6月10日 記念日 その4 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
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柴犬ハルがお伝えします

谷津干潟の日。 
1993(平成5)年6月10日、水鳥にとって重要な湿地に関する国際的な取決めを定めた「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約(ラムサール条約、昭和55年条約第28号)」の登録湿地に、谷津干潟が認定されたことを記念し、谷津干潟の所在する千葉県習志野市が1997(平成9)年に制定。これは、谷津干潟が、国際的にも貴重な自然財産であることを示すもので、谷津干潟を通して、自然保護や環境保全について関心と理解を深めることを目的としている。千葉県習志野市では、この日を中心にイベントを行なっている。千葉県の東京湾岸の干潟は、その殆どが1960年代から1970年代にかけて、千葉県企業庁によって次々と埋立てられ、工業地や住宅地として開発されたが、千葉県習志野市谷津地先の干潟は、利根川放水路計画により、大蔵省(現在の財務省と金融庁の前身)の所有であったために埋立てを免れ、埋立地の中に2本の水路で海と繋がる池の様に残された。その後、埋立ての計画は持上がったが、東京湾に飛来するシギ類、チドリ類、カモ類といった、渡り鳥の希少な生息地になっていることが指摘され、また、保護活動家による重要性の宣伝活動や清掃活動によって、その重要性が広く市民の間でも認知されたため、1988(昭和63)年に国指定谷津鳥獣保護区(集団渡来地)に指定され、さらに1993(平成5)年6月10日にラムサール条約登録地となった。なお、1971(昭和46)年2月2日、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約(ラムサール条約、昭和55年条約第28号)」が調印されたことを記念して、1997(平成9)年に制定された「世界湿地デー(World Wetlands Day)」は、2月2日とされている。「ラムサール条約」という名は、この条約が作成された地であるイラン北部にある都市、ラムサールに因む略称・通称である。締約国は、動植物、特に鳥類の生息にとって重要な水域等を指定し、指定地は事務局の登録簿に登録される。締約国は、指定地の適正な利用と保全について計画を纏め、実施する。例えば、日本では当該湿地等を国指定鳥獣保護区の特別保護地区(「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律[鳥獣保護法、平成14年7月12日年法律第88号]」)や生息地等保護区の管理区域(「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律[種の保存法、平成4年6月5日年法律第75号]」)、国立公園・国定公園の特別地域(「自然公園法[昭和32年6月1日法律第161号]」)に指定し、法令に基づいた保護・管理を行なう。また、鳥類だけではなく、絶滅のおそれのある動植物が生育・生息していたり、その地域を代表とする湿地等も登録される。  
てっぱん団らんの日。
「てっぱん(ホットプレート)を囲んで食べる食卓 = 団らん」を提唱しているオタフクソース株式会社(広島市西区商工センターに本社を置く調味料メーカーで、社名である商品の「オタフクソース」は、お好み焼き用ソースとして国内外で知られる)が制定。日付は、てっぱんを囲んでの食事は食育(様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てること)にも通じるとの思いから、「食育基本法(平成17年6月17日法律第63号)」が成立した2005(平成17)年6月10日をその由来としている。オタフクソース株式会社は、お好み焼きに使う「お好みソース」が有名で、以前は、広島近辺でしか買えなかったが、全国区のテレビでのPRで知名度が増し、全国進出を果たした。お好み焼き店・たこ焼き店を経営しようという人のために、『お好み焼き・たこ焼き研修センター』を東京、名古屋、大阪、岡山、高松、広島、福岡の全国7ヶ所に設置している。