3月22日 記念日 その4 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

国際連合水の日/世界水の日/地球と水を考える日(World Water Day)。
国際連合が制定した国際デー。1992(平成4)年、南アメリカ東部に位置するブラジル南東部のリオデジャネイロで開催された、環境と開発に関する国際連合会議(国際連合環境開発会議、地球サミット)のアジェンダ21(21世紀に向け持続可能な開発を実現するために、各国及び関係国際機関が実行すべき行動計画)で提案され、翌1993(平成5)年の国際連合総会で3月22日を「世界水の日」とすると決議され、定められた。国際連合は加盟国に対して、この日に各国で活動を企画するよう薦めており、水に関連する取組みを行なう国際連合機関も様々な企画を催している。国際連合加盟国以外にも、数々の非政府組織(NGO)が水に関連した活動を催している。環境と開発に関する国際連合会議(国際連合環境開発会議、地球サミット)の開催後、「生物多様性(生態系・生物群系、又は地球全体に、多様な生物が存在していること)」「生物圏(生物が存在する領域)」といった用語が、各国の主要機関に認知され、一般にも知られるようになった。また、さまざまな地球環境問題や、生態系、絶滅危惧種等に対する一般の関心が高まる契機ともなった。この会議は、次の気候変動枠組条約(地球温暖化問題に対する国際的な枠組みを設定した条約)に関する議定書(条約に対して付けられる名称の1つ)「気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書(京都議定書、平成17年条約第1号)」に向けての橋渡しとなった。但し、この会議で採択された合意の中でも、貧困問題や自然環境保全等の問題は、まだ十分には解決されていない。なお、限りある水資源を大切にしようと、国土庁(中央省庁再編の実施に伴ない、運輸省、建設省、北海道開発庁と統合されて国土交通省となる)が1977(昭和52)年に閣議了解を得て設けた記念日、「水の日」は8月1日とされ、8月は1年でも水の使用量が多い月なので、この日から1週間を「水の週間」として、国民1人1人が水の有限性、水の貴重さを理解し、併せて、ダム等の水資源開発の必要性を啓蒙するために制定されている。日本では、3月22日の「国際連合水の日/世界水の日」は、世界的な観点からもう一度、水の貴重さ、大切さについて、世界中の人々と一緒に見つめ直す「地球と水を考える日」となっている。水は、人間の生活や産業にとって欠かすことのできない、最も重要な資源と言える。水それ自体は地球上に膨大な量が存在するものの、その約97%は海水であり、さらに、残りの約3%の淡水の内の約70%は極地等の氷山、氷河であり、実際に通常利用可能な淡水は、河川や湖、地下水等、全体の1%程に過ぎない。それらの淡水は、雨水に由来するものであり、元々降水量の少ない地域では、利用可能な水の量も少ないため、旱魃も発生し易く、多くの人々が水不足に悩まされている。また、水は野生の動植物にとっても不可欠なものであり、水の減少によって生態系の破壊も起こっている。その一方で、雨の多い地域では集中豪雨で洪水が発生したり、多量の雨によって土壌が流される等の被害も見られ、また、世界各地で水質汚染も問題となっている。日本では、降水量は世界平均の倍近くあるものの、人口密度も高く、1人当たりにすると世界平均に対し20%程であり、必ずしも水が豊富にあるとは言えない。また、日本は多くの仮想水(バーチャル・ウオーターとも呼ばれるもので、輸入される農作物や食料品の生産に必要な水の量を推定した数値であり、生産物の輸入によって水をも輸入していることになるという考え方でもある)の輸入をしており、それによって水の直接的な消費が抑えられている面もある。家庭での水の使用量は、国毎に著しく異なる。途上国の中には、「1日1人当たり数リットル」という国がある。その一方で、先進国では、「1日1人当たり数百リットル」という国が多く、途上国と先進国の間には大きな差がある。日本の家庭の使用量も、他の先進諸国と同様、最も高い部類に属する。都市では、都市で生活する者に、安全な飲料水をいかにして届けるかということは、都市を治める者、政治を行なうものにとって大きな問題である。江戸時代前期に建設された玉川上水は、かつて江戸市中へ飲料水を供給していた上水(上水道として利用される溝渠)であり、江戸の六上水の1つである。当時の江戸の上水道は、世界的に見ても、質が高かったと指摘されることは多い。途上国等では、現代でも水道が無い国が多い。毎日、水をバケツ等で家まで運ぶ地域もある。さらに、水源が遠いため、自力で長距離を歩かなければならず、その労働に当たる子ども達が、通学さえままならない地域もある。
