宇宙戦艦ヤマト2205、登場勢力・登場天体、その19 ( 週刊BBY-01 第458号 ) | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

ガルマン星

テレビアニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』とアニメ『宇宙戦艦ヤマト 完結編』に登場する恒星間国家、ガルマン・ガミラス帝国は、ガミラス帝国の後継国家で、単に「ガルマン帝国」と呼ばれる場合もある。国家元首はデスラー総統。本星は、ガミラス星と同様に二重惑星(双子星)であり、もう一方の惑星を、デスラーがイスカンダルのスターシャから名を取って「スターシャ」と命名している。ガミラス帝国と同様、デスラーを総統として仰ぐ独裁政治体制ながら、劇中で「デスラーは総統に選ばれた」と述べられており、国民の信任を得た上での総統であることを覗わせている。新帝都(首都)にある総統府は「デスラーパレス」。本国の方針では、地球やシャルバート星のように自国に敵意が無いと確認した星に対しては中立を認め、軍事侵攻を停止したり、自国が引起こした損害の収拾を図る等の行為を行なっており、ボラー連邦と比べると穏健な部分が強調されている。但し、前線部隊は、中立国への独断侵攻や暴走兵器の放置等の不始末を劇中で引起こしている。初期設定での名称は「ゴア帝国」であり、描写に当たっては、ナチス・ドイツ(国家社会主義ドイツ労働者党支配下のドイツ国)的なイメージを持たされていた。
住民は、マゼランから移住したガミラス民族と、銀河中心部に元々暮らしていたガルマン民族の混成である。ガルマン民族はかつて、外宇宙に進出する程の国力を持っていたが、次第にその勢力も衰え、西暦2200年代にはボラー連邦の支配下に組込まれ、奴隷のような扱いを受けていた。ガミラス人は、外宇宙へ進出したガルマン民族の一支族の末裔で、ガルマン民族とガミラス民族の外観上の特徴に差異はない。
銀河系中心部核恒星系内にあるガルマン星は、エメラルド色に輝く星で、表面に無数のクレーターが存在する。首都はクレーター内にあり、総統府たるデスラーパレスを中心として広がった都市構造となっている。テレビアニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』第16話予告までとアニメ『宇宙戦艦ヤマト 完結編』では、都市全体が半球状のカバーのようなものに覆われていた。なお、この都市には浮遊可能という設定があったが、本編では披露されていない。衛星軌道上には、迎撃のための戦闘衛星が無数に設置されている。
ガルマン・ガミラス帝国軍は、本星のある銀河系中心部を基点に、銀河系の各方面に侵攻している。大きく分けて、東西南北の4つの軍が存在している。艦艇は、直線的なシルエットで、ガミラス艦と同様緑色を基調としているのが特徴であり、丸みを帯びたシルエットが多く、紫色の艦体色を基調とするボラー艦とは対照的である。また、多くの艦艇が、白色彗星帝国の艦艇に装備されていた回転速射砲塔を主兵装としている。円盤形の艦橋を持つ艦も多い。
テレビスペシャル作品『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』のリメイク作品となる『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』においては、ガルマン星として先行登場。この登場の背景としては、脚本・シリーズ構成の福井晴敏によると、オリジナルシリーズでは、テレビスペシャル作品『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』から僅か数年で大帝国を築いた、という駆け足気味の設定であったため、リメイクシリーズでは、『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』の物語と同時進行で起こっているできごとであることを明示して現実味を持たせ、さらに、複数の事象が絡まることによって次の展開へ繋がるようにし、ヤマトシリーズの物語を大河ドラマのような形で成立するようにしたい、という狙いがあった、という。リメイクシリーズでは、銀河系の伴銀河、いて座矮小楕円銀河に存在する星と設定されており、地球からの距離は約7万光年。サレザー恒星系のガミラス星とイスカンダル星と同様に、双子星の片割れになっている。ボラー連邦に資源惑星(人間も資源に含む)として。およそ半世紀支配されており、あらゆる文化・宗教を徹底的に破壊する圧制を敷かれ、ガルマン人の人口も僅か4,900万人にまで減ってしまっていた。西暦2205年初頭にデスラー艦隊がこの星を発見し、密かにガルマン人指導者と接触したアベルト・デスラーは、ボラー連邦による圧制の実態を把握すると、民族独立を呼掛けた。ガミラスがボラーにガルマン星の譲渡を打診し、政治的な交渉が決裂した場合は、武力をもって解放することを画策すると共に、その際には、ガミラス人がガルマンの盾となると宣言したため、ガルマン人指導者達は、アベルト・デスラーに望みを賭けることになる。そして、第1話において、やはり交渉は決裂してデスラー艦隊がボラーの勢力を放逐し、ガルマン星はガミラスの保護下に置かれる。その後、ガミラス星からの移住計画が本格化するが、周辺宙域一帯は未だボラーの勢力下にあり、予断を許さない状況が続いている。