5月23日 記念日 その2 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
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柴犬ハルがお伝えします

新「統計法」公布の日。
第二次世界大戦後に統計委員会(現在の総務省政策統括官[統計基準担当])が設置され、国家の統計業務の中心である総理庁統計局(現在の総務省統計局、及び独立行政法人統計センター)と各省庁が実施する諸統計との間の調整を行なうように体系付けると共に、行政による統計の基本法として「統計法(旧法、昭和22年3月26日法律第18号)」が制定された。これにより、第二次世界大戦後日本における統計制度が確立した。統計業務については幾度かの制度・組織の改変を経ながらも、基本法である「統計法」に基づいて実施されてきたが、社会情勢の変化により、個人情報保護の重視と統計業務の効率化徹底を目的として、2007(平成19)年に「統計法」の全部改正が行なわれ、2007(平成19)年5月23日、「統計法(新法、平成19年5月23日法律第53号)」が公布された。これにより、統計情報を「国民全体の共有資産」として位置付け直し、個人情報等の保護に留意しつつ、行政目的のみならず、広く活用するべきこととされた。経済センサスは、「統計法(新法)」で基幹統計として定められている「経済構造統計」を得るための調査名称である。「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」において、国全体の産業を包括的に調査する必要性が明記され、それまでは、産業分野毎にさまざまな統計調査が行なわれていたが、それらを統合した形の経済センサスの実施が提言された。統合を行なったことで、一定期間内に国内で産み出された付加価値(生産によって新たに加えられた価値)の総額、国内総生産(GDP)の精度向上や、将来の整備計画等に役立てられる。統計結果が主に活用されるのは、「国内総生産(GDP)の統計」「各自治体への消費税交付」「地域活性化のための施策」「工業整備計画」等、多岐に亘る。経済センサスは、国(総務省・経済産業省)が都道府県に委託し、更に市区町村に再委託して行なわれる、単独の事業所を対象とした「調査員調査」と、国・都道府県・市区が直接に支所等を有する企業(本社)を対象とした「郵送調査」に大別される。調査は「統計法(新法)」に基づいて実施されるが、「統計法(新法)」には「報告義務」が示されており、回答する義務を有する。報告を拒み、又は、虚偽の報告は50万円以下の罰金に処される。調査側には「秘守義務」も示され、守秘義務規定に違反した場合、2年以下の懲役、又は100万円以下の罰金となる。なお、1870(明治3)年に今の生産統計の起源となった「府県物産表」についての太政官布告が公布されたのが、新暦の10月18日(旧暦では9月24日)であったことから、10月18日は、1973(昭和48)年7月3日に政府が閣議了解で制定した「統計の日」となっている。「統計の日」は、国民の統計の重要性に対する関心と理解を深め、統計調査への一層の協力を得ることを目的とし、総務省や地方公共団体の統計担当部署では、この日前後に、全国統計大会等の統計の啓発普及を目的とした各種行事を行なっている。さらに、1872(明治4)年1月29日、日本初の全国戸籍調査が実施されたことに因んで、1月29日が「人口調査記念日」とされている。 
世界亀の日(World Turtle Day)。 
アメリカの非営利団体(NPO団体)「アメリカン・トータス・レスキュー(American Tortoise Rescue)」が2000(平成12)年に制定。亀について知り、亀に敬意を払い、亀の生存と繁栄のための人間の行動を奨励する日とされる。「アメリカン・トータス・レスキュー(American Tortoise Rescue)」は、捨てられた亀や行方不明の亀のための活動、絶滅の恐れのある亀の保護、亀の違法な販売の抑止等を行なっている。国等により多少異なるが、「トータス(tortoise)」は、主に陸上に生息するリクガメを、「タートル(turtle)」は、海、又は水中に生息するウミガメを意味する。