また、月に一度、オタフクソース株式会社の社員全員が、お好み焼きを食べる日があるそうで、入社した際、研修の一環としてお好み焼きの作り方を学んでいるという。広島は、第二次世界大戦前の東京で誕生したお座敷料理のお好み焼きはもちろん、第二次世界大戦後に広まった混ぜ焼き式のお好み焼きの影響も受けなかった地域の1つである。戦災からの復興過程で、1950年(昭和25)頃に発生した屋台街(後の、広島市中区新天地にある、広島風お好み焼きのフードテーマパーク『お好み村』)において、鉄板1枚で調理できることから、第二次世界大戦前の一銭洋食(水に溶いた小麦粉に、ネギ等を乗せて焼いた鉄板焼き料理)をベースに独自の変化を遂げ、後に広島風お好み焼きと呼ばれる料理に発展した。オタフクソース株式会社は、お好み焼が鉄板やホットプレートで焼く時に「ジュージュー(10、十)」と美味しく音を立てることと、みんなでホットプレートを囲んで食べる様子が「輪(10の0)」になって見えることから、10月10日を「お好み焼の日」としている。鉄板とは、鉄を板状に延ばしたもの、つまり、鉄の板のことである。「てっぱんメニュー」としては、お好み焼き、もんじゃ焼き、焼きそば等がある。また、鉄板は「硬い」ことから、「堅い」にかけ、俗に、間違いないこと、確実であることも意味する。競馬・競輪等で、確実に狙えるレースのことを「鉄板レース」、お笑いの世界で確実に受けるネタやギャグのことを、「鉄板ネタ」や「鉄板ギャグ」という。食育とは、食に関する教育のことで、食料の生産方法やバランスのよい摂取方法、食品の選び方、食卓や食器等の食事の環境、食に関する文化等、広い視野で食について学ぶこと、考えることを意味する。「食育基本法」は、不規則な食事時間や栄養の偏り等で、健全な食生活が失われているとして、家庭や学校、地域における食育の推進、食育による健全な食生活の実現、健康の確保、伝統的な食文化の継承等を目的として制定された。  
緑豆の日。
もやしや春雨の原料として知られる緑豆。その栄養価値を再発見し、消費の拡大を目的に、緑豆再発見委員会(詳細は不明)が制定した日。日付は、6月10日の「6」と「10」を、「緑豆(りょく[6]とう[10、十])」と読む語呂合わせから。緑豆は、日本においては、もやしの原料(種子)として利用されることが殆どで、ほぼ全量を中国(内モンゴル)から輸入している。もやしは、主に穀類、豆類の種子を人為的に発芽させた新芽で、豆類のモヤシを、特に豆もやしという。豆もやしは、豆自体、又は、発芽した芽と茎を食用とする。呼称は「萌やす」(発芽させる意)の連用形(用言[動詞・形容詞・形容動詞]に連なる形)であり、本来は、穀類の新芽作物一般を指す語である。しかし、近世に緑豆もやしが大いに普及したため、単に「もやし」と言った場合、緑豆もやしを指すことが多い。現在の「豆もやし」の代表とされる緑豆もやしは、食味と食感が好まれて、1990(平成2)年以降、急激に普及した。現在の食用を意識したモヤシ物は、1850(嘉永3)年以降、長崎に漂着した異人が伝えた栽培方法が、江戸に伝わり広まったものである。日本とロシアとの間で、朝鮮半島とロシア主権下の満洲(現在の中国東北部)南部と、日本海を主戦場として発生した戦争、日露戦争では、特に203高地(中国北東部の遼東半島南端に位置する旅順[現在の中華人民共和国遼寧省大連市旅順口区]にある丘陵)の戦いにおいて、日本軍は大豆からモヤシを作る技術を知っていたので、兵士のビタミンを供給でき、モヤシを知らなかったロシア軍は壊血病になって負けた、という俗説がある。第二次世界大戦中、光のない環境で容易に栽培でき、ビタミンが豊富なことから、モヤシは潜水艦内でも栽培された。現在でも南極の昭和基地(天体・気象・地球科学・生物学の観測を行なう観測基地)で栽培され、貴重な生野菜食材となっている他、宇宙食としての利用も研究されている。モヤシは、日本では値段が比較的低値で安定しており、日本で他の野菜(葉野菜等)が高騰した時や、不景気の際に、他の野菜の代用としてのモヤシの消費量が増える傾向がある、とされる。しかし、スーパー等の量販店では、客寄せとして、豆腐のように安値販売が罷り通っており、生産者側からは、適正な価格での販売を求める声が強い。