さくらねこの日。
兵庫県芦屋市奥池南町に所在する公益財団法人、どうぶつ基金が制定。「さくらねこ」とは、不妊手術済みの印に、猫の耳先をさくらの花びらの形に少し切った「さくら耳」を持つ猫のことで、そのための「TNR活動」(トラップ = 捕獲・ニューター = 不妊手術をしてさくら耳に・リターン = 元の場所に戻す)と共に、多くの人に知ってもらうことが目的。公益財団法人どうぶつ基金では、行政による犬や猫の殺処分ゼロを目指し、不幸な命を減らすために無料不妊手術等を行なっている。日付は、3月22日の「3」と「22」で、桜の季節の3月と、猫の鳴き声を掛けた「さくら(3)ねこ = にゃんにゃん(22)」の語呂合わせから。公益財団法人どうぶつ基金は、「TNR活動」を実施することで、繁殖を防止し、「地域の猫」「さくらねこ」として、一代限りの命を全うさせ、「飼い主のいない猫」に関わる苦情や、殺処分の減少への寄与が期待され、広義の地域猫活動等の活動支援を行なっている。日本では、年間約3万匹以上の猫が、行政により殺処分されている。殺処分される猫の多くが生後間もない子猫で、公益財団法人どうぶつ基金では、「産まれてスグに殺される」という悲劇をなくし、殺処分ゼロを実現するため、これまで全国で、約8万匹以上の猫に無料で不妊手術を行なってきた。この記念日は、一代限りとなった命を健気に生きる「さくらねこ」を、1人でも多くの人に知ってもらうための日である。 
面発光レーザーの日。
神奈川県横浜市旭区下川井町に事務局を置く公益社団法人、応用物理学会微小光学研究会が制定。面発光レーザーとは、基板と垂直にレーザービームを放射する半導体レーザーのことで、東京工業大学名誉教授で、公益社団法人応用物理学会微小光学研究会代表の伊賀健一が発明した。現在では、LANやコンピューターマウス、レーザープリンター、顔認証等、多くの応用分野で使われており、世界的に認知されている。記念日を通して、日本発の技術である面発光レーザーの貢献度、実用性等を国内外にアピールすると共に、さらなる研究開発、応用開発の促進に繋げていくことが目的。日付は、東京工業大学で研究をしていた伊賀健一が面発光レーザーを発案し、これを研究ノートに記載した1977(昭和52)年3月22日から。面発光レーザーは1987(昭和62)年になって、高密度ディスプレイを形成する画像セルを意味する「ピクセル(pixel)」に倣って、「垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)」と名付けられた。
貝殻忌。
児童文学作家、新美南吉の1943(昭和18)年の忌日。「貝殻忌」という名は、1934(昭和9)年に書かれた詩『貝殻』に因む。1994(平成6)年に、新美南吉生誕80周年・没後50周年を記念して、愛知県半田市岩滑西町に開設された新美南吉の記念文学館、「新美南吉記念館」では、この日を中心として、講演会や紙芝居、朗読コンサート等のイベントが開催される。新美南吉は、愛知県知多郡半田町 (現在の愛知県半田市)出身で、日本の近代児童文学・児童音楽の創世期に、最も重要な影響を与えた雑誌『赤い鳥』出身の作家の1人であり、新美南吉の代表作とされる児童文学『ごん狐』(1932[昭和7]年)は、この雑誌に掲載されたものが初出である(18歳の時に執筆した)。結核により29歳の若さで亡くなったため、作品数は多くない。童話の他に、童謡、詩、短歌、俳句や戯曲も残した。没後に、童話集『牛をつないだ椿の木』『花のき村と盗人たち』等が刊行され、その近代性が高く評価されている。新美南吉の生前から、発表の機会を多く提供していた友人の巽聖歌(近代の日本を代表する詩人の1人、北原白秋に師事した児童文学者・歌人で、童謡・少年詩・近代短歌の歴史の上に業績を残した)は、新美南吉の死後も、その作品を広める努力をした。