「アメリカン・トータス・レスキュー(American Tortoise Rescue)」は、「トータス(tortoise)」と「タートル(turtle)」の全ての種を保護する、としている。亀は、現生と化石の別無く、全ての種が胴体を甲羅(多くの動物グループに見られる背側の外骨格、又は殻状の部位)としている点が特徴となっている。カメ目は、多様な爬虫類グループの中でも比較的早期の約2億1,000万年前(中生代三畳紀後期)に出現し、甲羅を本格的に発達させたことで特徴付けられる一群で、現代まで継続して繁栄している。ヒトの出現、乱獲によって絶滅した種、或いは危惧される種があるが、それでも、グループ全体としては、水・陸の両域で多様性を維持している。文化的側面で言えば、亀は、堅い守りの象徴である一方で鈍重を揶揄(やゆ)する語として使われる。また、歩みの遅さではなく、着実さを肯定的に捉える場合には、実直さや勤勉さ等を褒めるための比喩となる。動物の中でも長寿の代表格とされる亀は古来、中国やインドでは神獣として扱われ、中国文化の影響下にあった地域では吉兆とされる。基本的な構造は、四肢動物の基本から大きく逸脱するものではない。但し、その胴部がはっきりした甲羅を構成する点が、最大の特徴となっている。これは、内部構造では脊椎骨、肩胛骨、肋骨、胸骨等が互いに密着して箱のような構造をなしている。また、外側ではブロック状に並んだ板によって外見的な甲羅が形成されるが、これは二次的に退化したものもある。甲羅は腹面、背面、側面で閉鎖されており、前側の窓から頭部と前足、後ろ側の窓から後ろ足と尾が出る形になっている。このように、四肢帯が肋骨に囲まれているのは、脊椎動物ではこの類以外になく、現生爬虫類中で最も特殊化した形態である。亀は古くから、甲羅は工芸品や占いに用いられ、肉は食用にされた。また、脂肪分は薬用、食用、美容、化粧用等の油として用いられた。日本や中国では、他の亀と異なり、甲羅表面が角質化しておらず、軟らかいことが特徴のスッポンが、古来より食用にされており、養殖も行なわれている。美味しいダシが出るため、日本酒とスッポンで拵えた「スープ」や雑炊、吸い物は、日本料理の中では高級料理とされる。甲羅、爪、膀胱以外は全て食べられることが特徴で、スッポンの形状が丸いため、「まる」とも呼ばれる。全体を乾燥して、粉末化した健康食品に用いられることも多い。滋養強壮(現在の体質や先天的な体質から来る、弱い部分を栄養で補い、体質を改善・強化して、元気で強い体質に変えていくこと)の食材とされているが、肉には水分が多い。たんぱく質、脂質が少なく、カロリーは低い。また、ビタミンAやビタミンB1は多いとされる。熱帯や亜熱帯にあるサンゴ礁が発達した海洋に生息する亀の一種、タイマイの甲板は加工され、世界各地で工芸品の原料とされた(鼈甲)。鼈甲は櫛や眼鏡のフレーム等に用いられ、日本では奈良時代から加工技術が存在する。日本には1975(昭和50)年の「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約、昭和55年条約第25号)」発効後も鼈甲細工産業の保護という理由から、アメリカ合衆国による経済措置により、1993(平成5)年に鼈甲の輸入が禁止されるまでは、年当たり約30tの鼈甲が輸入されていた。「ワシントン条約」の附属書Iに掲載され、タイマイを含む全てのウミガメ(鼈甲製品、剥製)の国際商業取引は原則禁止されている。但し、条約締結前、或いは付属書I掲載前に取得したものは適用除外され、また、飼育繁殖したものは「ワシントン条約」附属書II掲載種と扱われる等、例外的に取引が許される場合がある。現在では、人工的に作られた鼈甲で代替されている。古代中国の殷時代後期(約3,300年から約3,000年前)には、銅製等の刃物で亀甲や獣骨等を刻んだ亀甲獣骨文字が使用され、これは世界最古の漢字とされる。殷王朝においては、祭事や戦争、農耕や天気予報等に至るまで、穴を開けた亀甲や獣骨に火を当てることで生じた割れ目によって吉兆が占われた。「卜」「兆」等の文字は、この際に生じた割れ目の形状に由来すると考えられている。亀甲獣骨文字を刻んだ甲羅が今日まで残されていて、日本では、この亀甲による占いを「太占(ふとまに)」と呼ぶ。