」という食べ物と考えられている。この頃のおにぎりは、楕円形のかなり大型(1合半[約230g])で、使われているのは、蒸したもち米であった。鎌倉時代の末期頃からは、うるち米が使われるようになった。おにぎりと言えば海苔が付きもの、というイメージがあるが、板海苔が「浅草海苔」等の名で一般にも普及したのは、江戸時代前期の元禄の頃からで、栄養もあり、手に飯が付かない便利さとも相まって、おにぎりと海苔の関係ができた。おにぎりは古くから、戦場における携行食としても活用された。日本陸軍では、兵食の基本となる米麦飯を1合(約150g)ずつ球形に握り、それを1食当たり2個携行するのが標準であった。しかし、熱帯等の高温多湿な環境下では腐敗し易く、逆に、寒冷地では凍結し易い難点があるため、乾パン等、さらに保存性に優れた糧食も開発・採用されることとなった。現在では、家庭で作られる物の他、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の市場において販売される物がある。お弁当コーナーを支える商品として、おにぎりは重要視され、特にコンビニエンスストアでは各社共に、熾烈なおにぎり新商品開発合戦・顧客獲得合戦を繰広げている。また、居酒屋のメニューとしても人気がある。家庭で作られる物は、遠足での昼食等、携行食という元来の考えに基づいた用途の他、作り置きの昼食等としても日常的に食べられる。弁当に入れられることも多い。形状は様々で、俗に「爆弾」と呼ばれる大きな球形に握り、海苔を巻いたおにぎりもある。作り方によって保存性が変わる。東日本地域では、海苔は焼き海苔を巻いて風味を味わう傾向であるが、西日本地域では味付海苔を巻いて味わう傾向にある。これは、海苔文化が江戸時代に江戸中心から昆布文化が強い上方へ伝わった時の名残とも言われている。一方、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等で販売されるおにぎりは、その多くは食品製造工場等で機械(おにぎり成形機)か、専用の押し型を用いて大量生産されている。個別包装されているものと、2個から数個がパック包装されているものとでは形態が異なる。海苔を用いているおにぎりの個別包装の場合、海苔を内部フィルム(おにぎりフィルム)で米飯から隔離することによって湿気から保護し、食べる時に海苔を手で巻くタイプであることが多い。この保護フィルムは、食べる時に簡単に手で抜取れるよう工夫が凝らしてあり、いつでも巻きたての、パリパリとした海苔の食感が楽しめる。居酒屋等では、茶漬け、麺類等と並んで、一通り飲食した後に食べる一品として好まれている。焼きおにぎりとして提供される場合も多い。日本国内でも、地方、或いは家庭によっては「おむすび」(御結び)や「握り飯」等と呼ばれる。単に「むすび」や「握り」等と呼ぶ場合もある。 地域的には、西日本は「おにぎり」、東日本は「おむすび」ともされる。「おむすび」というのは、元は御所の女房言葉(室町時代初期頃から宮中や院に仕える女房が使い始め、その一部は、現在でも用いられる隠語的な言葉)であった。「おむすび」と言えば、三角に握ったものというイメージがあり、「おむすび型」というように、三角形をした物のことを指す、代名詞として使われる場合がある。おにぎりは形を問わないが、おむすびは三角形という説、おにぎりが三角型で、おむすびは俵型という説、米を握り固めた状態がおにぎりで、おにぎりを藁で巻いて運搬し易くした状態がおむすび説、丸形で海苔(しめった海苔)が全面を覆うのがおにぎり、三角で乾いたパリパリの海苔が一部を取巻くのがおむすびという説、三角の握り飯を「おむすび」というのは、造化の三神(日本神話で、国土・人間・万物を創造したという三柱の神)に由来するとの説、おにぎりの呼び名は、江戸時代からの呼び方で、おむすびの呼び名は、それ以前からの古くからの呼び名、東日本でおにぎり、西日本でおむすびと別名で呼んでいたのが混交したという説等、おにぎりやおむすびの語源、両者の違いについては種々の説がある。昔の日本人は山を神格化し、その神の力を授かるために米を山型(神の形)を象ったのが、握り飯を三角形に作った由来との説もある。おにぎりは「鬼を切る」という言葉に似ているためとの説や、魔除けの効果があるとの説もあり、鬼退治に白飯の握り飯を投付けた等の民話もある。太平洋の中央部洋上に位置するハワイ等、明治期に多くの移民が移り住んだ諸外国では、おにぎりではなく「MUSUBI」という呼称が一般的となっている。日本で主食として食べられる、いわゆるジャポニカ米で炊いたご飯は、冷めてもでんぷんが硬くなりにくく、味も落ちにくいため、他の品種と比べておにぎり作りに向いている。コンビニエンスストア等で販売されているおにぎりの中には、「冷めても美味しい」性質が一段と高い低アミロース米(通常のうるち米に比べてアミロース[熱水に溶ける性質がある、でんぷん分子の1つ]の含有量が少ない米)が用いられることも多いが、家庭で作られる物は、普段食されているうるち米を炊いた物とすることが普通である。