3月13日 記念日 その1 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

西暦(グレゴリオ暦)AD2024年 令和6年 平成36年  
昭和99年 大正113年 明治157年 皇紀2684年 干支 甲辰(きのえ たつ)
第2水曜日 旧暦  2月 4日、大安(丙子)、月齢  2.7  
グレゴリオ暦で年始から73日目、年末まであと293日。
誕生花 甘草・チューリップ(黄)・フリージア(白)(フリーシア[白])・アネモネ・イカリソウ・巾着草(カルセオラリア)・ヘメロカリス・アルストロメリア・たんぽぽ。

青函トンネル開業記念日。
1988(昭和63)年3月13日、青函トンネルを通る北海道旅客鉄道(JR北海道)津軽海峡線が開業した。青函トンネルは、本州の青森県東津軽郡今別町浜名と北海道上磯郡知内町湯の里を結ぶ北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道トンネルで、1964(昭和39)年に着工され、1987(昭和62)年に完成した。津軽海峡の海底下約100mの地中を穿って設けられたトンネルで、全長は53.85km、全長の約43%が海底にある。青函トンネルの木古内駅(北海道上磯郡木古内町に所在する北海道内最南端の駅)方には、非常に短いシェルターで覆われたコモナイ川橋梁、さらに、長さ約1.2kmの第1湯の里トンネルが続き、青函トンネルに一体化しており、これらを含めたトンネル状構造物の総延長は約55kmになる。なお、トンネルの最深地点には、青色と緑色の蛍光灯による目印があったが、北海道新幹線開業時期に撤去された。開業以来、交通機関用のトンネルとして世界一の長さを保っていた。なお、海底部の総距離では、1990(平成2)年貫通、1994(平成6)年開業の、グレートブリテン島(イギリス)とヨーロッパ大陸(フランス)間のドーバー海峡(英仏海峡)を結ぶ鉄道用海底トンネル、英仏海峡トンネルに次ぐ世界第2位となっている。全長57.091kmの鉄道トンネルとして建設された、スイスのゴッタルドベーストンネルが、2016(平成28)年6月1日に開通し、世界一の座はゴッタルドベーストンネルに譲ることになった。但し、海底部を持つトンネルとしては世界一のままではある。また、全長が約53.9kmであることから「ゾーン539」の愛称がある。青函トンネルを含む区間は津軽海峡線となっており、本州と北海道を結ぶ優等列車が多く運転されている。将来の北海道新幹線との共用を考慮して新幹線規格で建設されたため、事実上のスーパー特急方式となっており、2016(平成28)年3月26日からは、三線軌条(鉄道において、軌間の異なる車両を運転するために、通常1対2本の軌条[レール]で敷設される線路について、片側のレールを共通として、残り2本のレールをそれぞれの軌間に応じて敷設したもの)を北海道新幹線が走行している。また、青函トンネルは、通信の大動脈でもある。青函トンネルの中には、開通当時の大手電気通信事業者の1つである日本テレコム(後のソフトバンクテレコム、ソフトバンクモバイルを経て、現在のソフトバンク)が光ファイバー(離れた場所に光を伝える伝送路)ケーブルを敷設しており、北海道と本州を結ぶ電信・電話の重要な管路となっている。かつて日本国有鉄道(国鉄)等の鉄道建設事業を行なっていた日本鉄道建設公団により建設工事が実施され、公団を引継いだ鉄道建設・運輸施設整備支援機構がトンネルを所有している。トンネルを走行する列車を運行している北海道旅客鉄道(JR北海道)は、機構に対してトンネルの使用料を払っている。その額は、租税、及び管理費程度とされており、年額4億円である。また、トンネル内の鉄道敷設部分については、北海道旅客鉄道(JR北海道)所有として整備されており、この部分の維持管理費は年間約8億円となっている。海底にあるため施設の老朽化が早く、線区を管轄する北海道旅客鉄道(JR北海道)にとって、青函トンネルの保守管理は大きな問題になっている。長大なトンネル内の安全設備として、列車火災事故等に対処するため、青函トンネル途中(海岸直下から僅かに海底寄り)には、消防用設備や脱出路を設けた「定点」という施設が2ヶ所設置された。これは、1972(昭和47)年11月6日に日本国有鉄道(国鉄、現在の西日本旅客鉄道[JR西日本])北陸本線の北陸トンネル内で発生した列車火災事故を教訓にしたものである。また、開業後は、この定点をトンネル施設の見学ルートとしても利用することになり、吉岡海底駅と竜飛海底駅と命名された。この2つの駅は、見学を行なう一部の列車の乗客に限り乗降できる特殊な駅であったが、吉岡海底駅は2006(平成18)年8月28日に長期休止となった他、竜飛海底駅も2013(平成25)年11月10日をもって休止となった。なお、この両海底駅は2014(平成26)年3月15日に駅としては廃止され、現在は「吉岡定点」、「竜飛定点」となっている。津軽海峡線の開業と同時に、青森県の青森駅と北海道の函館駅との間を結んでいた北海道旅客鉄道(JR北海道)の航路(鉄道連絡船)、青函連絡船が80年の歴史の幕を閉じた。青函連絡船は、1950年代には、朝鮮半島の主権を巡り争われた朝鮮戦争によるものと見られる浮流機雷がしばしば津軽海峡に流入し、また、1954(昭和29)年9月26日、台風接近下に誤った気象判断によって出航し、暴風雨の中、函館港外で遭難した洞爺丸他4隻の事故(洞爺丸事故)等、航路の安全が脅かされる事態が相次いで発生した。これらを受けて、第二次世界大戦前からあった本州と北海道をトンネルで結ぶ構想が一気に具体化し、船舶輸送の代替手段として、長期間の工期と巨額の工費を費やして建設されることとなった。青森県東津軽郡三厩村(現在の青森県東津軽郡外ヶ浜町)と北海道松前郡福島町を結ぶ西ルート、青森県下北郡大間町と北海道亀田郡戸井町(現在は函館市に編入されている)を結ぶ東ルートが検討され、当初は距離が短い東ルートが有力視されたが、東ルートは西ルートよりも水深が深い上、海底の地質調査で掘削に適さない部分が多いと判定されたため、西ルートでの建設と決定した。なお、もし東ルートに決定していれば、かつて青函連絡船代替航路として建設されていた未成線(青森県むつ市の大畑線の終点大畑駅から青森県下北郡大間町の大間駅までを結ぶ計画であった大間線と、北海道函館市の函館本線五稜郭駅から北海道亀田郡戸井町[現在は函館市に編入されている]の戸井駅までを結ぶ計画であった戸井線)の建設が再開され、開通していたとも言われている。当初は在来線規格での設計であったが、整備新幹線計画に合わせて、新幹線規格に変更され建設された。整備新幹線計画が凍結された後、暫定的に在来線として開業することになったものの、軌間や架線電圧の違いを除けば、保安装置(ATC-L型)も含めて新幹線規格を踏襲しており、後に考案されるスーパー特急方式の原型となった。なお、保安装置(ATC-L型)は、将来の北海道新幹線延伸計画を考慮し、当時の東北新幹線のATC-1D型(ATC-2型)との互換性を意識した信号保安装置(地上信号機による信号確認が困難であり、見落としの可能性がある新幹線等の高速鉄道、地下鉄、長大トンネル線区、普通鉄道での稠密線区等で使用されている信号システム)、自動列車制御装置(ATC)であるが、直通先の東北新幹線は、2016(平成28)年に実施された設備切替え工事により、ATC-L型から新型のデジタル自動列車制御装置(ATC)、DS-ATCに変更された。